22 街外に行こう!!冒険しよう!!そうしよう!!
『ウハハーー!!』
ぴょ~ん ぴょ~ん
ウハハが草原の中を元気にぴょんぴょん飛び回っている。
「この、裏に少し白い斑点模様のあるのが、かぶれに効く薬草のヒウス。
安いけど、常設依頼にあるから、見つけたら10本で一束、鉄貨7枚。
引っこ抜いたらだめだぞ。採取鋏で根っこから5cmくらい残して、まっすぐ横に切る」
トーさんの説明を聞きながら、
私はノートに特徴や採取の仕方を書き込んで、イラストの資料用に1本採取する。
トーさんを見上げコクッと頷くと、
トーさんが次の薬草を教えてくれる。楽しい!!
朝、冒険者ギルドで採取クエストを受け、今日はトーさんとウハハと一緒に、
初~街の外!!
クエスト用の薬草はもう採取済みなので、のんびり勉強できるのが嬉しい。
『ウハハ!!ウ~ハハ!!』
ウハハも超嬉しそうで、朝から草原をぴょんぴょん跳ね回っている。
ぐぅぅぅぅ~~~~
トーさんのお腹から大きな音がした。
「腹へったな…」
トーさんが照れ臭くさそうに、はにかみながら言うので、
「集中してた!ごめんね、お弁当食べよう!!ウハハ~戻っておいでぇ!!」
『ウハハァ!!』
敷物を草原に広げ、その上にお弁当を広げる。
今日は3段弁当を皆でつつく形式だ。
「トーさん、この卵焼き、この間作ってくれた玉子焼き器で作ったんだよ!きれいに巻けてるでしょ?」
こういうのは、孫達の運動会以来かしら・・・懐かしいと浸っていると、後ろから
ガサガサ
草の揺れる音にトーさんとウハハが瞬時に身構えたが、現れたのは角の生えたウサギ。
かっ、かわいい!!もふもふだぁーーーー。
ウサギと目が合った瞬間、ウサギがこちらに突進してきた。
え?飛び込んでくるの?
イイヨーー
受け止めて良いのーーー
私は両手を広げWelcome状態で待機する。
「ウハハーー!!」
ウハハが大きな声を上げて私の前に躍り出た瞬間、
そのまま体内に角ウサギを取り込んでしまった。
私は両手を広げたまま固まった…
トーさんが固まった私の肩に手を置き、困った顔で
「カナメ、角ウサギは魔物だ。討伐対象なんだ」
そっそんな…あんなにかわいいもふもふなのに…
衝撃の事実に唖然とする。
しかも取り込まれた角ウサギが
ウハハの体内で大量の気泡に包まれ・・・骨になった瞬間…あぁ…存在が消えました。
この間15秒も掛かっていない。
驚愕である。
「ウハハつよつよ!!」
ウハハはお腹を張り、ドヤッているらしい。
かわいい。
「トーさん!!!!ウハハは!!つよつよのかわいいで、最強ですよ!!」
私は興奮して孫のミハルちゃんみたいな言葉になってしまった。
もふもふは魅力的だが、ウハハのぷるるんぼでぃーは至高なので無問題!!
いやーーーー、ウハハ最強!!
で、問題は私かぁ…
私、攻撃力も防御力も無い上に、警戒心もない。
殺気とかわかんない。
何せ、平和な日本生まれの日本育ちだからな。
攻撃力…やっぱ魔法だろうか…
できるかな。どうだろう…
練習しないと。
火は場所を選ぶよね。
土は土がある所じゃないと…
風か水か。どちらも攻撃力もあるよね。
かまいたちとか・・・
一番静かに相手を無力化するなら、窒息かな。
水球を顔に…いや、それだと維持させないと…スライムみたいに伸びて、対象に張り付いて外れない水の膜を作って…
私が自分なりにぶつぶつ考えていると、横からトーさんがウハハに相談している。
「なぁウハハ、カナメの頭を防御する兜に変形できるか?」
「ウハハ?」
ウハハはトーさんの肩の上でミヨーンっと伸びながらお返事する。
二人のやり取りに気付いた私も交ざる。
「頭を防御って、ヘルメット?ウハハに形状変化してもらうなら、具体的な形が解らないと」
「ヘルメット? カナメ、図に描いてくれ」
私はトーさんに言われた通り、ノートにささっとヘルメットを描いてみる。
確かヘルメットって、安全第一とか日本語で入ってたよねー・・・懐かしい。
ウハハとトーさんに描いた図を見せる。
「こんな感じ。工事現場や建築現場では、これを皆被っているよ」
「ウハハ、カナメの頭の大きさで形状変化頼む」
ウハハはノートを見ながら私の頭にポンと乗り、
そのままポンっと絵の通りのヘルメットになった。
重さは、ほとんど感じない。
トーさんはコンコンとヘルメットを軽く叩いてみて、ウハハにさらに要望を追加しだした。
「ウハハ、そのまま結界張れるか?範囲はカナメを中心に直径1.5mくらいで。ドーム型にできるか?」
「ウハハ!!」
私の周りにウハハの結界が拡がった。
見た目は透明で、視界に全く変化ないけど、魔力の膜がある感じがする。
「カナメが外にいる間、これを維持できるか?」
「ウハハ!!」
ウハハは任せてと言わんばかりにお返事する。
おぉ…紙ペラ程度の私の防御力が進化したと言うことか?
ステータスを確認してみよう。
名前 : カナメ
年齢 : 5歳 精神年齢52歳
種族 : 人属(今現在)
職業 : テイマー
レベル: 2
体力 : 55
魔力 : 520000
攻撃力: 魔力の使い方次第。
防御力: 1157(+1150)
俊敏性: 57(+50)
運 : 30
称号 : 月の神の愛し子
加護 : 慈愛の神ユルリリィの加護
従魔 : ベビースライム・ウハハ(神獣ウハハ)
スキル:聞き耳・言語理解・(アイテムボックス(隠蔽))(鑑定(隠蔽))
固有スキル:クラフト
備考 :***表記は不都合があ・・・・・
ぉお!!防御力が…うん?
ヘルメットを外す。
防御力: 157
胸当てとブーツを外す。
防御力: 7
あーーーーーー了解。了解。理解した。
ウハハヘルメットは装備扱いなんだね。
あと、赤ドラゴンの胸当て、ブーツ装備で防御力が150もUPしてるのすごくない?
でも、ヘルメットかぶっただけで防御1000UPは…かなりチートでは。
「カナメ!!外で装備を外したら命に関わるからやめなさい!!」
思考に熱中していて、
防具を外すのを止めるトーさんの言葉を聞いてなかったようで怒られてしまった。
反省。反省。
反省しながらもステータスボードを見ていると、
ねぇ…なんか「*」が消えて、
クラフトとかって固有スキルが付いてるんだけど。
「トーさん、なんか…私、いつの間にか解読不能文字が消えて、
固有スキルにクラフトってあるんだけど…これやばい?」
「クラフトは物を作ることだから、普通だな」
固有スキル:クラフト
備考 :***表記は不都合があると、ジジから報告がありました。
本来、月の神が起きてからアソウ様にお渡ししたい固有スキルですが、
アソウ様は物を作り出すことがお好きなようなので、先に”クラフト”をお渡しします。物だけでなく、錬金でも役に立つ筈です。
そして魔法も作り出せますので、いろいろ作って楽しいんでください。byユルリリィ
「…普通か…そっか、ならまぁいっか」
じゃあ武器も自分で造れるかな?試してみよう。




