3/40
3 いきなりスカウト
「ホラその顔。みんなそうなのです。こいつヤバいからあんまり関わらないでおこうって」
まさに俺が今思ってることを先に言われた。
「この状況を改善するため、我々はテレビCMを作ることにしたのです」
「なるほど、それで広報部なんですね」
「その通りなのです」
やっと意思の疎通ができて、おしり丸はご満悦。
「で、そのCMが俺とどんな関係があるんですか」
「率直に言います。CMに出演してください」
「えっ」
奇抜なネーミングの名刺をもらった時や、しろみざかなが魚じゃないだとか言われた時も確かに驚いたけど、突然すぎるオファーにはそれ以上に驚いた。
だって、どうしてよりによって俺なのさ。