6 FAをいただけると何でこんなに嬉しいのかということについて考える
FAというものはいただけると嬉しいものですよね。
かのいう私も砂礫零様・砂臥環様・秋の桜子様・ありま氷炎様・神無月凩様・黒鯛の刺身♪様・茂木多弥様・猫屋敷たまる様、バナーだけど家紋武範様からいただいております。
みなさんそうでしょうが、いただけると本当に嬉しいので、何でかなーと考えてみました。
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それで思い当たったのは「八犬伝」です。
滝沢馬琴(江戸時代の人だから敬称略でいいでしょうか)のオリジナル「南総里見八犬伝」ではなく、その翻案小説山田風太郎氏の「八犬伝」です。
馬琴の「南総里見八犬伝」は当然、作者没後50年はとうの昔に経過していますから、翻案小説の創作発表は全く問題ありません。
と言うか江戸時代に著作権の概念はないので、「南総里見八犬伝」発表当時から二次創作は作られまくりだったとか。
うーむ。馬琴は二次創作作られ作家の元祖だったのかと一瞬思いましたが、よくよく考えて見ると、「源氏物語」も相当二次創作されたという話もありましたので、日本人の二次創作好きは古代からってことでしょうか。
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まあともかく「南総里見八犬伝」の派生作品はそれこそ数えきれない程ありますが、山田風太郎氏の「八犬伝」には大きな特徴があります(結構、著名な作品だからご存知の方、多いかとも思います)。
虚の世界の物語と実の世界の物語が交互に語られて行くのです。
虚の世界とは馬琴の「南総里見八犬伝」の物語の翻案。
そして、実の世界は著作にいそしむ馬琴の居宅に絵師の葛飾北斎が訪ねてきて「南総里見八犬伝」について語り合うのです。
私はこの実の世界のパートが好きでした。というか憧れていました。
北斎が馬琴に「見るからに堅物のあんたが、お姫様が犬の子を産むなんて凄い話を考え付くなんて驚く」と話すところが好きです。
まだ執筆していない部分の構想を馬琴が北斎に話すと、北斎がその場にあった紙に即興で挿絵の原型のようなものをさらさらと描いて、馬琴に見せるところが好きです。
そうなんですね。私は自分が考えて、作った物語を絵師さんが読んでくれて、驚いたり、インスピレーションを受けたりして、絵を描いてくれる…… そのことに凄く憧れていたんですね。
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なので改めてお礼申し上げます。
FAを贈っていただいた皆様方、本当にありがとうございます。
(追記)
このお話を読んでいただき、山田風太郎氏の「八犬伝」に関心を持った方、現在でも文庫本は購入可能です。結構、著名な本なので、うまくすると図書館にあるかもしれませんね。