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32話 キースとゴランとブレイブ

キースとゴランの過去になりますが、本編と関係あります。

キースです。


今はドクロさんに拾われ、ルシアンに所属させて頂いております。


まさか自分が上位ギルドに入れる機会がくるとは思いませんでした。


そう起こりは3週間前、ゲームでのギルドである『ブレイブ』に所属していたころの話。






「よし!カニはそっちいったぞ。囲め囲め。隙間を作るなよ。


黒髪で逆毛、なぜか頭にはサークレット、マントを装備して見た目はどこかの勇者様みたいな格好をしてる人が指示をだしている。


そう彼は『ブレイブ』のギルドマスターで、職業はナイトマスター。俗に言う剣士系の最上位職である。そのさらに上位があるといううわさだが現在は確認されていないため、デマではないかと言われている。


今行っているのは、食料の調達。

モンスターの名前は「カニクロス」ぶっちゃけただの足の長いカニだ。

ちゃんと魔法で焼いたり、蒸かしたりすると食べられるのだ。


なにかローブを着てる怪しいやつから聞いた話だが行って損はないだろうということで、ギルド総出で狩りをはじめた。


「こっちはキース!ファイアーボール!」


「はい・・・ファイア・・・ボール!狙い右はじのカニクロス。指先!」


魔法スキルはスキル名、その後、指定、そしてその魔法スキルが出る場所を指定することによって発動できる。

そうそのときはそれが当たり前で、それが常識だと思ってたわけですが。


どふん!!なにか煙があがって1匹のおいしいカニが出来上がる。


「いいぞ!あと4匹頼む!」


カニをけん制しながら囲い込み、ヒットアンドアウェイでうまくいなす。


そこにキースとほかのウィザードたちがファイアボールを打ち込みしっかりと人数分のカニをゲットできた。


そう『ブレイブ』は攻城戦には参加しない、基本はセカンドの狩りを楽しもうという狩りギルドだ。

わかりやすくいうとモンスターを倒すことに特化する予定のギルドである。


まだまだ、全員のレベルなどは低く、発展途上だが人数は40名とだいぶ大所帯になってきたそれなりのギルドである。


「みんなだいぶ魔法スキルもうまくなったな。そろそろハイウィザードに転職できるやつも出てきてるんじゃないか?」


魔法使いの基本は、魔法使い、ウィザード、ハイウィザード、そして転生した後、ウィザードロードかプロフェッサーの道を2つ選ぶことができる。


つまり、まずはハイウィザードになることが先決なのだ。


「さてと、今日はカニパーティできるぐらいは集まったし、宿に帰ってみんなで食べようか。そうだ。ゴランとキースは水も少し汲んできといてくれ。」


「はい。わかりました(っす)。」


そのまま、水を汲みに二人でいった。


そう運命の分かれ道だったんだ。


撤退をしようと踵を返す「ブレイブ」メンバーたち。


いきなり、となりにいたウィザードが吹っ飛ぶ。そして瀕死。


「え?!」


なにが起こったか一瞬理解できなかった。

ここにはせいぜいがカニしかいないはずなのに、ウィザードが一撃で瀕死になるようなモンスターはいなかったはず。


「あたり~。ぼくまず1匹だから10ポイントだね。」


何か陽気な子供の声が聞こえる。


「勝手に瀕死にするんじゃない。ちゃんと警告をしろってボスにいわれただろ。」


「かまわん。順番が逆になっただけだ。」


声の方を見てみると、片手で木にぶら下がっている金髪の少年がいた。

なにか山でも登るのだろうかという格好である。

わかりやすく全体をとらえるならば狩人のような格好である。


そして、うしろからこちらも金髪だがメガネをかけているせいだろうか、比較的知的な男性が出てくる。服装は修道院できるような服だ。


最後に出てきた男が異様だった。

まずは、何故か目隠しをしている。

そして髪は黒色。

背中には人と同じぐらい大きい剣。

ただし、服装は全身赤色の服。コートを全身でおおっているように見える。


そして、金髪のメガネが話しかける。


「ここはうちの縄張りだ。そこのカニをすべておいてけ。」


「いうこと聞いたほうがいいんじゃないかな。」


ニコニコとしながら答える少年。


「ふざけるな!縄張りなんて聞いたことないぞ!」


人数が多いのが幸か不幸か、文句いうやつもいる。


「それは総意か?」


口を開く目隠しの男。


「さすがにこっちとしては、4時間以上かかって集めたんだ。すこしは・・・」


ズパッ・・・バタ。


口を開いたナイトが首を斬られ瀕死になる。


「ギルドマスター、もういいでしょう。どうせ皆殺しなんでしょう?」


くっくっくっくっと笑う。


「少しは楽しませろよ。まあいいや。殺れ。」


目隠しの男が合図をする。


「だよね!超待ってた!アロー!!スピン!」


少年が言うなや技スキルを発動。


さきほどまで弓を持っていなかったがいつのまにか弓をひいて、

10本の矢が突き刺さる。


そう、10本中10人が当たり、全員即瀕死になった。


「なんなんだこいつら!ふざけるな!みんな迎撃!!」


叫ぶブレイブのギルドマスター。

そのまま戦闘は開始される。


だがそこには戦いになることすらなかった。


相手は対人慣れしている上、対人特化装備、しかもレベルはカンストしているのだろう

こちらはあくまで全員カニを狩るための装備、さらにはレベルも職業も下だ。


そう、抵抗らしき抵抗もできぬままに全滅。


「ギルドマスターはさすがナイトマスターだけあって多少手ごたえあったな。」


「そう?楽勝じゃん?」


「お前一撃食らってたじゃねーか。」


「なんだよ。つまんないからサービスだよ。」


ふくらっつらで文句をいう少年と金髪メガネ。


無言でそのまま、剣を抜く目隠しの男。


その様子を隠れてみているゴラン、キース。


水汲みから戻ってくるとなぜか怒号とスキルなどの声が消えたので隠れて様子を見ていたのだ。


「後始末しとかないとな。うわさになって鴨がこなくなったらいけない。」


そういって・・・瀕死状態のやつに剣をつきたてると・・・何も言わない死体になった。


瀕死の場合は、瀕死エフェクトが浮いているのだが、それがなくなるのだ。


本当の死となる。


それを主室にまるで作業のように突き刺す。


そう・・・全員に。


怖い・・・怖い!怖い怖い!怖い・・・怖い!怖い怖い!怖い・・・怖い!怖い怖い!怖い・・・怖い!怖い怖い!怖い・・・怖い!怖い怖い!怖い・・・怖い!怖い怖い!怖い・・・怖い!怖い怖い!怖い・・・怖い!怖い怖い!怖い・・・怖い!怖い怖い!怖い・・・怖い!怖い怖い!怖い・・・怖い!怖い怖い!


歯がガチガチなるのが抑えきれない。キースもゴランも。


仲間を殺されている怒りより、なによりもあの狂気が自分たちにむけられることが怖い。

これはゲームじゃないことはみんな気づいているはずだ。


それをまるでただのモグラたたきゲームをしてるかのに狩っていく。


ギルドマスターですらかなわないのにぼくらが戦えるのか?


無理だ。


殺されるだけだろ!いや!恩義だってあるだろう!


二人とも思いが、お互いをみながらお互いをけん制し・・・。


「カニパーティ!はやくかえってカニしようぜギルドマスター!」


「しっかしバカだね。ここアベンジャーの狩場だってしらなかったのかね。」


「うわ!ひど!こいつらの狩らせて後で回収☆まぢ効率化☆とかいったのお前ジャン?」

「お前いうな。」


最後の一人を殺して・・・ずしゃっ・・・二人に向く。


「余計なこといわないでカニを回収しろ。」


「はっはい。」


焦っているかのように一生懸命拾っている。


きっとあいつがリーダーかなにかだろう。


そして目隠しをして・・・みえないはずのあいつがこちらを向いて、


にやぁ・・・っと笑うのだった。









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