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寿命

作者: 織部登

なんか短いの書きたいなと。

 車が空を飛ぶのに先んじて、人類は寿命を選択制にすることに成功した。

 長生きしたくなければ適当に30歳くらいを設定しておいて、穏やかに最期の時を待てばいいし、やりたいことができたなら、延長して80歳くらいまで生きたっていいのだ。

 余ってしまった寿命は、病気や不慮の事故などで突然寿命が削れてしまった人に回すことになっている。

 このシステムができた当初は役所が管理していたが、想定よりも業務量が急増したため、現在は民間の会社が業務委託されて運営している。


 管理システムの窓口は、手続きの更新に来る人間でにぎわっている。そんな建物の外から、どんと鈍くて大きな音がした。

 血まみれの男が入ってくる。


「なあ、なあ今そこで事故に遭ったんだ。せっかく俺が退院できたっていうのに。久しぶりに二人で散歩をしていたら、頼むよ、なあ」

 男は血まみれの女を抱えている。


「俺の寿命の残り全部使っていいからこいつの寿命延ばしてくれ」

 受付の女は血まみれの二人の顔を見て言った。


「その方の寿命全部使ったからあなたが今ここにいるんですよ」


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