6話 冒険者組合に登録しよう
外に出ると銅像の前に立っていた。
よく見ると、恋人らしき人達が待ち合わせに使っているのだろうか、妙にカップル率が高い。
さらによく考えて欲しい。
高校生の男女が待ち合わせにペアルック。
傍目からは、まさにバカを超越した超バカップルである。
周囲のにやにやが止まらなくなるのはしょうがない。
「なっなんかものすご~く、生暖かい視線を複数感じるんですけども。」
「気にするな、仕様だ。」
微妙に汗をかきながら早足でその場を遠ざかった。
そういうとこはガラスハートなのである。
「ここを右曲がったら、まっすぐ突き当たりだ。」
曲った先になにか、どちらかというと昭和時代の市役所みたいな建物があった。
「その前にこっちだな。」
曲がったすぐ先に雑貨屋みたいなとこに入った。
「あれ?冒険者組合登録じゃ?」
ほほをポリポリしながらドクロさん。
「登録料1000ギルいるんだわ。あっ単純に円=ギルな。ちょっと色々売ってから行こう。」
「すいません~。」
「は~いぃ!」
ぱたぱたとみつあみの中学生ぐらいの子が走ってきた。
美人というより、かわいいっというよりかわいらしい感じだ。小動物系ってやつか。
「御用は何でしょうか!!」
「これとこれって買取ってしてもらえるかな?」
なにかコロコロと赤やら緑やらの宝石を出す。
「ルビー、アメジスト、サファイアですね。ええっとええっとたしか・・・宝石は一律200000ギルですけどいいですか?」
「んじゃそれで。」
ちょろっとマグマが耳打ちをしてきた。
「宝石だよねそれ?そんなホイホイ売っちゃっていいの?」
「ああ~。上級ダンジョンでの基本ドロップだからな。普通はすぐ売っちゃうんだが。」
「たまたま残ってたやつだよ。あんなんまた取りにいけばいいさ。なんだ?ほしかったのか?」
「いやいらない。あんま興味ないし。」
「そか。」
「お待たせしました~。600000ギルになります。」
60枚の金貨が出てきた。1枚10000ギルってところか。
「よし。んじゃいくか。あと道具揃えるにきたときよろしくな。」
「はい。お待ちしております~。ありがとうございました~。」
せっかくなので、色々と話しながら冒険者組合までの道のりを楽しんだ。
「そういえばさ。ギルド長。」
「ドクロさんでいいぞ。」
「わかった。ドクロさんさ。結局ドクロさんってどれくらいスキル持ってるの?」
え?っという顔でマグマを見る。
「今は普通のノービスと同じスキルしかもってねーぞ?」
「え?!だって超足はやかったり、回復を手をかざすだけでしたりしてなかった?」
「韋駄天と応急な、あとは寝たふりと石投げ、あとは横なぎって剣スキルぐらい。」
「なんかかわいいスキル多いね。」
苦笑しながら答えるドクロさん。
「まあもうノービスマニアってぐらい研究したら大変なことになっちゃってるけど、おいおいな。」
「なんかふくむなぁ・・・。」
雑談しながらはやいもんで、すでに入り口についていた。
既に、3人ほどノービスが並んでいた。
どうやら経験者に進められて登録に来た子が大半のようだった。
「ほらほら、マグマも並べ並べ。」
「はい~。」
冒険者組合登録、ゲームでは本当に簡単だ。
名前書いて、「守ります。」っていうだけ。
誓約書には死んでも自己責任、冒険者同士のいざこざは自己責任、依頼放棄による罰金などが簡易的にかかれているだけだ。
一応ランク(A~F)はあるが、雑用が多すぎてほとんどがやらない。
しかも恩恵はまったくない。ゲームでは。
なにせなんでも手を出す、ドクロさんさえもFランクだ。
ゲテモノ食いが頑張ってAランクになったがカードのAが踊りだしただけで終了だった件について。
なんてスレがたったほど。
ただ、このゲームでモンスターの金ドロップがないということは、素材かレアドロップしか収入がないということだ。
依頼を受けるとそれなりにお金がもらえる。
ということは、冒険者組合で稼ぐのが一番手っ取り早いと考える。
ぱたぱたと登録が終わったからかこっちに走ってきた。
「ドクロさ~ん!ゲッチュ!ゲッチュでちゅ!」
なんかうれしそう。名前書いただけなのに。
「おめでとう。よかったな!」
「これから稼ぐかんね!この1000ギルもすぐ返すよ!」
「いやいや、それぐらい気にする・・・」
「お金のね。貸し借りはね。友情を壊す可能性もあるんだよ。」
目が怖い。何処の○○沢ってぐらい目が怖い!まじで怖い!
「わっわかった。わかったよ。待ってるよ。」
本来であれば気持ち悪いドクロさんになるとこだったけどもあまりに衝撃的な反応に押されてしまった。
まだまだ、ドクロさんも所詮は高校生である。
「あれ?」
なにか出口でさっきの3人のノービスがまごまごしている。
「どうしたの???」
声をかけると涙目になった三人のノービスたち。
「お?もう二人きた?」
なんかすごいニヤニヤした前髪だけくるんっとカールし、金髪だが禿なマッチョと、髪の毛の前髪が無駄に長く黒髪がつややかで、ナルシストだろうか?片目を隠した豪華な服装をした魔道士が立っていた。
「ごめんな。ここ通行止めなんだ。」
さらにニヤニヤしながらしゃべる髪の毛の前髪が無駄に長くつややか片目を隠した豪華な服装をした魔道士・・・っと面倒なので、ゲゲゲの魔道士が。
「でもすごいんだ。俺たち優しいからさ。通行料100000ギルか~。」
ニヤニヤ顔がピタリと止まる。
「死ぬか。決めな。」
ガタガタと震えながら、それでも答える。
「そっそんな大金あるわけないだろ!!!ノービスなんだから!」
完全にニヤニヤは止まっている二人組み。
「あるんだよ。ノービスってさ。殺すと50%の確立で宝石落とすんだよね。」
ざわっと空気が変わる。
「だからこれは命のお値段だ。100000ギルで命のお値段安いだろ?」
まさしくゲスだった。
どっちにしろノービスの場合は殺すつもりなのだろう。
まさか現実にもなってノービス狩りをするやつがいるとは。
「でもその吼えた子。君はお金ないの確定だから死んでいいかな。」
禿マッチョがこぶしを振り上げる。
そのまま、HP50も満たないノービスはつぶれ・・・・なかった。
禿なマッチョの間にドクロさんがすべりこむ。
そのままノービスを抱き込み避ける。
「お前ら、何人ノービス殺した・・・?」
「お?避けた。」
そのまま、また振り下ろす。
が、今度は抱えているノービスがいないせいか軽くステップを踏むだけで避ける。
「お、お、お、意外にすばしっこいな。」
「遊んでないでさっさ殺せや~。」
だるそうにいうゲゲゲの魔道士。
「聞こえてないのか?何人殺した?」
「あははははは!覚えてるかっちゅうの!お前はすらりん。何匹倒したか覚えてるのかよ!」
くっくっくっと含みながら笑う二人組み。
「なんだ。屑か。」
「なんだ。屑か。屑かだとさ!!!」
げすい笑いを二人が笑う。
「絶望を教えてやるよ。おれはな、手前ら定期ログインしてたやつらと違うエリートなんだよ。わかるか?たとえ裸でも掠りもしないぞ。なぜならおれは魔道士の上級職のあと、さらに転生し、転生した後にさらに高みに上ったウィザードロードなんだよ。さらにこの装備、上級ダンジョンの超レア「フレアドラゴンの衣」だぜ。」
さらになんか自慢が続く。
「おれは、武道家の・・・・」
「もういい。めんどい。」
いつの間にか取り出した。剣でひとなぎ。
「ぐああああああああああああああああああああああ!!!!」
禿マッチョが叫ぶ。




