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6 汚物は消毒だ
「うっせえテメエには聞いてねえ入ってくんな!」
スーツの懐から取り出した消毒液のスプレーを眼球にプシュー。
「ギャア」
悶絶する茶髪。ちょうどそのタイミングでパチスロ屋が開店。列を離脱した俺たちを残して、みんなゾロゾロと店へ入って行く。まるで最初から並んでなかったみたいなスルーっぷり。
そしておしり丸はうずくまる茶髪の後頭部にカカト落としを喰らわせて、元気よくアスファルトにキスさせる。
「ぶご」
動かなくなった茶髪を放置して、おしり丸が俺の腕を取る。
「では撮影に行きましょう」
「今からですか」
急すぎる展開に思考が追いつかない。でもこんなの見せられたら断れるはずがない。