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白い巨像、前日談

約9分で判ると思われる『東方禿狗禄』『ザ・ライアー』

作者: 蠱毒成長中

《基本事項》

【異形】

地球上に在来的に存在する、一般的な生物を超越したステータスを有する種であり、言うなれば現在棲息している生物の「強化版」とでも言うべき存在。

以下の様な特徴を持つ。

・元から異形である「先天性」と、何らかの出来事により遺伝情報が異形のものに書き換えられた「後天性」が存在する。

・遺伝子自体の基礎情報は、異形・非異形共に同一であり、塩基の配列が異なるだけである。

・その証拠に、基礎・原型が同一であれば異形と非異形の間にも子供は生まれる(例えば人類を原型・基礎とする異形と人類の間には子供が生まれる)。

・一般的に人間を基礎・原型とする個体ばかり知られるが、人間でない生物を基礎・原型とする個体も数多く存在する。

・文明社会に適応した異形は「国際異形連盟」なる秘密結社的なモノを組織しており、世界各国に支部が存在する。また、異形の存在を認知している人類も僅かながら存在する。

・成長や老化が極端に遅く、多くの個体は一定年齢に達するとそれらが完全に止まる。肉体年齢の改竄を行う者さえ少なくはない。

・それぞれが多種多様な「能力」を持つ。能力は原則一つであり、その個体のテーマ的な意味合いもある。

・能力は時として様々な要因の元に「進化」するが、「退化」はしない。

・ESPや陰陽術、魔術、霊媒体質等の特殊能力は「潜在的才能」と呼ばれ、異形の能力とは別のものである。

・異形は非異形よりも免疫力が高く、多くの病気と無縁である。希に「医者要らず」な個体も存在する。

・また多くが非異形を超えた治癒力・回復力を持つ為、平均的に傷の治りも早い。



《作品解説》

【東方禿狗禄】備考:ファンフィクション〔東方Project〕

西暦2000年、日本全国は謎のUMA「禿げ狗」の起こす殺人事件の話題で持ちきりだった。

色々と奇妙な特徴の多い禿げ狗だったが、その中で最も奇妙だったのは東京都を中心に数多くの都市に現れては、暴走族やヤクザ等の、一般的な「悪人」だけを襲っている事。

専門家が様々な憶測を立てたが、正体は未だ不明のままだった。

その正体は、『禽獣』の能力を持ち、有名ゲーム詩の名物記者として有名な異形・手塚松葉。

ある時、神奈川に出張中の松葉は、この世ならざる異世界『幻想郷』を取り仕切る妖怪・八雲紫に自分の正体を見られてしまう。

松葉を気に入った紫は、彼に手紙と自ら管理する世界についての資料を贈り、自らを「株式会社ボーダー商事社長」と偽り、松葉と手紙での交流を始める。

紫と松葉は「幻想郷の危機には進んで協力する」という契約を交わす。

そして一週間後、幻想郷と外界を隔てる壁「博麗大結界」を管理する巫女・博麗霊夢の拠点『博麗神

社』を、巫女と親しい間柄の古道具屋を経営する半人半妖・森近霖之助(謎の装備により武装)によって襲撃される。

霖之助は奇妙な武器で武装しており、圧倒的な戦闘能力を得ていた。

霖之助はそれが、かの有名な「三種の神器」であると言う。

普段温厚で知的な趣味人である筈の霖之助は、この時何故か非常に残忍で暴力的な野心家へと成り下がっていた。

霖之助は霊夢に自分の目的が「幻想郷の独裁的支配」であると語り、交戦。

襲撃された霊夢は負傷。更にその事件を目撃・記録していた鴉天狗の新聞記者・射命丸文も重傷を負い、何と霖之助に洗脳されてしまう。

それを止めに入ったのは、霊夢の親友にして霖之助の義妹とも呼べる魔女・霧雨魔理沙。

霖之助を心から信頼していた魔理沙は彼を止めようと奮闘するが、その努力も空しく惨敗。

普段の霖之助をよく知っていた紫は密かに魔理沙をその場から逃がし、霖之助を襲撃。

自分達だけでどうにか納めようと考え応戦するも、その圧倒的な力に部下共々惨敗。

一方の魔理沙は、親しい魔法使い(人外種族)であり人形を専門とするアリス・マーガトロイドと、同種で精霊魔法を専門とするパチュリー・ノーレッジにより救出され、再び森近霖之助に戦いを挑む事を決意。

後に上記3名に加え、危機を悟った幻想郷の正義―吸血鬼に仕える優秀な侍女・十六夜咲夜、霊界に住まう半人半霊の剣士・魂魄妖夢、地球外動物兵器・鈴仙・優曇気院・イナバ、現人神と崇められた巫女・東風谷早苗―と、森近霖之助との激戦が勃発。

油断した鈴仙と早苗は霖之助によって秒殺され支配下にってしまう。

危機を悟った紫はここで切り札の松葉を幻想郷に投入。

紫が仕入れた薬によって「進化」を遂げた松葉は、この激戦下に乱入。しかし霖之助には勿論、正義達からも敵と見なされ孤立してしまった松葉。

しかし松葉は、それらを持ち前の経験と能力でどうにか切り抜けるが、一方で咲夜・妖夢も霖之助に敗北し、負傷していく。

と、ここで霖之助の声と口調が豹変。

自らを「霖之助の身体を借りて幻想郷の支配を目論む存在」であると称し、「王権(レガリア)」と名乗る。

怒り狂った魔理沙はレガリアに突進攻撃を仕掛け、何とか神器の一つ「草薙の剣」を奪い取るも、レガリアの演技に騙され一瞬の隙を突かれて敗北。

立て続けにアリス・パチュリーも同様に負傷、再起不能となっていった。

ここでレガリアは地上に降り立ち、いままで空気を読んで隠れていた松葉と対話。直後交戦。

死闘の末、松葉に打ち破られたレガリア。

地上では霊夢、魔理沙等が意識を取り戻し、霖之助の身を案じるが、何とレガリアはまだ倒されていなかった。

レガリアは切り札である大技として、自らの本体である神器「八尺瓊勾玉」の力を解放。

彼は勝利を確信した。

しかし松葉と紫に一瞬の隙を突かれ、哀れレガリアは敗北。

その後、何だかんだで悪いのは霖之助だという話が幻想郷民の間で原作通り何となく決まりかけていたところ、激昂寸前の松葉によって罪人は以下の面々であるとされ、戦争は幕を閉じたのであった。


魔理沙(そもそもの元凶)

紫(アポも無く外界民を戦争に巻き込んだ)

妖夢(松葉の話を聞かず、勝手に松葉を敵と断定した)

咲夜(同上)

アリス(同上)

パチュリー(同上)

文(洗脳解放後、写真撮影をしていた)


そして数ヶ月後の外界。

日本で禿げ狗に次ぎ新たなる殺人UMAの情報が公開される中、松葉は編集部の忘年会に参加していたが、何と其処には外界の装束に身を包んだ紫と霖之助が居た。

霖之助と適当に話を済ませた後、松葉はカラオケセットの準備を済ませると、忘年会の会場で自分の好きな曲を大声で歌う。

帰りの社内で、松葉は呟いた。


「自分に命と自由があるってのは、実に最高だな」



【ザ・ライアー】備考:〔夏のホラー2009-怖い話は好きですか?〕参加作品

西暦2006年の夏。

北海道はルスツリゾートホテルにて、女子大生・楠木雅子がくつろいでいた。

彼女は岡山在住の理系女子で、前作主人公・手塚松葉の後輩でもある。

そんな彼女が何故ルスツに居るかというと、旅行ではなく、北海道で開催された科学イベント参加後夜だったからである。

一通り荷物をまとめた彼女は空腹感を覚え、予定されている夕食の時間が迫っていることに気付き、大食堂「アラスカ」へと向かう。

一方、屋内プールでは監視員を含む一三名がそれぞれの時間を過ごしていた。

互いに理解し合うカップルである俊之と百合の二人も例外ではなかったが、突如同じプールを利用していた少年が自ら出て、悲鳴を上げる。

少年は俊之の右腕の肘から先が無くなっていると言う。

少年に言われて右腕を確認した俊之は、無惨にも何かに食い千切られたように変わり果てた自分の右腕を見て凍り付き、他の客も泣き出したり悲鳴を上げたりの大騒ぎ。

悪い予感しかしない俊之は、恐る恐る隣の百合を確認するが、百合は既に身体の左半分を削り取られており、声もなく死んでいた。

高い椅子に座っていた監視員も逃げようと慌てるが、突如背後の壁から目鼻のない大口が現れ、監視員は喰われてしまう。

更には俊之や他の客達も壁や床に喰い殺され、プールには誰もいなくなった。

ただ、異変の第一発見者たる少年だけは、ロッカーに隠れ無事だった。

当然、プールを見ても異変だと思う者は誰一人としていない。そう、雅子も含めて。

部屋に戻った雅子はDVDを見ていたが、突如停電に襲われる。

雅子は非常事態を悟り脱出しようとするが、パニックに陥った群衆から逃れるため、しばし部屋にて待機。

と、群衆の悲鳴や叫びと共に混乱が収まった。

10分後、廊下に出た雅子が目撃したのは、死体の散乱する、地獄と化したルスツであった。

雅子はそれでも脱出しようと決意し、辺りの探索を開始する。

と、途中で上半身だけとなった男・安藤陽一と出会い、彼が脅威の科学力で日本最高峰の地位を築く大企業「シンバラ社」の、秘密部署「緊急特務科」の副長である事を知る。

陽一と話す中でこの惨劇を引き起こしたのが、シンバラ社の持てる人類の二世紀先を行く生物学技術によって作り出された究極の変身能力を持つ生命体「ライアー」である事を知った雅子は、ライアー抹殺を決意する。

雅子はライアーと遭遇・交戦するが、どうにか一時的に用意していた液体窒素でライアーの拘束に成功。

交戦中ライアーは雅子を「戦士」として認め、戦いを挑むと宣言する。

同時刻。プールの惨劇から生き残った少年は、自分の家族を殺し、旅行を台無しにしたライアーを、何処からか手に入れたガソリンで道連れにして焼き殺す覚悟を決める。

雅子がライアーを焼き殺すための準備をする中、少年・神木天津とライアーが交戦。結果、ライアーは天津を追い詰め殺害。

後に雅子とライアーは再開を果たし、交渉の末儀式的な勝負で決着を付けることに。

短い激戦の末、雅子はライアーを焼き殺し荷物をまとめてルスツを脱出。

屋外にて彼女を待っていたのは、自衛隊のようなカラーリングのジープ一台と、トラック数台。

中から降りてきた男は、自らをシンバラ社緊急特務科副長補佐・木伏斑であると名乗る。

斑から話を聞かされ、真実を知った彼女が車窓から見た東天には、美しい朝日が昇っていた。

数周後の夏コミ初日。

コスプレをした雅子は、炎天下で自作同人誌を売りつつ、同じくコスプレをした松葉へ、自分が異形の力を得たことを伝える。

と、そこへ雅子・松葉と同じ作品のキャラに扮したイタリアンの青年が同人誌を買いに訪れる。

青年は松葉の大ファンで、売り子が松葉だと知ると彼と会えた事に感激。三人の会話は弾んでいく。


こうしてまた、夏は過ぎていく。

その他ご質問など有れば感想やメッセージ等でお願いします。

回答可能な範囲内の質問であれば答えさせて頂きます。

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