30話 ルシアンVSアベンジャー2
「マグマ。動きを止めるな。」
ドクロさんから叱責が飛ぶ。
「はいっっ!」
そのまま、降り立つアサシンマスターに十字攻撃。
ガイイイン!
力が拮抗する。
「ナイトのくせにこのパワーか。面白いなルシアンは。」
「余裕だな。」
ドクロさんが後ろから切りかかる。
だが、後ろすら見ずにそのまま倒れこんでやり過ごす。
「余裕なんだよ。影走り。」
そのまま倒れこむかと思いきや、スーーーーっと地面を移動してそのまま、影に入る。
「たんたんたんっ合体蛇波!!!」
5本の短剣と氷と火の蛇が飛び出し、影を食い荒らす。
「うおっと。」
たまらず飛び出る。
「どうする。降参して捕まれば・・・。」
ドクロさんが提案しようとする。だが悪手だった。
いつもだったら気づいたはずだった。
「ばぁかか。てめえらはチェックメイトなんだよ。」
アサシンマスターが行った瞬間。
『・・・。メテオノヴァ。』
ひとつの魔法スキルが発動する。
1ヶ月の間で多少感が鈍っていたのかもしれない。
メテオノヴァ。ウィザードロード最強の魔法スキル。
詠唱が長いのが弱点ではあるし、なにより覚えることが困難なのだ。
ウィザードロードでも上位ギルドで一人使えればいいぐらいである。
そして、厄介なのが威力も絶大だがなによりこの魔法スキルは、『発動したら必ず当たる。』という補正がついている。
「くそぉ・・・・!!みんな全力で防御・・・しろぉ!!!」
耐えるしかない。耐えてもらうしかないのだ。
その間、敵のウィザードロードはまたメテオノヴァの詠唱を始める。
(くそっ・・・。)
でかい隕石がルシアンのメンバーに襲い掛かる。
必中だとゴランが守ることが出来ない。
そのまま、全員に直撃する。
マグマ、キース、バッカーノが瀕死モードに、ゴランですらHP残り半分に、ドクロさんはHPはほぼ一桁、姫も残り10分の1ほどになっていた。
応急!!!応急!!応急!!!応急!!
応急!!!応急!!
応急!!!応急!!
なんとか半分ぐらいまで、ドクロさんと姫を立て直す。
ただ、今は瀕死モードの二人は復活はさせない。
なぜならゲーム中だとひとつの戦闘で瀕死モードから復活して、さらにまた瀕死モードになった場合は、街へ強制送還となるのだ。
本来のノービスも殺された時点で、街への強制送還になるのだが、黒こげになって死んでしまった経緯がある。
つまり、強制送還=本当の死につながっている可能性はかなり高い。
だからこそ、復活はさせないで瀕死モードにしているほうがいいのだ。
ただただ戦況は悪い。
「姫。やるぞ。」
「はいですの。信じてるですの。」
姫に耳打ちをする。
「ゴラン!!!時間を稼げ!!」
驚いた顔をこちらに向け、なにもきかないゴラン。
「まかせろっす!!!!」
返事を聞くか否や、姫が詠唱をはじめる。
その詠唱を見て相手のプロフェッサーが驚き、にやぁっと笑うと同じ詠唱をはじめた。
アサシンマスターに殴りかかる。
だが、鈍足のこぶしはまったく届かない。
「とろいんだよ!ザッパザパァ!!」
カタールをドリル上にしながら連続突き。
1本は、はじくがはやすぎてたまらず肩に突き刺さる。
そのつきさっさったカタールを掴む。
「くそっ。話せよこの筋肉ダルマ。」
瀕死モードではないため、かなり痛いはずだ。
「姫!!まだか!」
「いきます。レベル♪MAX♪譲渡♪」
指さきから放つ、青白い線がドクロさんに進む。
そのまま、ドクロさんが受け取ると赤い炎が立ち上がる。
「ステータス。」
ドクロさんがつぶやく。
ステータス
名前:ドクロさん
職業:ノービス
レベル:124(指輪補正+10)
HP :128000
MP :124000
力 :134000
器用:134000
速度:134000
強度:134000
運 :134000
「よし。」
そう、プロフェッサーの魔法スキルの最高峰。レベル譲渡。
プロフェッサーの持っているレベルを譲渡することができるのだ。
しかも譲渡された分は加算されるという状態である。
そのまま、一閃しようとアサシンマスターに・・・。
敵のプロフェッサーが笑う。
「レベル♪MAX♪譲渡♪」
相手もさすがの上位ギルドである。
しかも、アサシンマスターにlv99の譲渡。
lv189に。
同じように赤い炎が立ち上る。
「あはははははは!!残念!!残念だったね!!!」
プロフェッサーの高笑いが響き渡る。
「ひぇひゃっはーー!すげー力が沸くぜ!!!」
「奥の手だったかもしれないけどご愁傷様。こちらも使えるんでしたぁ?なあに?そっちの専売特許だと思っていたわけ?本当にルシアンちゃんって頭が沸いてるのね。駄目ねぇ~。本当おばかさんたち。」
鼻でふんっと笑うアサシンマスター。
「ちっつまらない幕切れか。」
「くすくすくすくす・・・。」
ざっと二人が姫を見る。
「なんだ絶望で狂ったか・・・?」
「これを可笑しいといってなにが可笑しいですの。」
「なに?」
クスクスとまだ姫は笑っている。
「ステータス強化されるなんて一部の一部ですの。っというかあんたたちもう終わりですの。」
ドクロさんは一言もしゃべっていない。
ふと、装備を変える。そして装備をする。
剣:レーヴァテイン(神器)
すべての剣の頂点。切れ味、破壊力はこの世界に二つとない剣。
この剣を装備すると『剣士の覚えるスキルをすべて使うことが出来る。』という恩恵が与えられる。
装備制限:帝王のみ
「レッレーヴァテイン・・・いや!!ちょっとまて!なんで装備出来るんだ!」
もうひとつおもむろに袋から出す。
盾:イージスの盾(神器)
すべての魔法スキルを跳ね返す。
また、吸収することが出来る。吸収した場合、
その魔力を本人のものとする。
装備制限:ジェネリッカーのみ
そして装備する。
「イッイージスの盾?!まさか!どうせ偽者!」
ノービスの特性、レベル99を超えると「どんな装備も装備出来る。」というものがある。運営、または世界はネタで与えたのだろう。
所詮、ただのノービスがレーヴァテインを装備しても、力100程度ならたかだかしれている。
所詮、魔法スキルを跳ね返してもただのネタだろう。
「さてと。流星。」
そう・・・。流星も剣士が覚えることが出来るスキル。
ステータス
名前:ドクロさん
職業:ノービス
レベル:124(指輪補正+10)
HP :256000
MP :248000
力 :268000
器用:268000
速度:268000
強度:268000
運 :268000
MPが徐々に減る。
ただそんなものは微々たるものだ。
このまま戦っていても10時間は持つだろう。
「今からあなた達が戦うのは、ギルド『ルシアン』ギルドマスターのドクロさん『帝王』より凶悪な相手と戦うのですの。ご愁傷様。ですの。」
そして、初めてギルド『ルシアン』が誇る最強のノービスが始動する。




