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『く』

ぐう【ぐう】

 接頭語、「ぐうの音も出ないほどの」の省略なので「反論や弁明のできないほどの」を意味するネットスラング。

 初出は2ch(現5ch)の「なんでも実況板J」においてプロ野球選手であった小笠原道大が日本ハムから巨人にFA移籍することを「ぐうの音もでないほど鬼畜」と表現する書き込みがあったことから。それが略されて「ぐう畜」という表現が生まれた。

派生として「ぐう聖(聖人)」や「ぐう正(正論)」、「ぐうかわ(かわいい)」などがよく見られる。


空想科学[SF]【くうそうかがく】

 なろうのジャンルの1つ。実在・非実在を問わず何らかの技術・理論を含む小説。

 この定義なら魔法を体系的な技術として設定すればそれは空想科学では?とも思うのだが、ジャンル警察に出て行けと言われる。

 多分、宇宙やゲーム内が舞台でなく、ゾンビが出てこなくてSFっぽければ空想科学。


クーデレ【くーでれ】

 クールにしてデレ。クールなキャラが好意を示すキャラに対してデレる、甘えたりするという萌え属性。

 クールとは英単語でカッコ良い、冷静であるという意味だが、この萌え属性としてのクールには感情が希薄、あるいは感情表現が苦手というキャラが多く含まれる。

 どちらにせよその落差を楽しむギャップ萌えの一種といえる。クールキャラという共通点があるため素直クールと混同されがちだが異なるものである。

 →素直クール【すなおくーる】参照。


クエスト【くえすと】

①探求・探索をあらわす意味の英単語。本来はアーサー王の聖杯探求のような遠大なる探求のために使われる言葉。

②RPGにおいて提示されるシナリオのことをこう呼ぶ事がある。TRPGにおいてGMから与えられたクエスト(ゲーム毎に別の表現をされることも多い)をクリアすることがゲームの目的となる。

 特にコンピュータRPGや、それをベースにしたなろうのVRやハイファンタジージャンルの作品において単純にクエストとだけ言う場合、上記のような遠大な探求では無く、物語のメインストーリー外のオマケシナリオや冒険者ギルドからの依頼にこの用語が使われる事が多い。例:冒険者ギルドのクエスト、街道のゴブリン討伐、受注条件Eランク以上、報酬100G。


クソ妹【くそいもうと】

 恋愛ジャンルを中心に昔から存在する設定だが、2021年初頭に大きく流行した。

 真面目で家族の中での立場が低い姉を主人公とし、家族に愛されて外面が良いが愚かな妹を悪役とする。

 だいたい妹が姉の婚約者を籠絡して姉の婚約が破棄され、なんやかんやあって妹が破滅し、姉が幸せになるという流れとなる。妹が義妹であることも多い。

 もちろん逆に姉がクソで妹が善良である場合も存在する(例:シンデレラ)

 個人的な印象論ではあるがクソ姉とクソ妹が交互に流行しているように見える。


クソゲー【くそげー】

 酷すぎてクソと言いたくなるゲームのこと。1980年代、ファミコンの時代から存在する表現。非電源系ゲームでもそう表現することはあるが、コンピュータゲームで主流の表現である。どういうゲームがクソゲーであるかについてはいくつかのパターンが存在する。

バグが多くてまともにプレイできない、ゲーム性の破綻。

誤植が多い、サウンドやグラフィックが粗雑。

理不尽なまでの高難度、逆にあまりにも平易すぎる。

操作性の悪さ、システム面の不備。

ストーリーや設定が破綻している。

物理法則が現実と乖離しすぎ、直感的でもない。

 これら要因またはその複数である。そう、複数……。ちなみにこれら要素を全て満たすクソゲーオブクソゲー、『Big Rigs: Over the Road Racing』というゲームがあるので、クソゲーの闇はマジで深い。

 どのくらい酷いかっていうのを一言で表すと、「レースゲームなんだけど競争相手の車が発進しない」というあたりで察しろ。

 なろうにおいてはVRゲームジャンルにおいてはお馴染みであり『この世界がゲームだと俺だけが知っている』などクソゲーを舞台にした小説がある。


くっ殺【くっころ】

 「くっ、殺すなら殺せ!」の略。あるいは「くっ、虜囚として恥を晒すくらいなら殺せ!」などの略。

 身分の高い女性、姫や女騎士などが敵国や野卑な盗賊、魔族、オークなどに囚われの身になった時に放つ言葉、あるいはそのシーンのこと。

 これによって殺されることは無く、アダルトゲームにおいてはこの後で性的な陵辱を受けることが大半であり、全年齢向けの作品では危機一髪というところでヒーローが救いにくるなどしやすい。

 またネタにしやすく、囚われている側が陵辱を期待するが相手にはその気がない、囚われているのがガチムチのおっさん、などなろうにおいてもTwitterにおいても見ることができる。


クトゥルフ神話【くとぅるふしんわ】

 ラブクラフトによるホラー小説でありシェアード・ワールド。ラブクラフトは1920年代頃にパルプ・フィクションを書いていた売れないホラー小説家に過ぎなかったが膨大な手紙のやり取りによる作家との交流があり、その中で形成されたクトゥルフというホラー神話体系やその化物たち、ラブクラフトの描く『宇宙的恐怖』は後の創作に莫大な影響を与え、今もなお新たなクトゥルフ神話をモチーフとした物語が作られ続けているという極めて稀有な作者である。

 特に後世のホラーとファンタジーに与えた影響は計り知れない。例:モンスターとしてのスライムの起源はクトゥルフ神話に登場するショゴスである。

 版権が切れているということもあり、クトゥルフ神話のキャラクターや設定を使う作品はライトノベルやなろうにも多い。TRPGの実況動画により『クトゥルフの呼び声』TRPGが人気を博したこともあり、そこからのファンも存在する。

 クトゥルフの翻訳本やTRPG、後世の作家の創作に関しては版権が切れていないので注意すること。

 ラブクラフトが魚介類を嫌悪していたこともあり、クトゥルフ神話に登場する化け物たちは生臭く、魚介をモチーフとしたものがある。クトゥルフは巨大なる蛸の頭をした化け物である。……が、日本人は魚介類が好きである。そして何でも萌えに魔改造する人種である。よって不気味で邪悪な宇宙的恐怖の化身たちを萌だったりマスコットだったりエロだったりと好き放題やっているのでまあ何というか酷い。


クラスタ【くらすた】

①単純に集合体や群れ、集まりを意味する言葉。本来は同好の士の集まりのような意味として使われるのが基本であり、ここに侮蔑の意味はない。例:創作クラスタ。

②相互評価クラスタの略称。こちらの意味は規約違反であり蔑称であるので、①の意味でクラスタという場合も注意が必要である。

 →相互評価クラスタ【そうごひょうかくらすた】参照。

③2020年のコロナウイルスのパンデミックにおいて集団感染のことをクラスターと連日報道された。やはりどうにもネガティブな意味である気がする。


クラス転移【くらすてんい】

 異世界転移ものの一種、学校のクラス丸ごと異世界に転移すること。異世界転移のバリエーションでなろうにもよく見かける。クラス転生も存在するが稀。

 テンプレ的な展開ではクラスごと異世界の王家に召喚され魔王討伐を依頼される。クラスの委員長など中心人物が勇者や聖女などの価値あるジョブを授かり、召喚者にちやほやされる一方、主人公はクラスで元々いじめられている人物であり、戦闘には役に立たないようなジョブを授かりいじめが激化する。王城を追い出されるあるいは殺されかけて脱出するが実はそのジョブが最強であり……というような展開を辿る。


クラン【くらん】

①氏族(Clan)。中近世スコットランド、特に厳しい環境と他文化から遠いハイランド地方で見られた文化。同門・血族の集まり。有名なキルトのタータンチェックも本来はこの氏族ごとのデザインである。

②オンラインゲームでの繋がり。FPSゲーム起源なのでそちらでこの用語が使われる事が多い。チーム戦をするための仲間であったり交流用の繋がりである。RPGにおいてはギルドという用語とほぼ同義で使われる。なろうで見かける場合はほぼこの意味である。

 →ギルド【ぎるど】参照。

③クラン(Klan)。アメリカの白人至上主義の秘密結社、クークラックス・クランの略称。1800年代後半から1920年代に最盛期を迎えた非合法差別主義の団体。最盛期構成員が600万人存在したとかマジヤバい。という訳でクランをKlanと誤字ってはいけない。


クリティカル【くりてぃかる】

①英単語の意味としては主に危機的、批判的。ビジネス用語などではこちらの意味が主流である。例:クリティカルシンキング=客観的で批判的な思考のこと。

②クリティカルには決定的な、重大なという意味もあり、ビジネス用語でもこちら側のポジティブな意味で使われることもある。例:クリティカルパス=マネジメントにおけるプロジェクトの重大な要素を完遂するための最短納期。

③決定的なという意味からゲームにおいて戦闘における決定的な一撃という意味。クリティカルヒット、通常より大きなダメージを与えること。

 さらにそこから派生して大成功。反語はファンブル。

 なろうにおいて使われる場合は全てこの意味と見て問題ない。

社長「我が社のクリティカルな状況について13時よりオンラインMTGを行う」(うちの会社ヤバいんで、その説明のため13時からミーティングやるから)

社員「かしこまりました」(うちの会社大成功してるから13時からオンラインカードゲームで遊ぶ)

注:MTGはカードゲーム、マジック・ザ・ギャザリングの略。


クレクレ【くれくれ】

 他人に何かを渡すように強く要求する行為、またはそれをする人のこと。広くネット用語である。例:この前新しい服着て娘の演奏会にいったら、隣のAさんに演奏会そっちのけでクレクレされたんだけど超迷惑。

 なろうにおいては作品の後書きなどで評価・ブックマークを求める行為が過剰であること、特に話の切れ目や完結時でなく更新毎に書いてあると、読者が辟易としやすく、クレクレとかポイント乞食と言われる事が多い。

 ただし、クレクレした方が実際にランキングで上に行きやすい事は間違いないのは事実である。つまるところそれだけ普段からポイントを入れない読者が多いと言う事の証左でもある。みんなもっとポイント気軽に入れよう。この作品にも。さあ!


黒歴史【くろれきし】

①『∀ガンダム』における用語。その世界では過去の文明や歴史が封印されており、それを黒歴史と称していた。

②そこから転じたインターネット用語。創作において『なかったことにしたい過去』『なかったことになってる過去』を示す。アメコミヒーローのキャプテン・アメリカがアカ狩り(共産主義者の弾圧)してたこととか。

 さらに転じて個人の過去のなかで他人に触れられたくなかったり知られると恥ずかしさのあまり死にたくなるような過去のことを示すようになる。なろうで妄想全開のチーレム小説を書いているのはきみの黒歴史になるかもしれないし、書籍化してきみの誇りになるかもしれない。


群像劇【ぐんぞうげき】

 演劇・映画・小説などのストーリーの手法。同一世界観において複数のキャラクターの視点から物語が語られるもののこと。

 それら物語が別個に存在する短編集的な作品と、それら物語がリンクして全体像を浮かび上がらせる作品が存在する。

 特に後者を魅力的に書くのは天才の技。ライトノベルだと『ブギーポップ・イン・ザ・ミラー「パンドラ」』とか初めて読んだときマジで凄いと思った。

 ぶっちゃけ書ける書けないの問題以上に、なろうでランキング狙うには致命的に向かない技法。

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i521206
― 新着の感想 ―
[一言] クレクレのところを読んで評価の星をタッチしました。
[良い点] クトゥルフやクリティカルなど、詳しい上に面白く、吹き出すのを止められませんでした。 情報の幅が広くて、とても勉強になります。 [一言] 社をあげてのオンラインでカードゲームはまずいですね…
[良い点] >日本人は魚介類が好きである。そして何でも萌えに魔改造する人種である。よって不気味で邪悪な宇宙的恐怖の化身たちを萌だったりマスコットだったりエロだったりと好き放題やっているのでまあ何という…
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