改革ー③
ー警察ー
地下の人口もかなり増え、地下に公務員も増えてきた。
当然警察もだ。
しかし地下は人による事故や犯罪が少ない。
道路は作られている箇所は全て整備されており、事故が起きにくい設計がされている。また犯罪についてはそこら中で自衛隊が開発や訓練を行なっており、何かしようものなら走ってきた自衛隊に瞬殺されてしまうのである。
地下の警察は犯罪や事故の対処に関してやる事が地上と比べると遥かに少なかった。
ただ別の問題が出てきた。
「〇〇牧場から大量の牛が逃げ出しました。近隣の方々は注意して下さい。」
ニュースキャスターは速報を伝える。そさ
興奮した牛達が木の柵をぶち壊して、目の前にあるものを全て吹き飛ばしながら、街中を暴走している映像が流された。
人の犯罪は少ないが、動物の犯罪は多かった。
地下の動物は地上のに比べて大きく、しかもパワフルだ。
碌に整備もされてない山道だったり、街中を警察官は刺又やロープを持って駆けずり回り、日夜動物達を逮捕し続けていた。
吹き飛ばされたり、引きずられ彼らは生傷が絶えない。当然耐えられずに辞めていく者も居たが、今回の政策で問題が起こりそうな箇所に配置された者達は地下で生き残った奴らだ。
弱いはずがない。
〜政策開始から数年後〜
150万人居た生活保護者は50万人にまで減少した。当初250万人居た生活保護者の結末はこうだった。
4割の100万人はすぐに地下で働き始め、2割の50万人は何かしらの犯罪を起こし地下の刑務所に入り、2割の50万人は泣く泣く地下で働き始め、最後の2割の50万人は引き下げ続けられる生活保護費に縋り付き、ほとんど生きる為だけの住居に身を寄せた。
こうして日本の抱える問題はかなり改善された。
地下に彼らを移し終え、一年程経った頃だろうか。
大事件が起こった。