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お嬢様の仰せのままに  作者: ワンサイドマウンテン
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装備揃えてもいいですか?

茜の下僕として最初の仕事は俺の師匠オストロミス・ガーシスマンの家へと偵察に行くことだ。

茜の話では師匠は危険人物だということで何人かいる幹部のうち2人を同行されている。茜は1人と言っていたが、会ってみると2人。姉弟ということで2人で1人扱いらしい。個々でも十分強いとのことだ。シアンの方はわからんこともないがシオンは意外だな。女装とか似合いそうだ。俺にそういった趣味はないが……。



「なぁ、シアンちょっと寄りたいところがあるんだが。」


「なんだ?」


「いや、いろいろと揃えておきたくてな、ロングソードとか。俺武器持ってないんだよ。」


「そういうことか。なら俺がいつも行っている店に案内するぜ。」


「頼む。」



魔力無限の俺にとって付加魔法のリスクは関係ないものだと思っていたが違った。確かに燃費は超がつくほど悪いそれは十分すぎる欠点だが他にもあった。付加魔法は自分の指定した物に魔法効果を付加出来る魔法だ。つまりその対象である物が無ければ付加魔法を使うことが出来ないのだ。

したがって俺には武器が必要だった。

しかしリザルトは広いなあれから十分ほど歩いている。



「着いたぜ。」



そうこうしているうちに目的の店に到着したようだ。

なんというか想像してたよりもデカイな。あと、外装も立派だし高いんじゃないのかこの店?


「さぁ、早く入ろうぜ。」


「なぁこの店高そうなんだけど。」



なんせ俺の手持ちは師匠に渡された食材の買い出し用の僅かなものだ。逆にその程度で武器が買えると思っていたのが間違いだった。



「まぁ、それなりの値段だな。もしかして賢治金持ってないのか?」


「ああ、夕飯の食材が買えるくらいしか……。」


「仕方ないな。今回は俺の奢りだ。その代わり金が入ったらなんか奢ってくれ。」


「奢りっていうか金借りるって感じだなそれ。」


「まぁいいじゃねーか。で、賢治は何を使うんだ?」


「まぁいいか。そうだな、ロングソードの軽くて扱いやすいのがいいな。あとたくさん携帯できる物も欲しい。」


「暗器ってやつか?全然そんなイメージないけど。」


「いや、俺は付加魔法を使うから手軽に携帯できる物がたくさん欲しいんだよ。」


「はぁ!?付加魔法!?なんでそんな燃費の悪い魔法使ってんだ?」


「魔力の多さには自信あるからな。」


「ならもっと強力な魔法とか使えばいいじゃん。」


「いや、まぁ、その……。」


「姉さん、賢治さんはその……。」


「あー気を使わなくていいぞ?」


「賢治さんは魔法の才能がないんじゃないかな?」


「ならなんで魔法なんて使うんだよ?体術とか剣術とか習得すればいいじゃん。」


「まぁ戦うことがあれば俺が付加魔法を使う理由がわかるはずだ。」


「そうのなか?なら楽しみにしとくか。」


「今回は偵察だから戦闘が起きないのがいいんだけどね……。」



もっともだな。なんとなくこの姉弟が2人で1人ってのがわかった気がする。

多分戦闘力では姉のシアンの方が高いのだろう。

まぁシアンの性格だと派手に暴れまわるのだろうな。それを冷静にサポートするのが弟のシオンってわけだろう。



「賢治、これなんかどうだ?安いし。」



いつの間にか俺の武器が選ばれている。

シアンに手渡されたロングソードを軽く素振りしてみる。基礎的なことのみをやっただけなので剣の良し悪しなど分からないが少し振ってみた感じ扱いやすいしこれでいいのではないだろうか?



「うん。いいなこれ!これにするよ。」


「ならあとは暗器だな。でも、付加魔法って物ならなんでもいいんだろ?ならその辺で拾った石とかでもいいんじゃねぇのか?」


「それでもいけるんだけど、やっぱりその辺の石とかだと殺傷力がな……。」


「使えるなら問題ないな!さっさとそのロングソード買って出発しようぜ!」


「後で払わないといけないんだしこれでもいいかとりあえずは……。」


「僕たちの支援もありますし今回は大丈夫ですよ。道中で石とか拾っておきましょう。」


「……そうだな。」



とりあえずロングソードを装備してリザルトを出発することにした。

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