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5話 ギルド『ルシアン』

「先にギルド登録を済ましちゃおう。」


ごそごそとギルマス専用部屋を漁ると、なにか洋紙を取り出した。


「ここにサインしてね。」


言われたとおりにサインをする。

するとポンッと音と共に、小さなピンバッチが現れる。

見た目は柴犬のような犬をデフォルメしたかわいいマークだ。


「あっかわいい。」


「お気に召していただきありがとう。」


褒められてちょっとうれしそうに頬を書く。

ただ、このギルドエンブレムはある場所では恐怖の象徴で有名なのだが・・・。


「このデザインはおれが考えたんだ。」


「まあ、適当に袋にいれとくといいよ。あっ基本はつけちゃだめだよ。」


「なんで???」


「まじでバトルジャンキーホイホイだからね。なんせ上位ギルドの印みたいなもんだから?いきなり襲われることもなきにもあらず。」


「なにそれこわ!!呪われてるんじゃないの!?」


「まあある意味呪われてるかもしれないなあ。」


苦笑するドクロさん。


「話変わっちゃうけどさ?落ち着いて見ると・・・なんでここだけ和室なの?」


そう、ギルマス専用部屋は和室なのだ。

なんか剣もたてかけてあるし。

さっき取り出したのも錐ダンスから取り出している。


「いやなんとなくかな?地面にこう・・・座れるほうが落ち着くしさ?」


単純な理由だった。

日本人だからしょうがない理由ではある。


「出かける前にいろいろ準備しないとな。っとレーヴァテイン置きっ放しか。こいつは持っていくとして、他どうすっかなぁ。ああそっか。」


いろいろなものを分別して袋から出し入れを繰り返す。

ふと思い出したかのように、マグマに話しかける。


「そういえばマグマ。転職何にするか決めた?」


「ぜんぜんまったくわかりません。」


「レベル10を超えると転職することが出来るんだよね。」


「本来であれば・・・wikiメディアを・・・ってわけにはいかんなぁ。見れないもんな。」


「んじゃ質問を変えよう。仲間を支援したい?回復してあげたい?とにかく強くなりたい?仲間の盾になりたい?」


「なんか最後だけ変態っぽい理由に聞こえるけど・・・やっぱりそうだな・・・強くなりたい。とにかく強く!!ドクロさんに迷惑かからないぐらい!」


う~んと少し唸りながらドクロさんが答える。


「いや変態じゃないからな。盾役ってのがあるからな。なら、剣士、武道家、忍者、魔道師、僧侶かな。」


う~んっと今度はマグマが唸る。


「ごめん。こういうのどれがどういいのかも全然わからないよ。」


「なるほど。MMOすらも初心者か。おれをどこまでも癒してくれる存在だな。危なく結婚してくれと言うところだった。マグマ恐ろしい子。そして一瞬萌えるところだった。よかろう!!説明だ!」


ちょっと気持ち悪いドクロさんに変わりつつも、きっちり説明。

マグマはちょっと引いてる。


剣士:安定した強さを誇る。攻撃力、防御力、安定性は随一。ただし、遠距離との戦いには弱いが、それは装備で補うことが可能。


武道家:肉弾戦のエキスパート。とにかくしににくいことが特徴。超近距離の戦いが多いため、耐性スキルが多く、攻撃力、機動性も高い。


忍者:トリックスター。状態異常関係のエキスパート。不意打ちにかけては随一のアドバンテージをとることができる。対人用に特化しているため、攻撃力はかなり高いが、防御力に難あり、初心者にはお勧めしない。


僧侶:回復中心のスキルを持つ職業。ただし、刃物以外の装備をすべて装備ができる上、自分自身にバフをかける点では、ソロ向きといえる。

ただ、攻撃力、防御力に突出した技能はない。


「剣士・・・剣士かな。」


「ほほう?その心は?」


「安定力。確実に強く慣れそうな気がする。」


ふむ。と少し考え込むドクロさん。


「そうだね。おれとしても実は初心者には剣士が一番のお勧めなんだよね。」


「ええ!?私が選んだ意味は?!?」


「こういうのは本人が選ぶからこそ意味があるんだよ。それに剣士だと経験あるからアドバイスできる。」


「でもなんでこのタイミングでわざわざ?」


「それはね・・・まあいいや後のお楽しみだ。」


ニコニコしているドクロさん。

あのいやな笑いじゃない分だけ幾分はマシな感じだ。


「よし、準備はOKっと。しかし困ったな。ギルド召集の機能使えないみたいだ。しかも遠距離での会話もできないみたい。」


「どういうこと?」


「つまりは、回線を使う機能は一切使えなくなってるってこと。本当だったらWISウィスパーっていって遠くでも個人会話ができるはずなんだけど出来ないし、ギルドチャットってやつがあるんだけどそれも使えない。ただ、ここに移っているように、ギルドメンバーの名前が刻まれているからギルドの機能は生きていることはたしかなんだよね。」


「まっメンバーは気長に探すか。」


「適当ですね。」


苦笑いをしながら答えるマグマ。


「あいつらは大丈夫だよ。会うたびに紹介するから楽しみにしてて。」


「はい。」


よっこらせと腰をあげる。


「じゃあとりあえず、冒険者組合に登録、マグマの転職にいきますか。」


「はい!よろしくお願いします!お手数をおかけします!」




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