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38話 東の谷の邪眼族

デッカッドーから出て、2時間ほど歩いただろうか。


さっきまで雪が吹雪いていたがだいぶ落ち着いている。


そして、谷に近づくにつれてだんだんと雪も減ってきた。


木が増えてきたせいだろうか、飛び出してくるモンスターも少し増えた気がする。


そして、谷へは村人も行き来しているせいか、簡易的な道ができている。


ただ、所詮は街近くのモンスターである。

ときおり、モンスターが飛び出してくるがドクロさんの指弾で一撃で終わるパターンとなっていた。


「ここらのモンスターは強くないねぇ。」


「そんなもんだろ。街近くに強いモンスターがでたとしてもすぐ駆逐されちゃうからな。」


実際、街の近くに強いモンスターがいれば、街の人が襲われる確立もあがるのだ。


そこは冒険者あたりに依頼をして、早期駆除を行っているのだろう。


そして、思った以上に特に大きな問題もなく、谷についた。


谷には、大きな木で出来た関所みたいなものがあった。


進入をしないようにまわりに大きな柵がかこってあった。


そして門番がいた。


銀髪で目を閉じている、比較的細めの男性と、小さなひげの生えた子男の二人がたっている。


こちらに気づいて閉口一番銀髪の男が口を開いた。


「ここから先は我らが邪眼族の領土だ。お引取り願おう。」


邪眼族。魔眼族ってわけではないみたいだ。


邪眼ということは、あまりいい意味でとらえられていないのだろうか。


ただ、ここが予定していた魔族の村で問題ないようだ。


さらに、幸いなことに最悪のパターンである種による侵食はない。


あった場合、問答無用で襲い掛かってきてることだろう。


「実はこれ・・・。」


デッカッドーの領主からもらった割符を差し出す。


あれ、あたまにかざすんだっけ?


「こっこれは・・・?!しょっ少々お待ちを!」


見せて渡した瞬間、焦りをだし村の中に入っていった。


「予想以上に効果大・・・?」


5分ぐらいたっただろうか、思った以上にはやく戻ってきた。


「どうぞ。マスターがお待ちです。」


割符のおかげだろうか。そのまま、入ることが出来た。


ただ気になるのが、「頭にかざすこと」と言われていたがそのまま、渡して問題なかったのだろうか。


それに村長とか領主じゃなくてマスターとはいったい。


中に入るとそこは思ったより暖かい空間が広がっていた。


「なんかここらへんは雪がないですね。」


同じく不思議に思ったのかキースが感想をいう。


たしかに雪も無く、どちからというと春の陽気に近い。


なにかしらの結界がはられてるのだろうか。


花壇などがあり、子供たちが遊んでいる。


そしてその子供たちの目の色はさまざまだ。きっと全員が魔眼もちなのだろう。


暖かい気候のせいか、防寒具は身につけていないようだ。


また、全体的に洋風の雰囲気がただよっている、家もほとんどがレンガ造りなようだ。


デッカッドーは平屋が多い中、魔族はレンガ造りである。


もしかしたら、東北は魔族の方が文化レベルは高いのかもしれない。


「こちらです。」


入り口に少し歩いたところの一際大きい家に入った。


なんだろう、領主っぽいとこに連れて行かれると思ったのだが、


見た目はどちらかというと領主の家というより、道場に近いだろうか。なにか、木の看板がある。


これもしかして、本当に道場じゃなかろうか。


「よう、挑戦者はこいつらか!」


ものすごく筋肉質で上半身は裸、そして無駄にふんどし姿。


ふんどしには「免許皆伝」とか書いてある。日本語で。


格好が残念だが顔は銀髪に切れ長の瞳。残念な美青年が立っていた。


「何を言ってるかさっぱりわからん。」


ドクロさんが感想を口にだす。


「なに?お前デッカッドーのじいさんから聞いてないのか?この割符の使い方。」


そう、この割符。実は使い方で意味が違う。


ひとつ、頭にかざし用件をいうと観光の客人という意味になる。

ひとつ、門番に割符を渡すと力試しをしたいという意味になる。

ひとつ、割符を門番にたたきつけると戦争になる。


以上三つの意味だ。


残念マッチョ美青年の説明を受けて頭をかかえる。


「もしかして・・・やり直しは・・・。」


「無理だな!」


ニカっと笑ってグワシッ!グワシッ!と両腕を動かす。


「間違いというのはわかった。だがな。うちも掟がある以上それに従わなければいかんわけだ。挨拶の方法を間違ったからといって、やり直せばOKというのもおかしな話だろう?」


たしかに相手の言い分はごもっともである。


「悪かった。つまり力試しをすればそちらの面子も保てるってわけだな。」


「そういうこった!」


う~んと腕を組みうなる。


まあ、死ぬわけでもないしあくまで力試し、さらに相手の魔眼とやらも拝めるかもしれない。こちらとしては思いのほか・・・そう願っても無いチャンスである。


「よし、わかった。ゴランお前いけ。」


えっ!っという顔をし、驚く。いままで前面に出ていたのは、マグマまたはドクロさんだったからだ。


「いちいち驚くな。知ってるぞ。アベンジャーとの戦いでちょっとコツつかんだだろ。いい実験だ。」


そういうとゴランはうなずいた。


「さすがっす。わかりました。おれがいくっす。」


ニカっと笑って反応する残念マッチョ美青年。


「おし!そのでかいやつか!楽しみだな!おれはマーガレットだ!」


「ゴランっす。」


お互い握手をしあう。


「マーガレット・・・。」


ぼそっとつぶやく姫。


「突っ込むんじゃないぞ。」


そこに突っ込まないように釘を刺すドクロさん。


「この力試しは簡単だ。まずは先攻と後攻を決める。次に先攻は30秒間相手に好きなだけ攻撃をし、相手は耐える。次に後攻は攻守逆転となる。」


ふむと気になる点があったか、手を上げる。


「それだと先攻が有利じゃないか?」


笑顔でうなずくマーガレット。


「ああ、だがこれはあくまでそちらの力試しなわけだ。そちらの防御、攻撃をこちらにぶつけてほしい。」


「つまり?というかこの力試しのメリットってなんだ?」


おおっと忘れていた可能にポンっと手をたたく。


「そんなことまでもあそこの領主はいってないのか?怠慢もいいところだな。しょうがない。わかった。説明しよう。」


まああのじいさんはよく寝てたし、少しボケが入ってたんだろうとボソボソと聞こえた。

そして説明、


「この力試しは実際はメリットはひとつ。この力試しに勝った人間は、うちの村の魔眼もちの能力を一つ贈呈しよう。もちろん、デメリットはある。一度負けたら、二度挑戦できない。」


ほほうっと思った以上の報酬に驚く。


「そんなことして、そちらにはデメリットが大きすぎないか?」


ニヤニヤと笑いながら答えるマーガレット。


「おいおい、俺らがそう簡単に負けるわけがないし、なにより!これをすることで強いやつと戦える!最高じゃないか。」


やはり、魔族は魔族であり、戦闘民族であるということだ。


どうしても戦うこと中心に物事を考えてしまう一族だ。


「なるほど、わかった。ゴラン絶対負けるなよ。」


「はいっす。」


つまり、これにゴランが勝てばゴランは魔眼が使えるようになるということなのだろうか。


いったいどういった魔眼があるのだろうか。


1回限りということもあり、それなりに選ぶべきだろう。


そう考えていると、いつのまにか先攻、後攻もきまり、力試しがはじまった。


先攻はマーガレットで、後攻はゴランだ。


「よし!こちらが先攻で依存ないな?」


ゆっくりとうなずくゴラン。


「どちらにせよ、全部さばいてやるっす!」


「いい返事だ!!」


いい笑顔で返事を返すマーガレット。


それが開始の合図となり、ゴランとマーガレットがぶつかった。

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