8 レビューについて考える(師匠とわたし編)
>はい。私の周りはレビュアーが多いです。
>いい機会なので検証してみました。
>なろう全体のユーザ数2,066,926です。
>そのうち1件でもレビューを書いた人の数は8720。
>比率にして0.42%です。1万人中42人ですね。
>50件以上レビューした人は38。
>比率にして0.0018%です。百万人中18人ですね。
>まごうことなく貴重です。
※5月30日付けの自分の活動報告から抜粋しました。
レビュアーはレアです。
なろうに登録している人は「完全読み専派」(自作品の投稿並びにレビューもされない方)が結構多いというのもあるのですが。
◇◇◇
私の古い作品のレビューの中にレビュアーの名前の欄が「退会しています」になっているものがあります。
かつてこの方のことを個人的に「師匠」と呼ばせてもらっていました。
◇◇◇
2019年の今頃、私はレビューは全然もらえてませんで、「ほしーなー」と思っていました。他の方のエッセイや活動報告やあとがきにも「レビューほしー」とよく書かれていました。
私はちょっと(いや物凄く?)変わり者なので、「自分がもらえんのならせめて書いたろ」と思い、せこせことレビュー投稿し始めたのですよ。交流がある人なんて5人いるかいないかの頃なので、初対面の人ばっかでしたが、幸い全て受け入れてもらえました。今から思えばそれが普通なんですけどね。
◇◇◇
そんなある日、師匠のエッセイに出会ったのです。内容は「みんなレビューがほしーほしー言っている。レビューもらうとモチベーションが上がる。だけど、レビュアーの数はあまりにも少ない。自分はたくさん書いて『なろう』を盛り上げていきたい」。
これを読んで、すぐ私は感想を書きました。曰く「趣旨に激しく同意しました。私のレビューの数はあなたのように何百もなくて、まだ30くらいですが、これからも書いていきたいです」と。
返信はすぐ来ました。曰く「共に『なろう』を盛り上げていきましょう。あなたは『同志』です」と。
私はすぐに調子に乗り、連日レビューを書きました。また、師匠がTwitterで「先着5名にレビュー書きます。但し、作品を読んでみないとレビューが書けるかどうか分からないので、読ませてもらってから書けるかどうか返答します」という企画を立ち上げたので、すぐに手を上げました。レビューがほしくて仕方なかった時期ですからね。
幸い師匠からはすぐに「この作品なら書けます」という返答が来て、書いてもらいました。それが冒頭のレビューです。
◇◇◇
師匠との交流はその後も続きました。活動報告はほとんどせず、エッセイで自分の考え方を伝える人でした。私はそのエッセイに感想を書く。そういった形で交流していたのです。
そうこうしているうちに私のレビュー数も100を超えました。その頃から師匠との微妙な方向性の違いを感じるようになってきました(音楽グループかっ?)
師匠がエッセイで言っていることをまとめますと
①レビューは大変有効なツールなので、それを使って「なろう」を盛り上げて行こう。
②私は既に何百もレビューを書いている
③贈った全てから感謝され、PV・ポイントの増加に寄与している。ランキング入りしたものも多々ある。
④レビューを書いてほしいとよく頼まれるが、条件が合わなくては書けない
⑤よくTwitterで先着5名限定でレビューを書いている。但し、読んでみて書けない作品もある
さて、①はもちろん完全合致です。大きな方向、例えば「西」を師匠も私も向いているということでしょう。
②は別段悪いことではありません。ただ、私はビビリなので、ちょっと自分はこんだけ書いてるよーとあんまり書くのは抵抗感が多少あります。
③は完全に見解が分かれます。贈ればほとんどの方は感謝してくれるでしょう。しかし、PV・ポイントの増加やランキング入りについては、その作品自体の力が最も貢献しているのではないでしょうか。レビューは確かに後押しにはなるでしょう。だけど、メインエンジンとは言い難い。今でもそう思っています。
④と⑤は…… うーん。自分も書いてもらったことがある身で言うのはなんですが、私はこういうことは言えないし、書けないです。
自身の経験からも「レビューほしー」の気持ちはよく分かります。そこへ先着5名のアナウンスがあれば、飛び付く人も多いでしょう。そして、書いてもらえれば、レビュアーは救世主でしょう。
だけど、望まれた作品が自分にとってレビューが書けるものではなかったら、作品の質の高低よりはむしろ相性的なもので書けないものが多いです、「あなたの作品にはレビューは書けません」。そう言われた人は単にレビューがもらえないことより、はるかに傷つくのではないでしょうか。
◇◇◇
かくて、微妙な方向性の違いをはらみつつ、師匠との交流は続いていましたが、ある日突然師匠は退会しました。
理由は何も分かりません。分かるのはR18や二次創作が原因ではないということだけです。また、徒党を組むタイプでもなかったので、「相互」でもないでしょう。私も何も求められていませんしね。
本当に今となっては「思い出」ですが、残ったものといえば、1日1レビュー書かないと落ち着かないという習慣だけでしょうか。
(追記)
念のためですが、私は昔も今も、私を個人指名されての特定の作品及び時期のレビュー作成依頼又は指示は全く受け付けておりません。
以前、そういった依頼をお断りしましたが、今後も受け付けることはありません。
©砂礫零様