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猛虎龍之介  作者: 栗林
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第一七話,ワシが猛虎じゃ!

飛行すること数時間、巡航速度は約300km/h。

隼は軽快な運動性能を誇る戦闘機だ、神様からくれた能力によって龍之はそれをいとも簡単に操っていた。


「地図によるともうすぐじゃな」

地形からしてそろそろ目的地であった。

一方地上ではかつての日本軍機が飛行している姿を新鮮そうに見ている人が多く存在していた。

中には軍オタもいてがんばって写真を撮ろうとしている姿もあった。


「……もうそろそろかな?」

龍之は風防をあけた。

ちなみにこの隼二型で機銃は12.7mm、速度は515km/hほどである。


「ん?」

気がつくと地上は砂浜、そして多数の龍が駐機していた。

よくよく見ればひのうと何騎かは上がってくる。


「きやがったな、流石にワシでも槍で空中戦はできん、この異世界の兵器とやらの威力を試させてもらおう!」

龍之は機体を上昇させた。

10秒ぐらい上昇したところで反転降下、12.7mm機銃×2が龍どもを襲った。


ガガガ…

「ふふふ、あの神の爺気がきくな、始めてなのになんとなくわかるぞ」

龍之はそう呟きつつ一匹を撃墜した。


「なんだ!?あれは!?」


「速い!うわあああ!!!!」


「ってえ!!」

龍に乗った騎士は弓を放った。

しかしあたるはずがなかった。


「くっ!!」


「おい!!後ろだ!!」


「なに!!?うああ!!」

次々と騎士どもは龍之の隼に撃墜されていった。

「はははっ!こりゃ卑怯なぐらい強いぞ!!ワシのモットーにはあわんがこれも戦!!許せ!!」


弱者を無闇に殺すのは嫌いである龍之。

しかし今度ばかりはしかたなかった。


それよりも龍之は現代兵器(正確に言えば近代兵器、70年近いぐらい昔のお古兵器)の強さに驚いていた。

15分ほどの空戦で騎士どもは全滅してしまった。


「よし、あとは地上に奇襲!トラ・トラ・トラじゃ!!!」

※これは陸軍機、しかも戦闘機です。


っというかそのネタをどこで覚えたか疑問である。

ところが龍之の運が尽きた。


プスン…


「あ、あれ?なんで?なんでじゃ?」

突然パワーがなくなり速度も落ちてゆく。

そう、とうとう燃料が尽きたのである。


國井婆さんの言うとおり、隼には片道燃料しかなかったのである。

「なぜじゃー!!!!!……ってかそれよりはよ脱出せんと死ぬんじゃろこれ?。よし!ワシは猛虎じゃああああ!!!」

龍之は男に戻った。

3分だけ『龍之介』に。


「おらぉぉぉぉぉ!!!!!」

ブン!ブン!


槍を回転翼のように振り回し地上に降りた。

シュタッ!!

「よし…ここからが勝負じゃ、なんせワシは3分しかこの体でいれないんだからな、電撃戦の如く移動しなければ元にもどってしまう、突撃!!」

龍之介はさっそく目標を定めた。

白い仮設住宅がった、彼はそこを敵の司令部であり夏奈が監禁されている場所と睨んだのだ。


「あの男を迎え撃て!!」


「うおおお」


「ええい!!甘いわ!!」

龍之介はその実力をものに次々と西の戦士達を倒して行った。


「うああ!!」


「なぜた!!なぜ俺達が東洋人ごときに!!」


「ぎゃああああ!!!」

その時、龍之介を狙う男が1人、剣を振ってきた。


「くたばれぃ!!!」


「しまった!!」

猛虎といえども油断はあった。

このままでは龍之介は斬られる…っと思いきや。


「きえええ!!!」

カキィーン!!


「なっ!!……畜生!!」

男は悔しがりながら逃げていった。

そこにいたのはなんと蝉麿と真坂であった。


「お主達…」


「あの婆から燃料が片道分しかないときいたものだから、我々も急いできました」


「そうか、真坂、お前いつ男に?」


「さっきだ、それよりはよ行動しないと戻ってしまうぞ!」


「うむ!!」


「「「突撃!!」」」

実力派三人があつまりさらに快進撃していった。

そしてようやく到達した。


「よし、行くぞ!!

ボン!


「あっ…」

龍之介は龍之へ、真坂は由紀へ戻ってしまった。

どうやら時間切れのようである。


「しまった!!時間をかけすぎた!」


「くそ、これでは余も龍之介も力を出せん!!」


「……しからば私が敵と戦います!!その好きに夏奈殿を!!」

(ふっ……決まった)


「蝉麿…よかろう」

いよいよ戦いは最終局面を迎えようとしていた。


ドン!!


「なに!?なせここまで!?」

予想通りボスと夏奈がいた。


「りゅ、龍之ちゃん!!由紀ちゃん!!」


「よし、蝉麿、行け!!」


「おいっす!!」

蝉麿はボスに向っていった。

いよいよ、最後の決戦が始まる…

















「待て!!私は弱いのだぞ!?やめんか!!」


「断る!!司令官は徹底的に叩く!!」


「話せばわかる!!」


「問答無用!!」

ザク!!ブスッ!!シャキィ!!ドドドド…


「亜ぎゃあああああいやあああんうげえええええ!!!!!!!!!!」

すさまじい叫び声と噴射する血の横で龍之と真坂は夏奈を助けていた。

「あ、ありがとう…でも」


「うむ、わかるぞ、ありゃトラウマになる」

こうして、ボスをぶったおし夏奈の救出にも成功した。

…だが真の意味でのボスはこいつではない……




しかし今回が最終回なので誰も知る事はないだろうえ、その正体を。

「…おい!」


※まだ続きます。

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