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女の勘

この子には何かある。


馬車の中から見ただけでも、わかった。


蹴られたとき自分から、後ろに転がったわよね?


包帯だらけ、不思議な帽子、不思議な服。


日常が退屈すぎて、狂いそうだった。


貴族階級だけの楽しみ? パーティー? お茶会? そんなの私を娶るためだけのイベント。


「止めなさい」


御者に馬車を止めさせ、騎士団長に狼亜人を捕縛させ、包帯だらけの子を抱き抱えた。


私と同じぐらいの年齢かしら?


とても軽い。


そして、体臭がとても良い香りなのだ。


顔を胸に沈めて嗅ぎたいくらい。


駄目だ、衝動が抑えられない。


でも大衆の面前では……無理。


早く持って帰らなければ。


そして、今、目の前にいる。


包帯を千切り、服を剥ぎ取り、丸裸にさせてしまいたい。


流石に奴隷でない子に、そのような仕打ちをしたら、懲罰の対象となるだろう。


しかし、侯爵の令嬢、いくらでも握りつぶせるわ。


でも、もっと良い方法があるわ。


言い聞かせるの。


「誰にも言わないで、そ、そしたら、教えます」


「はい。私を信じなさい」


「やっぱり、見てください」


男の子は、ゆっくりと顔の包帯を取り始める。


あれ? 毛がない。つるつるしている。


変な場所に目が、変な場所に鼻が、耳が…。


こ、これって、人? 


お父様が、子供を作るために飼っている…人?

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