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猛虎龍之介  作者: 栗林
10/19

第九話,猛虎⇔蝉麿、そして悲劇と新たな敵?

5月、5月ったら日本ではゴールデンウィークたるものがありこの年は5連休だった。

みんなで旅行…っと思いきやあかねもそんな歳ではないし美香子は5連休のうち2日は出勤なのでどこも行く予定なしというこのつまらなさ。



まあ龍之は下手にどこかいくよりもここでごろごろしていたかったらしいが。

でも…

「暇…やっぱどこかいきたかったかもしれん…」


「そういう時はこの本を見ろ」

その時真坂が現れた、もちろん手にはロリものの本が。


「いるかぁ!!」

バキィ!!

「にゃああ!!!」

真坂はどこかへ飛んでいった。

「ったく…ワシもう疲れた…」

一気に疲労が龍之を襲う。


この世界にきて1ヵ月ぐらい経つがびっくりな事ばかりで毎日がわけがわからなく驚きの日々であった。

よえやく慣れてきた最近でもいいろ事件があったりと忙しい毎日であった。

なので龍之はこの5連休はせめて体を休ませたかったのである。


一方外では…


「たたたた…助けてぇぇ!!!」


「やろせろ!」


「阿部の新さん!奴をつかまえたら!?」


「30分掘り掘りだ!それよりも野原とやらやらせろ!!」


「ひええええ!!!!」


蝉麿は阿部の新らから全速力で逃げていた。

彼はほぼ毎日この繰り返しでたまに掘られるのである。

そう、蝉麿は阿部の新らに狙われていた。


ケツを死守すべく彼は全速力で逃げていた。

10分後…


「ひぃ…はぁ…逃げ切ったぞ…、はぁ…あっ!坂上殿!!」

たまたま龍之を見かけたので蝉麿は向った。

「おお、蝉麿ではないか」


「いやあ坂上殿、どうですがゴールデンなウィークとやら…」

その時蝉麿は転がっている石につまづいた。

「あああ!!」


「げっ!!」

ガァン!!!

2人はぶつかった…


「いたた…アホ!気をつけんかい!!ん?」

龍之は蝉麿に説教しようと思った。

しかし気がついた、自分の体が蝉麿になっていることに。

そして目の前には自分だった女の子が…そう、よくありがちな入れ替わりであった。


普通なら「俺の体返せ!」的な展開になるだろう、主人公側が。

だが龍之は違った。

「……ッハハハハ!!蝉麿の体じゃがワシは男にもどったぞぉぉ!!!」


「えっ?ちょっと坂上殿!!」


「ハーッハハハ!!これでワシはエロ本も買い放題だし酒も飲み放題じゃい!!」

蝉麿の体になってしまった龍之は嬉しそうにでこかへはしっていった。


「ま、待てください坂上殿!!!!!それはこまりますよ!!!」


蝉麿も自分の体でいろいろされたら困るので龍之をおっかけた。

だが今の彼の体力は小学一年生、成人男性の体になった龍之においつけるはずがなかった。

一方龍之はまず書店に向った。


「ふひひ……おお!!!これじゃ!!これを求めていたんじゃ!!」

久々に感じる、股間がみなぎってくる。

これは男ならではの感覚だ。


龍之は大笑いであった。

「まさにこれじゃ!!!!!」


「見つけましたぞ!!!」


「はっ!?」

なんとそこには龍之介の姿の蝉麿がいた。

そう、男であった。


「どうやらワシは猛虎じゃという能力はかわらないようですね」


「なに!?なんでお前がその事を!」


「神から聞いたのです…さあ返してもらいましょうか?」


「ふふ…ふざけるではない!!!」

互いは武器を向け合った。


「秘技!!『夢想乱突き』!!」


「わわわ!!うお!!」

なんとか技をかわした龍之、だがそこで運はつきた。

「隙あり!!」

ゴォン!!


龍之は頭をぶつけられた衝撃で一度倒れた。

10秒たってようやく起き上がった。

「貴様!やってくれたな!」


「坂上殿が欲をいってこんな事するからです!!」


「ワシは男として当然の事をしたまでじゃろ!!蝉麿!とりあえず殺さないけど成敗してくれるわ!」


「さ、坂上殿!私は抵抗しますよ!!」

再び2人は武器を向け合った、だがその時。

3分が経過した。

ボン!!


「あっ…」


「…ふっ」


「お…己!!」

悪夢は突然訪れた。

効果がきれ1日は変身できなくなったのだ。


龍之の希望は完全に消えてしまった。

「あ…ああ…」


「残念でしたね坂上殿、では私はこれで」


「こら待たんかせみま…」


「アッー!!」

突然蝉麿の叫び声が聞こえた。

「どうし!!・・げっ!!」

蝉麿は全裸だった、そう。

阿部の新に掘られてしまった。


龍之は周囲を確認した、幸いこれがトラウマになっている夏奈の姿はなかった。

安心したと同時にこうも思った。

(…ワシ、今回だけは女にもどってよかったかもしれん…)


多分あの姿のままだったら龍之が犯されていただろう。

ゲイ的な意味で。

その後龍之は家に帰るべく歩いた。

すると向いから見た事ある男が歩いてきた。


「…ん?」


「あっ!!」


「げっ!!渡辺亮介!!出席番号35番!!熟女好き!!」

前回龍之と真坂の連合軍にフルボッコにされた男集団のうちの1人である渡辺。

彼は小1だが中2並に変態である。


「お前は愛原龍之!この前はよくもやってくれたな」


「いや…ありゃあ由紀夫がな…」


「誰だよ!アホじゃねーのか!?とにかくその罪を償え!」

そういって渡辺は龍之の手をとってどこかへ連れてこうとした。

「これはなさんか!!」


「やーだよ!!」

龍之は抵抗できなかった。

抵抗するには力が足りなすぎる。



それは不意打ちすれば勝てるものの真正面の勝負だと渡辺には勝てない。

このままではなにをされるかわからない、なんとかしてこの状況から脱出せねばと龍之は考えていた。

だがなかなかその機会がなく公園の公衆トイレの裏につれてかれてしまった、ここは見えにくい場所であった。


なにやらいやらしい雰囲気であった。

「貴様!なにをするんじゃ!」


「黙ってろ!!バレたらやばいだろ!」


「なんじゃ?いけないことでもするんか?」


「その通り!!」


「こりゃやめろ!!!」

龍之は渡辺に押し倒された。

このままではまちがいなく性的な意味で犯される。


「へへへ…龍之…」

まだ平たい…というか小1だからほぼあたりまえだけどそんな胸を渡辺は触ってきた。

揉もうとしたが知れたものである。


「やめんか!!はなさんか!!」

龍之は抵抗を続けるもムダであった。

このままではやられてしまう、だが龍之は諦めなかった。

(こんな奴に童貞…っというより今の場合は…処女を渡してたまるか!!)


しかしその時、渡辺は誰かに殴られたかのようにぶっ飛ばされた。

龍之も上にのっかっていた渡辺の感覚がきえてあれと思った。

ふと見るとそこには1人の少年が立っていた。

(奴は…石原か?)


「……大丈夫か?」


「えっ?ああ…ワシはなんとも」

龍之は立ち上がった、後ろを振り向けば渡辺が泡をふきながら倒れていた。

ふたたび正面を向くと石原がいた。


「……ん!!?」

その時石原は突然龍之にキスをした。

しかも龍之を抱いていた。


唇が離れ体もはなれると石原はこういって去っていった。

「あっ…突然…悪い…」

タタタタ…


「…」

龍之は呆然としていた、そして我にかえった。

「……お……おええええええ!!!!」

そしてものすごい勢いで吐いた。


元男の龍之にしてみれば男にキスされ抱きつかれるのは論外。

もし龍之が元の姿だったらただのゲイである。

もちろん龍之は自分は男だと思っているので気持ち悪くなりはいた。


なんたって彼には男趣味はないからだ。

「おえええ…ゲホッ!ゲホッ…ヴぇぇ…」


龍之の顔色は青かった、HPが30ぐらいだとしたら今龍之のHPは1ぐらいである。








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