表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
猛虎龍之介  作者: 栗林
1/19

プロローグ

その昔、1人の男がおった。

その男は強くたくましく、戦場では華であった。

「…」


坂上龍之介さかがみのりゅうのすけ!!!その首貰ったァァ!!!」


「!?」

カァン!!


「なっ!?」

男は並の男が扱う剣などあっさりとはじいてしまった。

あまりの強さに『猛虎龍之介もうこりゅうのすけ』と呼ばれていた。

そして……弱者を無闇にろうとはしなかった。


「行け!貴様はまだワシに殺される実力ではない。もっと修行するんじゃ!」


「お…恐れ入りました!!」

髭面に身分の高そうな兜をかぶった坂上龍之介はまさに最強であった。

…あの日までは。



龍之介は優雅に山中を馬で駆けていた。

「よこせー!!」


「ふん!!」

時には山賊と戦い、時には自然に立ち向かい。

そんなある日の事だった。




実を言えばここは異世界日本。

世は秩序無き乱世、そんな中彼は天皇の勅命でとある場所へ皇道派の真坂へ親書を渡しに行こうとしていた。

部下に野原蝉麿のはらのせみまろを率いて。

「……坂上殿、これで国がまとまるといいですね」


「もう100年か、ワシはもちろんそんな年ではないがいい加減乱世はこりごりだ。早く統一せねばこの国は滅びてしまうだろう」


「なんとしてもやりとげましょう」


「ああ、まて。ワシ小便がしたい」


「ええ!?知らないですよ女の子に見られても!!!」


「ハッハッハッ!!こんなところに女子はおらん!!」


「あっ!でもそこ崖!」


「ハッハッハッ!!ワシは猛虎龍之介じゃぞ!?崖から落ちて死す事はな…」

その時龍之介の足元が崩れた。

もちろん龍之介は落下してゆく、目をまん丸にして驚きながら落ちていった。

「あれえぇぇぇぇ!!!!!」


「坂上殿!!!!!!!!!!!」


「た~すけてぇぇぇぇぇ!!!!」

やがて蝉麿の目では見えないほど龍之介は下に落ちてしまった。

蝉麿はとても悲しんでいた…


「うぅぅ…坂上殿……貴方階段から落下することは20回ぐらいはあったもののまさか崖まで……うぅ」


一方龍之介は落下していた。

(ワシもここでおしまいか、う~ん……どうせ死ぬならカッコいい態勢で死のう…)

「ほっ!!はっ!!やっ!!あちょー!!」

龍之介は半分おふざけた感じでいろんな格好をしていたがまあ落下している事にはかわりない。

実は彼、武将としてどうかというほどお茶目なのだ。

「う~ん……ところでもう地面からそう遠くない気がするが……うお!!湖ではないか!!でもこの速度だと水に上であろうとワシは死ぬ、では皆さんさようなら!!!ワシの敵はうれしいじゃろ!!ハーッハッハッハッ!!!!」


バシャァァァァン!!!!

彼が落下した場所に激しい水柱がたった。

っで彼は気がついた、死んでいるかと思ったら…


「あれ?なんでワシまだ落下してるの?」

今度は青空、下には某ジ○リ作品のあれにでてきそうな海辺の町が見えた。

バシャァァァァァン!!!!


「アッー!!なんだ道下」


「アッー!アッー!アッー!」

某男に興味がある高校生にそっくりな男と某いい男にそっくりな男がなにかが落下するシーンを目撃した。

2人は全裸で向うと……人がういていた。


「ウホッ…いい……ってなんだ、女か」


「俺達は女には興味ないぜ」


「ちぇっ、じゃあいつもどおりそこの常夜燈でいい男が来るの待って襲おうぜ」


「ああ、お前もツナギをきるんだ」


「はい!鈴木修理工!」

ホモ2人組みは去っていった。

やがて人々が集まってきた、女の子が海に浮いているという通報をうけて警察や救急車などもかけつけた。

「まだ息がある!早く病院へ!」


「了解!」


















「……起きろ!!猛虎龍之介!!」


「なんじゃ?ここ……はっ!貴様は誰じゃ!!」

龍之介は自慢の槍を構えた、周りは全部白い風景であった。

するとそこへ変な爺が現れた。


「ほへえぇぇ、おみゃーが坂上龍之介だがや?」


「……確かにワシは坂上龍之介じゃが、爺さんは誰?」

エセ名古屋弁をはやす爺さんはものすごい長い白い髭に変な格好をしていた。

「ワシか?ワシャ神だよ」


「神!?神様ってこんなのじゃったか!?」


「こりゃ失礼だそ!おみゃーさんをワシは特別に生き返らせてやった、もっとも元の世界にはもどせんがな」


「はぁ?あの神とやらワシはなにがなんだかさっぱりなんじゃが?それよりも真坂にこれを渡さなくてはならな……」


「よし、とりあえず逝け!!!」


「い…逝く!?字がおかしいんじゃない……うおおおおおお!!!!!!!!!」

龍之介の視界が段々狭くなっていく、そしてすべてが真っ白になったと思ったら真っ暗になった。

彼は目を覚ました…


「…んん…ん?……ここはどこぞ?」

そこは龍之介が知らない見知らぬ場所であった。

しかし見知らぬ場所にしても生きているという実感はあった……彼は自然に笑いがこみ上げてきた。

「ぐふ…ぐふふ……ブワァッハッハッハッハ!!!ワシは生きておる!!生きておるぞ!!!この勇ましい体!!!厳格ある顔!!そして武士のすんばらしい手!!!ハッハッハッハ…ハッ………」

彼は気がついた、まるで子供のように小さい手、子供、しかも女の子のように高い声。

腕も触ってみたがなんかやわらかいうえ毛もない。



喉を触ってもアレがない。

そして一番驚いたのはアレだった。

「まさか……」

ズボンの中に手をっこんでみた…するとある重大な事に気がついた。


「ぬおおおお!!!!チ○コがない!!!ワシの立派なチ○コがないぞおおおおおお!!!!!!」

その時看護婦らしきおばさんがやってきた。


「ちょっとお嬢さん!!!そんな下品な事を言うんじゃありません!!!!」


「…」

龍之介はショックをうけた。

自分は今、女の子になっていた、しかも幼い。

「な…な…な………なんじゃこりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」


「…」


「ここはどこじゃああああああああああ!!!!!!!」


「どこって…鞆のとものうらよ」


「と…鞆の裏!?ど…何所じゃ?それとワシにはなにがあったんじゃ?」


「お嬢ちゃんになにがあったかなんて知らないよ、でもここは鞆の浦。日本よ」


「日本!?日本……日本……なんと、そういえば貴女はワシと同じ言葉を…」


「はぁ?あのね……とりあえず安静にしていなさい」


「…」

その時龍之介はなにか思ったのか突然起き上がりどこかへ向った。

(こんな所にいてられるか!!それよりワシの槍は!?)

たまたま海岸にいったらなんとあった。

偶然見つからなかったのか龍之介の槍は現在であった。


「あったどぁぁぁ……って叫んでも仕方がないんだよな、おまけに蝉麿はおらんし……重いし!!」

幼女になって力がなくなったのか龍之介はまったく力が出ない。

その為軽々と振り回していた槍がとても重く感じていた。


「ぬぅぅ!!」


「ぐふふ……かわいい女の子…」


「ん?お主は誰じゃ?」

目の前に現れたのは眼鏡でデブでしかもブサイクで臭い男であった。

顔はニキビだらけでいかにも女性に持てなさそうな感じだ。


「かわいいね、1人?……おじさんとここない?ジュース勝ってあげるよ?」


「なにを買うと!?」


「ジュース」


「なんだそれは!?」


「ジュースも知らないの?飲み物ですよぉ?」


「うまいか!?」


「うまいよ、何味が好きかなお嬢ちゃん?」


「く…くれ!!ワシは腹が減った!!喉が渇いた!!」


「じゃあ…」


「待ちなさい!!」


しかしその時、キモイ男の後ろから声が聞こえてきた。

その後ろには黒髪でツインテールの女の子が立っていた。

「ああ!!」

少女は携帯を持っていた、まあ龍之介にはわからないだろうが。

「そんな幼い子狙ってどうするの栗田」


「お…お前は中学の時一緒だった愛原!!そういえばお前俺と同じ鞆の裏高校をうけてたな…まずい通報しないでええ!!」


「もうめんどくさいけどとりあえず通報しとくわ」


「なんだ?その様子だとお主悪者のようじゃの」

龍之介もようやく栗田という男に実態に気がついた。

いよいよ栗田はピンチになった。

「……お…お嬢ちゃん……好きだぁぁぁぁぁ!!!」

こっちに走ってきた、龍之介は間一髪でかわした。

「!!」


さてさてなんかしらないけど始まっちゃったこの物語。

はたして猛虎龍之介の運命はいかに?




御意見、御感想などお待ちしています。


なぜ書いた?…幻想の零戦も西方派遣軍もシリアスだからとりあえず変なのを…



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ