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47話 マグマと初めての狩り

ここは首都プロローグにある住宅街である。


街の中にモンスターは沸くのか?沸かないのか?っと言われれば沸くのである。


ただし、1種類のみ、ここには珍しいモンスターがいる。


通称草と呼ばれるモンスターだ。


このモンスターはモンスターと呼ばれているが、ただの草である。


この草、草のくせになぜか経験値があるという不思議な草だ。


ただひとつ特徴がある。


まったくもって攻撃はしてこないが、こいつが異常なほどの回避能力があるため、初心者またはノービス以外は見向きもしないのだ。


ただ、放置をしていても、なぜかこの草のまわりに雑草などがあると発育がよく、虫などもわきやすいため、はっきりいって害草というやつである。


そのため、住民にとってはいやな存在である。


そこで、まだノービスであり、学生であるものたちの出番だ。


まあ、ぶっちゃけ狩りは狩りでも草刈りである。


「はーい、皆さん!ここら一帯全部刈りつくしちゃってくださいね!あっそうそう、ちゃんと剣を使うこと。他は特に制限はないわよ。」


まあ、そしてぶっちゃけ、


「こいつ!!このっ!このっ!このっ!」


「てい!えええ?!なんで動くの!?ちょっ!そっちいった!」


「くうぅぅ!うざっ!ていっ!ていっ!!」


さっぱり当たらない。本当に10回に1回当たればいいほうである。


ただ、経験値はそれなりにあるため、1度でもあたればレベルがあがる。


単純にすらりん。を狩ればすぐに終わるのだが、モコモコがすらりん。愛でる派のため、すらりん。狩りはない。


それに現代人である日本人は剣を扱うことはほとんどないため、狙った場所に剣を振り下ろす練習にもなる。


この草に攻撃が当てられるようになれば、今後ほかのモンスターと戦うときも狙ったところに攻撃できるだろう。


「あたらっ・・・ない!ふん!せい!!っと当たった!レベルあがった!」


ユウキのほうもなんとか当たるようになっているようだ。


徐々にレベルがあがる冒険者コースのみんな。


「ふん!ばからしい!バースト!バースト!!」


エリートコースのやつらは、剣を振るのがあきたのか自ら持っているスクロールを使い始めている。


スクロールというのは、魔法スキルが封じ込められており、一般人で使えるようになっているアイテムである。


バーストという周辺を焼き払うスキルを使って、問答無用で草を焼き払ってレベル上げをしている。


「レベル10なったなったっと。なんだ最初からこうすればよかったな。」


そうだな!っと笑いながら、あとはもう関係ないわという具合いに談笑している。


「本当ばからしいわ。親に言われなきゃこんなとこにきやしねえよ。」


「あっはっはっは!ちげえねえ!」


「見ろよあれ、貧乏人どもはせっせと剣使ってがんばってるぜ。」


たぶんエリートコースだろう、三人組ががんばっているやつらをあざ笑っていた。


そして、そこにつかつかと歩み寄る子がいた。


「あなたたち、いい加減にしなさい。」


冒険者コースのだれだろうか、委員長っぽい発言をしている。


「ちゃんと先生が剣で狩りなさいっていってるんだから剣で狩らないとだめじゃない。」

ニヤニヤ笑いながら、三人組は立ち上がり、女の子を囲む。


「なんだよ。文句あんのか?」


「おいおい、先生はいっただろ?剣を使うこと、その他は制限ないってさ。」


「そうそう、見ろよ?一応剣は使ってるぜ?ほれほれ」


剣を振って、そのあとスクロールで一掃する、一応は剣を使っているという名目のためにふってるとしか思えない。


「そっそれは屁理屈・・・。」


グレーゾーンをうまくついているせいか言いよどむ女の子。


「だめジャン?そんなまるで俺たちがサボっているような?本当傷ついちゃったじゃん?」


「本当どうするの?おれの父さん、ここの貴族院のメンバーなんだけどさ?逆らうとこの街まぢいられなくなるぜ?」


「あ~あ、冒険者コースのやつらはおれらのおかげで勉強にオマンマ食えるんだから少しは・・・。」


そういったかと思うと、女の子を蹴り上げる。


「大人しく、はいはいといってけばいいんだよ!!!」


げはははははははっ!っと三人組が笑う。


「親が・・・親がこっちにきてる上に・・・。地位まで・・・私なんていきなり・・・一人なのに・・・。」


涙目になってうつむく。


「はっ?知るか。ああ~いらいらする。こいつ一度瀕死にしようぜ。」


ひっ!っと声をあげる。

周りも異常に気づいたのか、動きを止めるが、エリートコースのやつらは見せしめのためだろうか、誰もがニヤニヤして見物をしている。


そして、冒険者コースの皆は、巻き込まれるとたまったもんじゃないとばかりに目を逸らす。


「おいおい~。まずくないか?」


「いやいや、草の刈る練習してたら・・・当たっちゃいました?みたいな?」


「事故じゃしょうがないな。瀕死にして人目のつかないとこに・・・放り込めばのたれ死ぬんじゃね?」


そういって、膝をついている女の子に剣を振り下ろす。


「おおっと!間違えた!!!」


目をつぶる女の子。


そこに影が割って入り、ペシっと間抜けな音をする。


そう、マグマが間に入り、二本の指で剣をつかむ。


「うへ。なんだこれ、剣速が遅すぎて止まってるかと思ったよ。」


ぺいっとそのまま、剣を投げる。


「なんだてめえ。逆らうのかよ。」


「ふざけやがって、今いいとこだったのによ。」


「こいつもやっちゃう?」


頭に血が上っているのか、エリートというより完全にチンピラである。それなりの殺気をぶつけているようだが、死線を越えたマグマにはさっぱりときかない。


「大丈夫?怪我はない?」


足元の砂をほろって、女の子に話しかける。

女の子はぽかーんっとしているが、助けられたことに気づき、御礼を言う。


「あっありがとう。えっと・・・。」


「うん。マグマでいいよ。」


自己紹介をするなか、無視をされたのが頭にきたのか、地団駄をふんでいる。


「なに無視してるんだよ!」


「つか!王子様かよっ!」


「ああもう、やっちゃおうぜ?」


そういうと三人は、三つの方向に散開、戦闘態勢をとった。


(え~、この子達と戦うの・・・?気が進まないなぁ・・・。)


ちらっとモコモコの方を見ると、いい笑顔でサムズアップされた。


そのあとゆっくりと下に親指をむけ、首を欠き切る動作をしている。


(はいはい。いい対応だ、やっちまえ。ですねわかります。)


「余所見してんじゃねーーー!」


突っ込んでくる、ゆっくりと振り下ろされる剣、あきらかに剣に振り回されている。

ノービスのレベル10になってもちゃんと体重移動をしなければ、振り回されてしまうのだ。


それを上体を少しそらすだけで避ける。


他の二人とも同じように横なぎ、振り下ろしとくるから上体を軽くそらすだけでそのまま、つんのめる。


「おっととと・・・。ちょこまかと!!」


一歩も動いていないのにちょこまかもなにもないのだが。


よろよろとさきほどより遅い振り下ろしで必死に振り回す三人組。


それを、指二本でつかんでは崩し、ジャンプしては避け、上体で軽くさける。


「はあ・・・はあ・・・はあ・・・。こっ・・・」


「こ???」


息を整えると三人組の一番小さいやつが口を開く。


「このくらいで勘弁してやる!」


そういったかとおもうと、三人組はさっさとどっか奥にいってしまった。


その後、一瞬沈黙がある。


「すっげえええええええ!」


「何今の!?真剣白羽どり!?ってか動きはやすぎ!」


「かっこいぃぃぃぃいぃ!!」


冒険者コースのみんなが歓喜の声をあげる。


「ちっ・・・。」


「調子のりやがって・・・。」


「あいつら中途半端なんだよ・・・。」


エリートコースのやつらにとっては、ショーを邪魔され、面子をつぶされたような感じだっただろう。

明確にマグマに対し殺気を飛ばしているものもいた。


「本当に助かりました。私、エリカっていいます。今度是非お礼させてください!」


ニコニコ笑いながら、マグマの両手を握ってきた。


「マグマ・・・また女の子のフラグたててる・・・。」


ユウキはたまたま、両手を握っているとこをみたせいか変なことをいっている。


「ちょっ!!フラグってなに!?」


そういうとフルーフを見るが、なぜか目をそらされてしまった。








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