4話 ギルドハウスへようこそ
「到着したよ!!!」
だれにいったのかわからないが「カナン」に到着したことをアピールするマグマ。
「身分証明証。」
衛兵な人が横に立って、マグマに話しかける。
「ああ~、はいこれ。」
休職袋からあらかじめ出していた身分証明証を提示する。
「よし。カナンへようこそ。」
よかった。ちゃんとゲームで使ってたやつが使えたか。
その横でボソボソと聞いてくる。
「身分証明書っているんだ?っていうかなんで持ってるの?」
「これか?普通に冒険者組合に入ればもらえるんだ。っと後でマグマも登録しないとな。」
「ふ~ん?あった方が便利?」
「無いと首都プロローグしか入れないぞ。あそこなぜか知らんが衛兵いないし。」
「っでとにかく今向かってるのってギルド家だよね?」
「そうだな。まずは落ち着きたいからな。」
そういってキョロキョロと周りを探る。
地理も若干、町並みも若干違うが誤差の範囲だ。
そして、町の中央にある犬を模した銅像があった。
カコンと銅像足を回すと、鍵穴があり、そこに銀色の鍵を差し込むとドアが現れた。
「とりあえず入って入って。」
「うっうん。」
ギルドハウスっていった。
ギルドのハウスっていったのに・・・。
中に入るとお城だった。
ここぞと狙ったかのようなお城である。
っといっても、大きなというより、某アトラクションの城ぐらいの大きさ。
「ようこそ。ギルド「ルシアン」の居城へ。」
中に入るとシャンデリアがきらびやかに輝いているのがまぶしい。
赤いジュータンがモフモフである。
「これおれの趣味じゃないから。城っていったらこんなんでしょ!とかいったやつの趣味だから。」
弁明をしているが、そんなに成金とした感じは見受けられない為、センスはいいのだろう。
奥を右にいくと、まるで子供部屋にかかっているプラカードがある。
『とりあえずギルマス隔離部屋』
「隔離?」
「くっ!!毎回毎回あいついやがらせにもほどがある!くそ!お前らいい加減に!」
ガラッとあけるが、誰もいなかった。
「なんのかんので一番乗りってことかな。っととりあえずそこに座りなよ。」
「うっうん・・・。」
微妙な沈黙が流れる。でもどうみてもギルマスであったり、城だったりする時点で完全に初心者を逸脱しているのは伝わったことだろう。
「ドクロさんってさ。」
「うん?」
沈黙を破り話し出す。
「ただの定期ログインな人じゃないよね。」
「ああ。」
また軽い沈黙が流れる。
「あるギルドがあったんだ。」
マグマはジッと何もいわないで聞いている。
「本当に楽しいギルドだった。この世界を大いに楽しもう!どうせなら楽しみまくろうと10数名で楽しんでたギルドがあったんだ。」
「ただ、ある日、ギルドのみんなでギルド内部でイベントをしてる途中。あるPK専用ギルドに、ただおれたちは楽しんでただけなのに、なにが気に食わなかったのか全員に喧嘩をふっかけ、PKでイベントをボロボロにされた。」
「しかもたった一人に、だ。楽しいことを中心にしてた為、高価だが装備もネタ装備、かわいいもの装備ばかりだった。一瞬だったよ殲滅されたのは。」
「やつのはき捨てた言葉はなんだったと思う。」
「ごめん・・・わかんない。」
「『目障りだ。貴様ら粘着してこのゲームから抹殺してやるよ』」
ざわっと空気が変わる。
「そうしてそのギルドは解散しました。粘着されているうちに心が折れたんだね。ゲームだもの。つらい思いしてまでやりたいと思わないのが本音。ほとんどの人が引退を決意し、ただの定期ログイン者になってしまったわけだ。」
「ただ一人だけ、復讐を決意したやつがいた。」
「『ネタにかける情熱をテンプレートの強さに変換すれば最強のキャラが作れるんじゃないか。』『そしてより効率よく、より短時間で経験値を手に入れる方法があればいいだけだ。』ってね。」
「実際はうまくいったよ。だって引退していった人たちのネタ装備、かわいいもの装備はなんだかんだで人気だからね。最強装備が手に入ったさ。」
「そして、PK被害にあった人たちでギルドを作った。それがうちギルド「ルシアン」。」
「実は、「ルシアン」って負け犬からとったんだけどね。」
「そして、おれらは最強ギルドのひとつとして、実はいわれている。」
マグマがごくりとのどを鳴らす。
「ただ、でもネタキャラは弱いというのは許せなかったわけだ。そこで、みんなで相談し、最強ギルドがすべてのお金を投資し、すべての技術を入れ込んだのが、このおれのキャラである、そう作ったのがこのノービス。」
「その名も『無限転生ノービス計画』」
「『無限転生ノービス計画』ごくり。」
なぜか擬音を口でいうマグマ。
「まあ、つまりノービスだけの特性を生かした育成なんだ。」
「普通は、転生をするとすべてステータスが1に変わるんだけど、ノービスの場合はそのまま引き継ぐことができるんだ。」
「なにそれ!?それだったらどうみてもノービス最強じゃない?!」
「いやいやそんな甘いもんじゃないって。経験値もみたとおり、たぶんマグマはレベル10になってるでしょ?おれの場合、初期の経験値がたまたまあまってて、レベル2にあがっただけ。転生を繰り返せば繰り返すほどあがりにくくなるんだ。」
「いったいどうやって・・・??育てたわけ?」
「上位ギルドでも1発で蒸発するようなダンジョンをギルドメンバーとともに・・・なんだろう永遠と?」
「なんというか・・・やり過ぎ感がただよってるね・・・。」
ふう・・・っと一息するとマグマに声をかける。
「まあ、だいたいうちのギルドはそんな感じだ。」
「あっうん。」
「ここまで言った理由は単純に勧誘、どう?うちのギルドに入ってみない?お試しでいいからさ。」
マグマの目がまんまるに見開く。
「え!?初心者だよ!?完全な初心者だよ!?いいのわたしで?!しかもここ上位ギルドとかそういうのでしょ!?つりあわないよ!」
ちょっと目をそらしながら、
「いやいんだよ。その初心者が。玄人はもういいんだ。」
なんか遠い目をしている。
「いろいろ極めると、初心に帰りたくなるんだ。」
すごく遠い目をするドクロさん。
「わっわたしでよければ。」
「おっけ。じゃあとで申請だすからOKしといてね。」
「次に今後のことだね。」
うん?っと首をかしげる。
「なんか必要なことが?」
「いろいろ問題がね。まずお金がない。」
「ギルドに貯蓄とかできなかったの?」
「いやそんなシステムはなかったからな。だからまずはお金の問題、普通だったらモンスターがドロップするんだが、ドロップもしなかったし。
あと衛兵をみたとおり、どうみても普通の人間だろう。「カナン」の探索。あとはマグマの冒険者登録だな。ついでの転職させたいし。」
「え~わたしもノービスがいいな~。」
「やめとけ。ゲームならともかく現実でそれを育てるのは無理というか無茶だ。」
そういろいろ話あった結果、まずはマグマの冒険者登録を行い、冒険者組合に行ってなにか依頼を受けてお金を稼ぐのが妥当だろうという結果になった。




