第8話「帰り道」
あの後無事に課題である薬草を見つける事ができ採取して、今は来た道をエクセル学校に向けて帰っている途中だ。
「いやーーほんと一時期はどうなるかと思ったぜー、なーークロウ」
などと俺に話を振りながら背中をバシバシとシルバが叩いてくる。
「痛いからやめろって」
少し痛かった俺はシルバに文句を言うと
「お、悪い悪い」
少しも反省していないような感じで謝ってくるシルバに
「別に結果的になんとかなったんだからいいんじゃないのか」
「まぁそうなんだけどよー、それにしてもすごかったよなあの技。こおズバンッ!見たいな感じで一刀両断だもんな」
思い出し熱く語りながら身振り手振りでそのときのまねをしようとしているシルバに横をラフィと歩いていたアイカが
「あんな技どこで教えてもらったのよ?」
不思議そうな顔で聞いてるアイカに俺は
「気を使えるようになった理由を話したとき親父に稽古つけられてたって言っただろ。そん時に他にもいろいろと教えられたんだ」
そう説明すると
「あなたの父親ってどんだけすごいのよ」
呆れた感じでアイカが呟くと、
「そおいえば技の名前を言うときにアルフォード流剣技って言ってましたけど道場かなんかやってるんですか?」
歩いていたラフィが不思議そうな顔で聞いてきた。
「いや・・・・そおいう訳じゃないんだけど」
少し言葉を濁す俺に
「じゃあなんでなのよ?」
当然のことながらこの質問がラフィからではなくアイカからきた。
「なんか親父が独自に作り出した技らしくてな。だからつくんだよ」
「ははは・・・なるほど普通じゃなかったのはあんただけじゃなかったのね」
納得したようなアイカに
「是非ともお前の父親に会ってみたいもんだ」
シルバどんな想像をしてるのかわからないけどこんな事を言った。
「たしかに私も知りたいですね」
ラフィも同意した。
「そうね、夏の休みあたりとかに是非行ってみない?みんなで」
アイカがこんな提案をしたので俺が
「いやいやいやいや、なんでそうなるんだよ」
一生懸命反論してみたがこういう時の結束力はなぜかすごく、とても3人の意思を曲げさせるのは難しく
「もおどうにでもなれ・・・・」
諦めたように一言だけそう言った。
そんな感じで話ながら歩いていると突然アイカが
「あのさ・・・・・」
俯きながら話かけてきた。
シルバとラフィは後ろの少し離れたところで2人で話していた
「ん?」
どうしたのかと思って返事をすると
「あの時・・・・・助けてくれてありがと」
反対方向を向きながら言われ一瞬なにを言われたかわからなかったが、少し考えたらあの時オーガの攻撃から守ったことだと気付き
「あーー、別に礼を言われる程のことでもないさ。危ない仲間を助けるのは当然の事だろ」
そう言ってやると。返ってきた言葉が予想外の言葉だったのか、驚いたような顔をしてこっちを向いた
「そお・・・、あんたはそういうやつなのね」
少し微笑んで納得したような顔をしてるアイカに俺はよくわからないような顔をしたまま見ていた。
そしてそのまま少し歩いていると
「ほんと・・ありがと」
最後にほんと小さな声で言ってきたので
「どういたしまして」
俺も小さな声で返した。その時アイカの顔をちょうど夕日がオレンジ色に照らした。その顔が赤かったのは俺の気のせいだと思う。
なんか少しキャラが崩壊してきたかもしれません・・・・・・