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うぉんちゅーすりーぷうぃずみー?

煎餅布団を畳に敷く。

白地にツツジの花柄が散らばっているお気に入りだ。


ぶう太は風呂以外はずっと私についてくるので自然と私の部屋を寝床にすることに決まった。


風呂以外というのはぶう太はお湯が苦手なようで、豚はお湯大丈夫かなと思いつつ私が脱衣場で服を脱いでたら湯気を感じたのかいつの間にか後ろから消えていた。

バスタオルなしで走ったせいで蹄の滑るフローリングですっころんでいたのを見て怖がり過ぎだと笑ってしまった。

クロのことといい、小心者である。


結局、私が入浴した後にぬるいお湯で湿らせたタオルで拭き、乾いたタオルで水気をとる方法で洗うことにした。

明日は動物用シャンプーを使って浴室で行おう。


そういえばぶう太はトイレに行きたくなると勝手に庭に出ているようだった。縁側からクロ用の板を使っておりている。

ちゃんと土を掘ってその中にしていたのを見て、目頭が熱くなった。

クロなんてしつけに失敗しているので家中にマーキングしてやがるというのに・・・!

しかし蹄が土だらけになって洗うのが大変なので困っていたりもする。


話を寝床に戻すが、ぶう太用のケージはもちろん用意出来てない。

いい子なのでバスタオルの上でも大丈夫かなとも思うのだが。


ちらりと自分の枕を見る。

抱き枕は今日の朝、怒りの銀杏に取り返されてしまった。


「・・・ぶう太、おいでー」


寝そべりながら掛け布団を持ち上げて、小さな声でぶう太を呼んでみた。

来なかったら潔く諦めよう。


ぶう太はちゃんと呼んでるのがわかったようでバスタオルから立ち上がり、こっちへ歩いてきた。

小さな白い尻尾が千切れそうなくらい振られている。

実は布団で寝たかったのか?


私の横に寄り添うように寝そべったぶう太に布団をかける。

そこで電気を消してなかったことに気づいて立ち上がって電灯に繋がる紐を引っ張った。


暗闇の中、布団に入る。

ぶう太に抱きついてみたが、嫌がられなかったのでそのまま寝ることにした。

動物の体温って高くて心地いい。

うすぼんやりした視界の中、ぶう太の目が緑に光った気がした。






翌朝、日曜日。

午前中バイトということでついてきたがるぶう太を押し留めて家から出た。

忠犬ハチ公がごとく玄関で見送ってきたぶう公に心が締めつけられたよ!


バイトを終わらせて家に帰ると、魚屋やってるじいちゃんが訪れていた。


「豚飼ってんだって?紅葉。食うときは言え、じいちゃんが捌いてやっから」

「いやいやじいちゃん!?私、ぶう太は食べないから!」


マグロも軽く解体出来る包丁を片手に言われたので本当に出来るかはともかく、ぶう太を抱きしめて震えてしまった。


冗談、冗談って笑って言われた。





英語自信ないです!

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