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序章~王様のはじまり~ [e8] 出席番号 5番
「ハァ、ハッ……ハ、ハァ……」
呼吸は乱れ、空気を求めて喘ぐたびに胸が激しく痛む――。
黒縁の眼鏡を掛けた一人の少年が、チェスの白い駒を震える手で握り、思い悩みながら決死の覚悟で駒を動かした――。
少年と対峙している者は、いまいましいまでに顔を笑いの形に歪めながら、意気揚々として少年が動かした駒のマスに黒い駒を重ねる。
「……、この悪魔め……!」
少年の視線には、歯が鋭く尖っていて、耳はロバのように長く、舌がアリクイのように長い特徴を備えた『悪魔』が居た。




