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還咲の桜  作者: 占地茸
第一章  旅立ち編
16/32

盗聴①

「……はい。奴らは見事、彼を討ち取りました」





『…』



「物狩りには逃げられてしまいましたが、それ以外は全て回収が完了しています」





『…』



「…ええ、予想通り彼は自身の息子に譲渡しました。その確認も取れています。それと、息子もその片鱗を見せてくれました」





『…』



「それについてですが、あまり期待ができないかもしれません」





『…』



「町の者によると、その、何やら、光るだけだと…」





『…』



「いえ、まだ確認は取れていませんが、もしそうだった場合は…」





『…』



「わかりました。では引き続きそのように仕向けます」





『…』



「町にも我々の痕跡は残していません。その辺りはいつも通り抜かりなく…」





『…』



「母親には混乱状態に強い誘導をかけ、息子を拒絶するように仕向けました。予定通り、彼を強く非難しました。拒絶した際の肉声も確認できています。その後彼は、今回の事件の一連と自身との記憶を母親から抹消したようです」



『…』



「ええ、この辺りは予想以上にうまく出来ました」





『…』



「従者の方は…、すみません、失敗に終わりました。これが途轍もない手練れで、彼と同等並みに隙がなかったといってもいい。何故あれ程の使い手があんな辺境の地で、従者なんかに収まっているのか、不思議でなりません」



『…』



「いえそれが、強い催眠はかけられませんでしたが、こちらも彼のおかげで無事終わりました。いえ、消した訳ではありません。ですが、今後の問題になることはまずないでしょう。記憶への判断も彼に委ねています」





『…』



「……ええ、我々は遂にここまでやったのです。いえ、やってしまった。もう、後戻りはできない。あの子で最後にしなければ…。それが、我々ができる彼らへの最後の償いであり、使命です」





『…』



「はい。了解しました」





『…』



「はい!ありがとうございます。










































     ……幕僚長」

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