42話 マグマとルームメイト
冒険者コースの列をみるとやはり若い人が多いせいだろうか。
比較的人数が多い。
「は~い~。全員集まったかなぁ?」
さっき私を案内した上級職の人だ。
たぶんキースみたいな杖を装備しているので、ウィザードロードだろう。
赤いローブに、白いミニスカートを履いている。
そして何より、胸が大きい。
憎らしいほど大きい。
どうやったらあんな大きくなるんだろう。
「もぐか。」
「どうしたの?!マグマちゃん?!」
つい思っていることが口に出てしまったマグマ。
「あっごめんごめん。ちょっと嫉妬というか、心の声が漏れてしまったかんじ?」
「大丈夫だよ!マグマちゃんも十分大きいから!」
「あう・・・そのフォローはいらないかな。しかも私胸のこといってないよね?」
そんなこんなしゃべっているうちにゾロゾロとコース別に移動しているみたいだ。
「は~い~。冒険者コースはこっちですよぉ~。」
何故かほかのクラスとは別に、何故か反対方向、どちらかというと森の方に歩き出す。
「先生?方向間違ってないですか?」
誰かわからないが指摘する。
この先生ポワポワしているから間違うことがあるのでグッジョブな指摘だ。
「いいえ~。冒険者コースはこっちですよぉ~。」
るんるんとうれしそうにスキップしながら森の中に入っていく。
ぼーっと天然っぷりに驚いたせいか、なかなか動かない生徒達。
「とっ、とりあえず置いてかれるとまずいからいきますか。」
他のコースより少し多いだろうか、およそ150名ほどは誰かの一言により、森に入っていった。
森の中は思った以上に生い茂っていた。
モンスターの鳴き声、獣の鳴き声、虫の鳴き声が聞こえる。
道はせいぜいさっきの上級職の先生が通った間ぐらいしかない。
「うへぇ。虫はあんま好きじゃないんだよねぇ。」
マグマが独り言をいう。
「わかる。わかるわ。なんか背中にゾロゾロっと這われるとゾッとするよな。」
「んあ?」
いつの間にか、横にいたノービスの一人が話しかける。
年齢はやはりマグマと同じぐらいだろう。やんちゃ坊主という感じで髪色は黒、髪型は寝癖だろうか。ちょっとはねている。
いきなり話しかけられたため、変な声を出してしまった。
「悪い悪い、挨拶もなしに話しかけてさ。なんかこん中で話しかけやすそうだったんで・・・つい。はじめまして、ユウキだ。」
歩きながら自己紹介をする。
「私はマグマ。私の後ろでプルプルしてるのがフルーフちゃん。」
「しっかし、女の子なのに珍しいな。」
そう、なんだかんだで女性、女の子は少ない。
冒険者コースにいる人数でいうと、せいぜいが三分の一いないだろう。
マグマもドクロさんにあっていなかったら冒険者にはなっていなかったとおもう。
元々はただの女子高生だし。
「あははは・・・。まあなんだろ。私の場合は成り行きかな。」
「ふ~ん。そんなもんなんだな。」
あまり細かいことを考えない子のようだ。納得してくれた。
人見知りするのだろうか、フルーフちゃんは一言もしゃべらない。
「は~い。到着ですよ~。」
奥に進んでみると、コテージがあった。
そう、50ほどのコテージが森の中にあった。
「ちょうど50ありますよ。ちなみにちゃんと部屋は3つあります。っということは。わかりますね?皆さん三人組を作ってくださいね~。あっ男女混合で問題ないかな。一応各個室になってるよ。ただ食事の場所、リビングとかも一緒、そしてチームというか今後卒業するまで、PTとなります。だから仲良くなれそうな人と組むことをおすすめするかな。」
ぴっと指を一本立てる。
「はやく決めたほうがいいよ~。ここのコテージは早い者勝ち。奥に行けばいくほど危険なモンスターがいますよ~。まあ卒業頃には雑魚になっているけど、今の状態だとかなりきついかな?一応、先生が対処するけど危険ではることは変わらないかね~。」
ガシっと肩をユウキつかむ。
「よっしゃ!組もうぜ!」
びくっと反応するフルーフ。
「フルーフちゃん?フルーフちゃんは大丈夫?」
プルプルと震えていたが唇をかみ、一瞬ぶんぶんと首を振るとうんっとうなずく。
「本当?」
「男性はね・・・。苦手なんだ。でもユウキはそんなに思ったより怖くない気がする。」
ニッと笑うユウキ。
「やっとしゃべってくれたか。よろしくな!」
握手を求めるが、またサッとマグマの後ろに隠れてしまった。
「まっ、そのうち慣れてくれればいいか。」
思った以上に早くメンバーが決まったため、結構な近場のコテージ番号50番になった。
わかりやすい番号なので満足。
「はい。これがコテージの鍵ですよ。明日から授業が始まります。朝の9時に運動場、さっきの場所に集合してください。本日はみなさんお疲れ様でした。」
ここで、解散らしい。
明日から学校としての授業本場というところだ。
しかし、気になることがある。
「あっ先生。ご飯は何処で食べたらいいでしょう。」
ぽんっと気づいたように手をたたく先生。
「ごめんなさいね~。説明忘れてたわ。食事の場所は校舎のとなりの食事塔がありますから、そこにいってくださいね。」
そしてまたぴっと指を刺す。たぶんその方向に食事塔があるのだろう。
「あと、人数が多いから時間帯が決められてますよ。冒険者コースの皆さんは八時~九時になります。たぶんエリートコースさんと一緒になりますので仲良くしてくださいね。」
出た。なぞのエリートコース。
何がどうエリートコースなのかわからないが、気になるところである。
まだ、食事まで2時間ぐらいあるため、まずはコテージに入ってゆっくりしよう。
「よっしゃ。とりあえずコテージにいって部屋割りしようぜ!!」
すごいノリノリなユウキ。
「ああ~。あれだよ?私の部屋とかフルーフちゃんの部屋とか除いちゃ駄目だよ?」
びくっと反応し、かなりあわてた様子をみせる。
「ばばばばかやろう!そんな上級者にゃことできるわけないだろう!」
(そっか、そういうことか。このユウキになんか親近感わくな?って思ったんだけど、ドクロさんに似てるからか。
そう、天然純情ボーイのドクロさんと同じ雰囲気を持っているため、悪意を感じない、だからこそメンバーになったのだ。
本来であれば、女性は女性同士で組んだ方が安全なのだが、ユウキならばOKだと思ったのが不思議だったのだ。
「ユウキさん・・・。エッチです?」
「ぐはっ!!」
なにか大きなダメージを受けて、うずくまる。
「くっくそ。俺まだ女子と登下校もしたことがないのに。」
やはりドクロさんと同じ純情ボーイである。
「ほらほら~。うずくまってないで置いていくよ~。」
鍵をチャラチャラとまわしながら、ユウキをおいていく二人。
「おっおい!ちょっとまてよ!」
そして50番コテージについたが、これが思った以上に大きい、風呂は共有スペースになっているが、トイレは別々についているのは良心的だ。
ちゃんと一人ひとりの部屋もあり、玄関前だろうか、三つの鍵があった。
つまりこれが個人の部屋用の鍵だろう。
三人は各々に分けて、三人とも自分の部屋にはいった。
「これを1日で作ったとか・・・姫・・・恐ろしい子。」
そう、ちゃんとベットがある、机もある。
しかも無駄になんかよくわからない絵も飾ってある。
机の上にはちゃんとスタンドもあるし、タンスも小さいがある。
元々、ギルドハウスに部屋があるため、あまり置くものもない。
ただ、当分面白そうなのでこの学校に所属してみてもいいだろう。
しかし気になったことがある。
「冒険者コースの中に・・・。なにか危険なヤツが混じっている気がする。」
これはただの感だろうか。
そう、あのアベンジャーと戦ったときの狂気に近い。
「ただみんなノービスなんだよなぁ。」
もしかするとアベンジャーも入り込んではいるが、それはたぶん効率的なレベルあげが目的であったら、そのまま卒業するまで隠れているだろう。
「考えてもしょうがないっか!リビングいこ!」
リビングにいくと、すでに二人がいた。
「あれ。もうリビングにでたの?」
ソファに座っているが、ちょうど逆側でプルプル震えて離れている。
「なにこの状況。」
あたふたしながら答えるユウキ。
「いやな!こっちきたらさっきテレビ見かけたから、ちょっと見ようかな。ご飯まで時間あるからみようかな!っておもってきたら!たまたまこの子もいたかと思うと!テレビに近づくと目を見開いてビクってなるし!」
どうやらソファにフルーフが先に座って、気づかず近づいてビクビクしているせいで、テレビに近づけない、でもテレビがみたい。
っと不思議な化学反応を起こしていたのが今の状況だ。
「めんどくさい。」
「がーん!」
ちょっと涙目で反応するフルーフ。
「もういいよ。とにかくテレビつければいいじゃん。」
気にせずテレビをつける、今の時間だと19時だとバラエティーしかやってない。
っというかこの世界で芸人とか地球の人って逞しい。
しかし、知っている芸人の人もこちらに合わせて笑いを変えているみたいだ。
ソファの真ん中にマグマ、左にユウキ、右にフルーフとなっている。
漫才をひとしおみたあと、三人はその距離感をたもったまま、食事塔にむかった。
お気に入りの人数が劇的に増えてます。
なにがあったんだろう。登録してくださった方ありがとうございます。
そして次回はエリートコースの方と食事です。




