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お嬢様の仰せのままに  作者: ワンサイドマウンテン
4/62

まだまだ先は長そうです

全4部となっていますが本当はこれで5部です。

前にも書きましたよね?

ですが、不安なのでもう1度書いておきます。

本当の1部目は4月に投稿したものです

もう一つ6月に投稿したものがありますがあれは間違いです。

たびたびすいません。

師匠の家の裏にある林の中の少し開けた場所にいる。

師匠の家は小さな集落のはずれにあるため、多少なりとも人が往来するので裏の林に来たようだがそれでも集落の中心部に向う道からはそう離れていない。



「あの、もう少し離れたほうがいいんじゃないですか?師匠が手加減しても周りに影響でそうでし……。」


「ん?それなら心配するな、周囲に結界を張ってある思う存分力の限り打ってくれて構わんぞ?」



準備っていうのはこのことだったのか。

確かに言われてみれば周りが静かだ小鳥の囀りさえも聞こえない。

影響を及ぼさないのに加えて生物が寄ってこないようにでもしているのだろう。



「んじゃ、始めるか。」



そういって師匠が取り出したのは剣だった。

付加魔法の修業じゃないのか?



「あの、剣術の修業ってどういう……。」



そう言いかけてあることを思い出した。

付加魔法とは自分の指定した物に模倣効果を付加できるものって師匠が最初に言っていた。



「気付いたか、その通りだ今から教えるのはお前の莫大な魔力をありったけつぎ込んでも埋まらない火力を補う為の手段の一つだ……ちなみにこの剣は木剣だから安心しろ。」


「分かりました、それで具体的にはどういったことをすればいいんです?それに師匠は魔導師ですよね?どうやって俺に剣術を教えるんです?」


「剣術っていうよりは剣を使ったトリッキーな戦い方だ、付加魔法ってのは限度はあるが基本的にはなんでもありな魔法だ、だからこんな使い方もできる。」



師匠が木剣の切先を向けた瞬間その切先が目の前に迫ってきていた。

どういう魔法効果だ?一体何が?



「ははは、困惑しているな、素材を変幻自在に変化できるようになる魔法効果だ面白いだろ?」


「そんなことが出来るんですか?付加魔法っていうのは。」


「言っただろ?基本なんでもありだってな。」



確かにすげぇぞこれは。

こんなのをマスターしたら本当に最強クラスの魔導師達とも渡り合えるかもしれない。



「じゃあまずは発動の仕方からだな……そうだな、お前の適正の”光”ってのを発動させてみるか、とりあえず身体の芯から思い切り力を解き放つ感覚でそこに付加したい魔法効果を強く思い浮かべろ、それで発動するはずだ……まぁ、こんなもん普通の子供(ガキ)でもできるくらい簡単だからやってみろ。」


「詠唱とかいらないんですかこれ?」


「いってなかったか?無詠唱だ、おまけに魔法陣とかも出ないから相手にもバレにくいぞ……だが、地味すぎるから魔法の名前くらいは言ってもいいぞ?その方が魔法効果を反映させやすいだろうしな。」



せっかく魔法が使えると思ったのにやっぱり地味だこれしかも勝手に名前決めて叫ぶとか恥ずかしいな。

まぁでも、とにかくやってみるか。

身体の芯から思い切り力を解き放つ、んで発動させたい魔法効果を強く思い浮かべる。

あと、魔法名だったか?

光、光だな……。



「シャ、シャイニングスパーク!」


「……。」



発動しなかったうえにすごく恥ずかしい。

なんだよシャイニングスパークって弾ける光ってアホかぁぁぁぁぁぁ!!!

ほらもう、師匠も固まっちゃってるし。


「……いっ今のは見なかったことにしてやろう、気を取り直して続けるぞ。」


「……はい。」



あれから数時間が過ぎた。



林の中で賢治の声が響く。



「火弾!」



その叫び声と同時に彼の持つ木剣の切先から火が飛び出る。

切先から出た火はそのまま前にある木に当たったが少々焦げた程度であまり威力は無さそうだ。



「ほう、木剣に付加した火を飛ばせるようにさらに木剣に魔法効果を付加したのか、短時間でここまでいけるとはな……思っていた以上だ。」



と、お褒めに与ってはいるがこの魔法滅茶苦茶簡単だどのくらい簡単かというとテレビのリモコンを押すのと同じくらい簡単だ。

……簡単過ぎるので火とか水といった魔法効果の威力はやってみて分かったが期待できない。

師匠いわく俺なら最大で中級魔法に片足突っ込むレベルなら打てるらしい。

とはいえ先は長そうだ。



「今日はこの辺にしとくか、終わるぞ?」


「あ、はい。」


その瞬間今まで聞こえなかった周りの音が耳に入ってきた。

師匠が結界を解除したようだ。



「それにしてもお前あれだけ付加魔法使って平然としてるなんてどんだけ魔力あるんだ?」


「いや、なんかスキルで無限に……。」


「おい、賢治人に自分のスキルを教えるのはやめとけ常識だろうが、ついでにいうとステイタスも教えるのはダメだ相手が誰であろうとな……覚えとけよ?」


「はい、すいません。」



半分呆れられているので特に怒っているわけではなさそうだが他人にスキルのことやら、ステイタスのことを教えるのはやめておいた方がいいということだ。

……ステイタス?そんなの初耳だぞ!?どうやって確認するんだそんなの。



「あの、ステイタスって……。」


「ほら。」


その質問は遮られ代わりにメモのようなものを渡された。

ていうかなんだこれ?何書いてるか分からないんだが……。

ここは異世界なので当たり前のように文字は違う、どうすれば。



「なに固まってんだ?おつかいだほら、さっさと行って来いこの道を真っ直ぐいけば集落の市場があるからそこで今晩の食糧を買ってこい。」


なんだ、ただのおつかいか、それならなんとかなりそうだな。

短く返事をして言われた通り道を歩く。

集落の市場には割と早く到着した。

小さな集落と聞いてたが活気はあるようだった。

それにはずれといってもたいして離れていないようだ。



「ここに書いてあるものをくれ。」


この方法は我ながら妙案だろう。

これなら文字が読めなくてもなんとかなる。



「はいよっ、800ゼニ―ね。」


「あ……。」



お金もらってない、どうしよう。

ん?

ズボンになにか違和感が……。

ポッケトをあさると中からお金が出てきた。

師匠、普通に渡して下さいよ焦るじゃないですか……。


そうして無事買い物を終え、帰ろうとした時であった。

轟音と共に悲鳴があがったのは。






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