①ー嫌な夢
まだ始めですがよろしくお願いします
ーか、かあさん、かあさん!ー
炎に包まれた家。家族で食事をしてきたテーブル、母さんのおいしい料理を入れる皿などが入った食器棚、写真立てにテレビなど。家族の思い出がつまったものは全て燃えていた。そしてー
ーかあさん!かあさんってば‼︎ー
母さんは倒れていた。
母さんの胸には刃物で刺されたような傷跡。顔は青白く、冷たかった。
そして目の前には白く長い髪をした男が立っていた。男は何か言っているようだったが、周りの音で何を言っているのかわからない。
そして男は俺に手を伸ばしてー
ピピピピピピピッ
アラームの電子音が鳴った。
俺は目を覚ました。またこんな夢を見るなんて、早く忘れてしまいたい、俺はそう思った。
時計を見ると、すでに7時半だった。
「やっば‼︎」
俺は飛び起きた。ヤバい、はやく行かないと間に合わねえ。そう思って俺はすぐに『黒川学園』と書かれたダンボール箱を開いた。そしてそこから真新しい制服を出し着ていた私服と着替え、同じく真新しい教科書を出して急いでそれをカバンに詰めた。
そして玄関の前に新しい靴を置き、ドアを開けた。
「…いってきます」
そして鍵を閉めて電車の駅に急いだ。
ありがとうございます