「花がなければ育てて咲かせればいい」
ども、かつどんでーす。
storyシリーズの方を書きたいけど、なぜかこっちの方を書いてしまう…
「しかしよー、実際の所どうするんだ?」
佐藤君が百合男子ということは置いといて、鎌田君が本題に戻した。
「百合カップルなんて実際にはあんまり、というか全然いないだろ?まぁ百合はともかく、恋愛相談なんてどうやって受けるんだ?」
「ぐはーー!」
佐藤君が倒れたこともこの際置いといて、鎌田君の最もな質問に皆も同意する。
「確かに、私らだって恋愛上手ってわけじゃないし」
「恋愛相談を受けられるほど恋愛の知識があるってわけじゃないからな」
「それなら大丈夫」
「「「‼」」」
皆が考え込む中、件の佐藤君が発言した。
「無い物は作ればいい」
「は?」
「花がなければ育てて咲かせればいい!」
「………」
「百合カップルがいなかったら作ればいいだけだ!」
「お前人の話聞いてないだろ!」
うん、やっぱりこれなのね。
「それと、恋愛相談は俺が受ける」
「ああ、そうか…いやいや、心配だな」
「亮、お前、恋愛経験あったのか…私というものがありながら」
「いや、恋愛経験はない!だが僕にはこれがある!」
「そ、それは」
一応驚いたものの佐藤君の手にある物を見て呆れる。
「そう!僕にはこの、百合姫がある!」
「「「百合しかわかんねーじゃねぇか!!!」」」
「それはともかく…」
皆のツッコミをほぼ無視する形で佐藤君は話を次に進める。
「相談窓口はこのような物を作って来た」
「ん?今どこからそれを出した?」
まぁ気にしないでおこう。
佐藤君が出して来たのはモザイクガラスで出来た相手の顔が見えないようになっている相談窓口だ。
「これを使えばお互いの顔を見なくていいし、プライバシーの保護になる」
「その行動力は賞賛に値するな」
「さらに、相談する時のルールを作ってみた」
「ルール?」
「そう、相談者のプライバシーを守るためにな」
佐藤君は以外と相手のことも考えているんだな~と思った。
「先ず、ルール1名乗らない、相談者が自分は誰かを知られないようにするためだ、ルール2他人の名前を出す時はイニシャルを使用する、相談者以外にもその関係者のことも知られないようにすることだ、そしてルール3こちらが誰だかを詮索しないようにすることだ、相談者だけでなく、相談を受ける我々のプライバシーも守らなければならない、以上が今のところ決まっているルールだ」
「「「………」」」
何と言うか…佐藤君は…
「皆、どうしたんだ?何か不満があるなら付け加えたりするぞ」
「いや、驚いたんだよ、まさかここまで考えているなんてな」
「惚れ直したぜ、亮」
「まぁ、ここまで考えてあるなら俺たちも手伝ってやらんこともないな」
「そうね、亮君がここまでしているならね」
佐藤君がここまで考えていたなんて、これなら僕も協力してもいいかな。
「そうか、皆協力してくれるか、よしじゃあ恋愛相談部発足だ、よろしくみんな!」
「ああ、よろしく」
「そして、金木、副部長よろしくな」
「へ?」
こうして恋愛相談部が始まった。
恋愛相談1
女性Tさん
「大好きな幼馴染のS君に何回も告白したのに全然振り向いてくれません、どうしたら振り向いてくれますか」
「なるほど、好きな人と両想いになる方法か…どう思う?副部長」
「部長がその告白にOKを出せば全て解決します、それとどうして僕がここにいるのですか?」
「それは副部長だからだ」
「他の部員は来ていないのに⁉いや、一人は今、目の前にいるか」
「というわけで結論だ」
「僕の話聞いてます?」
結論
諦めて新しい恋を探す。
結論を出した後、相談者は教室に入って来て相談相手である部長を思いっきり殴って出ていった。
恋愛相談2
女性Sさん
「友達が何回もS君に告白しているのに、S君はなかなかOKしてくれません、どうすればいいですか?」
「ふむ、友達の恋愛を成就させたいという友達思いな相談だね、どう思う?ワト…いや、副部長」
「今何て言おうとした!それと、部長がその告白にOKすれば万事解決です!」
「そうか、もちろんだと思うが、その君の応援している友達は女性だよね」
「はい、もちろんです」
「よし、分かったじゃあ結論だ」
結論
自分がその友達の恋人になる。
「ブラッッッッシャーーーーーーー!!!」
「ぐはっ‼」
近くにあった雑誌(百合姫)で思いっきり部長を殴った。
次回からは本格的な恋愛相談をします。