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猛虎龍之介  作者: 栗林
13/19

第一二話,記憶喪失?

帰り道…

「ったく、期待してホント損だった」

保美はそんな感じの事をずっとぶつぶつといっていた。


「あれ?保美ちゃん期待してたの?」


「あっ!しし…してないわよ!!」


「はぁ……こやつの事を信用するほうが馬鹿じゃ」


「じゃあ…龍ちゃんも馬鹿ってこと?」


「うっ…」

そんな会話が行われている中由紀はなにか考え事をしているようだった。

龍之もそれに気がついてなにを考えているのか不思議に思った。

ただし、龍之はどうせロクでもないことだろうと思っているようだが。

「なあ、皆」


「なに?」


「よくアニメで頭をうったら記憶がぶっとんだりするだろ」


「なぜお前がそんな事をしっているんじゃ?」


「まあまあ、それで余は思った。それは誠なのだろうかと」

その事を由紀は真剣に考えていのである。

確かに頭を強く打つとアホになる。


っが漫画やアニメはほとんどが『嘘』である。

つまり信じている奴は『バーカ』というものであった。

龍之もこっちらきて1ヵ月がたつため1度はアニメなんかも見た事がある。



しかし実にうそ臭いことばっかりであったので龍之にも嘘だとはすぐにわかった。

なので二次のものを本気で考えてる由紀をみて流石自分の仲間で一番の馬鹿だと思った。

そもそもこっちの世界では変な人を冷たい視線で見るか無視するという傾向にあるため龍之は由紀の仲間だとは思われたくなかったようだ。


「そんな事あるの?」


「うそぉ…」


「流石にないわよね?」

ごく普通の女子小学生である3人も正直微妙な反応をしていた。

っだが由紀は馬鹿である、なにをしでかすかわからない、そう、『なにか』しでかしたのである。


「っでは…」

由紀はちらっとしたのほうを見た、1mぐらいの段差があって丁度いい具合に岩があった。


「…龍之、行け!!」


「えっ?な…なにをするんじゃ!!!!」

ドン…


「あ…ありゃあああああ!!!!!!!!!」

龍之は由紀に突き落された。

「ああ!龍ちゃんが!」


「龍之ちゃん!!」

龍之は下にあった岩に頭をぶつけた。


「アホかあんたは!龍之死んだらどうするの?」

保美も流石にまずいと思ったのかつっこんでいた。

だが由紀はしらん顔していた。

「大丈夫だって、余は何度も頭をぶったことあるぞ」


「そういう問題じゃないでしょ…ん?」

龍之は自分の力で立ち上がった、かなり痛そうなぶつかりかたをしたもののなんとか無事であったようだ。


「いったぁぁ……」


「おっ、生きておったか」


「いや、あんた殺すだったのかよ!!」

保美がつっこむと龍之は下から4人を見つめた。

右手で後頭部を撫でていた、そりゃあこの高さから岩にぶつかったら痛いに決まっている。

むしろもっとひどい状態にならなかったのが不思議であった。


「……あ…あれ?…」

龍之(?)は慌てた様子であたりを見回していた。


「な…なんか龍之ちゃんの様子おかしいよ?」

3人は不安そうにみていたが由紀は違った。

本当に記憶を失ったと期待していた。

(ふっふっふっ……どうやら本当だったようだな)


「あの…ここは?私たしか雪…」

わけのわからないことを言っている、どうやら本当に記憶をうしなっていた…っと思ったら。

「……大馬鹿野郎めぇぇ!!!」


「ひええ!!」

龍之は由紀に殴りかかった。

「なんで!?記憶は!?」


「失うわけないじゃろが馬鹿が!!」

バキ!!ボキ!!!


「…ありゃ殴られて当然だわ…」

保美は呆れながら殴られる由紀をみていた。


「やめい!!」


「おっ?」

由紀は勢いよく龍之をぶっ飛ばした。

そして…


ガァン!!


「あっ!またぶつかった!」

今度は30秒ぐらいたってから龍之は起き上がった。

またさっきと同じく4人を見つめていた。


「おい龍之!どうせさっきと同じ演技だろ!余にはもう通用せんぞ!」


「あっ!!あなた誰ですか!?」


「へっ?なにを言う余は由紀であるぞ、お前が言うに由紀夫だ」


「えっ!?えっ!?」

今度は本当に龍之の様子がおかしかった。

なので琴音は調べてみる事にした。


「よいしょっと……ねえ、貴女名前は?」


「えっ?名前?………わかりません……」


「えっ?」

3人は一斉に由紀のほうほみた、そして一斉に近づき一斉に殴りかかった。

「馬鹿!由紀ちゃんのせいで本当に龍之ちゃん記憶喪失になっちゃったじゃない!」


「お前はアホか!アホちゃうんか!?」


「ぎゃああああぐぇえええええ!!たぁぁぁぁすけてぇぇぇ!!!」


「とりあえずフルボッコにしてやんよ!」


「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ!!!!!!!」

由紀は見事なまでにフルボッコにされた。

そしてしばらく再起不能になった。


その後、とりあえず龍之の母親(美香子という設定)に教えた法がいいかと思った3人は龍之を愛原家をと連れていった。

今日は美香子も休みであるためすぐに接触できた、またあかねも今日は家にいて秋津の国のお姫様という設定の龍之の側近という設定だからか蝉麿もいた。


「あれ?さか……ひ…姫、おかえりなさい」

2人の前では姫と呼べと命令したのは龍之でありその指示どおり蝉麿は姫と呼んだ。

正直2人ともあまりお気に入りではない呼び方だが。



「あら、以外とはやかったわね。お友達かしら?あがってもいいわよ」


「あの……実は…」

夏奈がわけを説明した。

これには流石に皆驚かざるをえない。

早速それが本当か蝉麿は試してみた。


「私の名前しっておりますか?」


「……ごめんなさい…」

相当なやんだ末の回答がそれであった、しかもいつもよりも女々しい。

蝉麿はまるで瞬間移動したような勢いで由紀の所に言った。

「真坂殿、なにをされたんですか?」


「よ…余は悪くないぞ!科学の為の実験を…」


「真坂殿そんなキャラだったんですか、っというか実験って…?」


「頭を強くぶつと本当に記憶がぶっ飛ぶかっていう」


「貴方はアホですか……しかし大変ですねこりゃ」

記憶が全部ぶっ飛んじゃった龍之は蝉麿もあかねも美香子も、今まで自分が生活していた家もそこらの街並みも全部知らないものであった。

そんな環境にそんな状態でいるのだから当然怖いであろう。

「ほ、ほんとに記憶ないの?」


「……ごめんなさい、なにも思い出せません…」


「以前では考えられない反応ね」


「う~ん、いつもならなんとかじゃとかって口調で喋るのに…」

あかね達は対応に困った。

なんたって今までの人生で記憶がない人と接するのは始めてであるからだ。

そこで由紀はこういった。

「余は思った、もう一度同じぐらい頭に衝撃を与えればすべて思い出すんじゃないか?」


「死んじゃったらどうするんですかい…」


確かに可能性としてはあるかもしれない。

だが今度こそ本当に死ぬかもしれないというのもあり蝉麿は止めた。

「どうするお母さん?記憶喪失って病院連れていっても治るの?」


「でも行ったほうがいいと思うし…あ、皆、お茶ぐらいならあるわよ」


「あ、おばさんありがとうございます」


「いえいえ…お客様だし」

(おばさんですって?)

美香子は何気におばさんと呼ばれたことを怒っていた。

だが小学生相手にムキになるのも大人げないのでそれを表に出すという事はなかったが。

ただし、近所のちゃらい男におばさんと呼ばれた時はかなりその男にやったらしく以降その男は美香子を避けるようになりもし避けられない状況になったらさっきまでチャラかったのにいきなり面接中のような感じになる。


相当おそろしいことをされたのであろうがそれをいうと殺される。

「大丈夫かな、龍之ちゃん…」

果たして猛虎の記憶は戻るんだろうか、多分続く。




御意見、御感想などお待ちしています。

多分すぐ記憶戻る。

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