表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

エッセイ

目の前に景色が広がるような描写が書けない私が、文章をわかりやすくするために工夫していること

作者: いかすみこ

前回、ホラー小説を書けないわけというエッセイを投稿しました。

言い訳エッセイ、書くのが楽しかったです。

なので二匹目のどじょう。


今度は風景描写が出来ない言い訳です(≧▽≦)

 Q、小説における、わかりやすい文章とは?


 A、読み手が情景を思い浮かべられるように特定の場面や様子を具体的に描写した文章。


 ネット記事からの引用です。


 とても的確なアドバイスだと思います。


 読んでて思いました。


「書けるか~!!」


 つい、心の声が……。


 確かに文章だけで映像が鮮明に浮かぶ小説は、読んでてとてもワクワクします。


 しかし……私はこれが大変下手です。


 いざ文章を書こうとしても、具体的で詳細な場面は頭に浮かびません。


 映像を記憶しておくのが、極端に苦手なんです。


 美術は5段階評価で2。カタカナを全部覚えたのが、小学5年生。大人になってからも、引っ越し先の自宅の住所の番地を覚えるのに丸一年かかりました。


 他の人の小説を読んで頭に浮かんだ情景も、瞬時に忘れます。


 ここで普通なら写真やイラストを手元に置いて見ながら書いたり、事前に設定を綿密に組み参考にするなど、努力すると思います。


 しかし私は、自分に向いていない事は頑張りません!

 ※威張って宣言することではないです


 わかりやすい文章にするために、目で見えるものを描写する以外の方法を選びました。


 それは、感情と身体感覚を描写する!


 例えばです。次の文は視覚情報を主にして書きました。


『2人は喫茶店の茶色のソファに向かい合って腰掛け、コーヒーのカップをそれぞれ手に取った。彼女の目の前には、みずみずしい真っ赤な苺が乗ったショートケーキが置かれていた』


 一応は、状況の説明は出来ていると思います。


 ただ、ショートケーキならいいです。しかしファンタジーで未知のケーキを物語に出そうとしても、外見を描写する自信は全くありません。


 今度は文章を登場人物の感情と、身体の感覚を中心とした文章です。


『連れてこられた店は、とてもお洒落な内装をしていた。店員に案内され、彼と向かい合って席に座る。椅子が信じられないぐらいふかふかだ。思わず、そっと触れてみる。昔、近所で飼われていた犬を撫でさせて貰った事を思い出した。

ケーキが運ばれてきた。それはクリームと色鮮やかな果物で飾られていた。

職場の近くにある、高級洋菓子店。ガラスの窓越しに見て、自分には縁が無いと溜息をついていた、憧れのケーキだった。』


 どうでしょう?

 色や形などの描写はほとんどしていませんが、これでも情景が浮かびませんか? 

 ※願いを込めてm(__)m


 もちろん浮かんだ光景は、皆さん違うはずです。

 例えばこの文章では、店内の様子を『お洒落』としか書いていません。

 しかし皆様の映画やテレビドラマや雑誌、もしくは実際に訪れてお洒落な店に感激した経験が脳内に映像を浮かべさせるはずです。

 ※願望m(__)m


『思い出の犬』も、毛色や大きさを指定していません。しかしふわふわの毛皮の動物に触れた温かい思い出は、多くの人にあると思います。

 つまり読み手の想像力に丸投げ作戦です。

 ※他力本願m(__)m


 また身体感覚や感情はキャラの性格や事情を伝えやすいです。


「高価とはいえケーキが憧れという事は、彼女(彼)は慎ましい生活を送っているのかな」


「思い出したのが子どもの頃に犬に触れた記憶という事は、動物好きの優しい人物なのかな」


 と読み手の想像力を促す事が出来ます。


 そして身体情報と感情を中心にした文章は、ファンタジー小説でこそ真価を発揮します。


 例えば現代小説では絶対に出てこない、モンスターと対峙するシーンです。


 視覚情報中心の文章です。


『暗闇から現れた化け物は、白い仮面をかぶっていた。身体をつるりとしており、ゴムのようにぶよぶよとしている。腹は丸く突き出ており、手足はゆらゆらと動かしている。そして、俺の背丈の倍以上あるような巨大な姿をしていた』


 今度は身体感覚と感情で書いた文章です。


『月明かりを頼りに、街を目指し森の中を歩く。ズンと小さな音が聞こえた。思わず周囲を見渡す。何もいない。小動物だろう、と己に言い聞かす。気を取り直し、再び歩み始めようとした瞬間、冷気を感じた。慌てて振り返るが、やはり何もいない。しかし背中に受けたゾワッとした感覚。そしてズチャっズチャっと引きずるようなかすかな足音が、魔物が現れた事を俺に知らせてくれた』


 私の拙い文章だと、後者の方がモンスターの恐ろしさが伝わってきませんか?


 そして私には、身体感覚と感情中心の文章の方が書くのが楽です。


 なぜなら、暗闇をこわごわ歩いた事も、小さな物音にゾっとしたことも、冬に冷気を感じたことも経験済みです。


 見たこともない景色を描写するより容易いです。


 私と同じように、光景を描写するのに苦手意識がある書き手の皆さま。もしいらっしゃったら身体感覚と感情中心の文章はどうでしょう?


 共感していただける仲間が欲しいんです。切に~!!

私が映像を記憶出来ない理由ですが、脳で複数のイメージが混ざってしまうからみたいです。


記憶の仕方をパソコンで画像を管理する方法に例えます。


通常

『撮影した写真を、そのまま保存』


『撮影した写真が一瞬で、AIにより勝手に加工されて原型がわからなくなる』


苦労して生きてきました(´;ω;`)ウゥゥ


皆様は文章を綴るとき、どんな工夫をされていますか?

ぜひ、ご意見を~(^O^)/


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
いかすみこ 様 とても文章書くうえで為になるエッセイでした。 自分も背景描写は苦手です。今も四苦八苦しています。 >そして身体情報と感情を中心にした文章は、ファンタジー小説でこそ真価を発揮します。…
大変興味深く読ませていただきました! 私もしいな様と同じく、いかすみこ様の描き方の方が好きです(*^^*) 登場人物の感情と、身体の感覚を中心とした文章。 人によっては視覚情報よりも難しいこれをさらり…
>しかし私は、自分に向いていない事は頑張りません! そうだー! 向いてることを頑張ればいいのだー!(๑•̀ㅂ•́)و✧共感 ちなみに私は視覚的な文章を書くのも読むのも苦手です。書くと上から下から宇…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ