冬の学校
冬の風吹く公園で
ベンチに座った女の子
彼女が吐き出すため息は
白く雲って流れゆく
愛だの恋だのくだらない
母の機嫌は乱高下
電話にすがる母の顔が
反面教師はカッコウの母
娘を預けて去るカッコウ
冷えた手足に温もりを
冷えた空気に春風を
赤いマフラーと手袋を
絆だとか友情だとか必要ない
ヒエラルキーは乱高下
群れて騒いで傷つけて
社会の講師は群れた人
裏切り続ける群れた人
凍えた空気を吸い込んで
凍えた心が壊れぬように
白い息を吐き出して
家族とか父親とか
あるのだったらないほうがいい
自分自身が乱高下
暴力教師はいつも他者
傷つけ続けていつも他者
凍って乾いた大地を蹴って
明るく笑うあの太陽
白い息が
担任教師は大好きな人
私だけの太陽です
お読みいただきありがとうございます。