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モデルとモテる

評価してくださいって前回行ったら評価伸びててすごく嬉しかったです!

評価が伸びてやる気出てるチョロ男です。笑

秋人。そう呼んできた彼女は海音(あまね)、本名吉田菜穂(よしだなほ)その人だった。

雑誌『Eight teen』の看板モデルで僕とほぼ同じ時期にモデルデビューをした女の子である。

髪は茶色く、THEモデルという丸顔で表情豊かな彼女だが普段は割と落ち着いている。

そんな今世間を騒がせている人が校門の前に立っていれば人だかりはできるのは当然か。

しかし…


「秋人!なんで無視するの?」                                    

「無視なんてしてないよ。ちょっと考え事してただけ。」


うわぁ。まずいよこれ。周りの目もそうだが今僕の腕には男のロマンである二つの大きなお山さんが当たっている。

女子ってこんないい匂いするのか。なんて考えていると周りの人はパニックに陥っていた。


「な、なんで俺のあまねんがこんなさえないやつと…。」

「殺害を予定しているなら手伝うぞ。」


「あまねちゃん可愛いよね〜!こんなとこに来るってことは彼氏なのかな?」

「いや、あれは冴えないしレベル違いすぎでしょ。笑」

「だよね〜。」


うん。わかっていたけど言われ放題だな。

結構傷つくぞ…。

でも周りの評価なんて気にせずに人と接してくれる菜穂はいいやつなんだよなぁ。


「秋人、今日は仕事行くの?」

「あぁ。学校早く終わったからな。」

「じゃあ仕事場一緒に行こ♪」

「あぁ。だけどその前に手を離してくれ。」

「いや♪離さないよ♪」

「勘弁してくれ…。」


そうして僕は学校を出た。

学校を出た時、少し教室から視線を感じて振り向いた。


「気のせいか。」

「どうかしたの秋人?」

「なんでもない。行こうぜ。」

「うん!」


そうして僕は仕事場へ向かった。


「お疲れ様です。」

「あ!お疲れ様。秋人くん。菜穂くん。」


この人は僕をスカウトしてくれた菅さん。

昔はよく家に遊びきてくれていたとてもいい人である。


「5月号の撮影、今日やっちゃおっか。」

「はい。お願いします。」


そうして僕は控え室で軽い化粧と服を見繕ってもらった。


「光輝くん入りまーす!」

「お願いします!」


これが僕のもう一つの顔。人気モデルの光輝(こうき)だ。

いつもかかっている前髪はアイロンで左右に分け、ワックスをつけて髪の毛を少し上げる。

耳に被っている髪は耳にかければ180度印象の違う、地味っ子から清楚系イケメンへと大変身する。


「次、海音(あまね)ちゃん入りまーす!」

「お願いします!」


これで雑誌の2トップがこの場に誕生した。


「じゃあ、撮影入ります。カメラマンの木村です。お願いします。」

「お願いします!」

「二人とも息ぴったりだね!じゃあ、ポージングから。まず海音ちゃんを後ろからハグする感じでお願いします」


こうして撮影は順調に進み、気づくと外は真っ暗になっていた。


「それではお疲れ様でした!」

仕事も終わり、僕は海音(菜穂)と一緒に駅まで歩いた。


「最寄りどこだっけ?」

「ここから2つ先だよ♪」

「あれ、最寄り一緒だったっけ?」

「ううん、引っ越したの」

「そっか。なんで?って聞いていいの?」

「全然いいよ!まぁ理由はたくさんあるけど、一番は秋人がいるからかな?」

「え。あっ!冗談うまいなぁ…」

「むぅ…。」


それから少し無言が続くと今度は菜穂から質問が飛んできた。


「ねぇ。どうして学校では髪を下ろして目立たなくしてるの?私は秋人の人柄に惹かれて仲良くなったけど、学校は顔とかで判断されちゃわない?雰囲気とか」


菜穂の言っていることは間違っていない。モデルは周りの顔面偏差値が高いせいかあまり人を顔では判断しないが、学校などはまた話が変わってくる。


「まぁ。決して嫌味ではないけど、学校では菜穂が言ったみたいに顔で判断してくる人が多いのはもう初日でよくわかったよ。けど、友達が顔が理由で仲良くなりましたなんて俺は嫌だから敢えてそのままの自然体で学校に行ってるんだよ。変に構えないようにしてるだけだよ」

「なるほどね。じゃあ、これは二人だけの秘密だね♪」

「あぁ。まぁそうだね」


やばい。この状況で他に知ってる人いますとは言えないし…まぁ黙っててもバレないか。


「それより、なんで学校まで来たの?なかなか目立ってて恥ずかしかったんだけど」

「それは、早く秋人の制服姿見たかったし、自分の高校の制服も見ておきたかったし」

「え。自分の高校?」

「そ。私1ヶ月後くらいにN高校に編入するんだよね」

「時期おかしくないか?」

「急に決めた引越しだったし、前の高校スタジオからも遠いから。じゃあ私方向こっちだから!

おやすみあーきと♪」


むにゅ。あ、僕の腕にお山さんがこんにちはって言ってる

「う、うん。じゃあね」

「あ、一個言い忘れてた」

「何?」

「そうやって静かな時の秋人も可愛いぞ!」

「んな…」

「じゃあおやすみ!」

「お、おやすみ」


嵐のように現れて嵐のように去っていったな。

それにしてもいろんなことがあったなぁ。こんだけ濃い1日は初めてだ。

ただ、今日このあと帰り道にあの黒瀬葵に出会うことが一番濃い出来事になることを秋人はまだ知らなかった。


ここまで読んでくれてありがとうございます。いかがだったでしょうか。

楽しんでもらえてると嬉しいです!

次はそれぞれの視点で描くSide storyです!それではまた明日!

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