「そこに男である俺が入ってはいけない!」
皆さん、お久しぶりです。久しぶりの投稿です。
注)百合描写一切なし
僕が球技大会の申込書に名前をかいてから三日後の放課後、その紙に同じく名前を書いた五人、僕を含めて六人がとある教室に集められていた。
とある教室というのは多目的室で、放課後に使う生徒はいないはずだが…
「ここに集まってもらったのは他でもない、球技大会のドッジボールに向けてと、恋愛相談部の設立についてだ!」
「「「ちょっと待ったー!!!!!!!!!!!!!!!!」」」
その場にいる五人、原因人物の佐藤 亮介君 以外の五人全員が叫んだ。
その五人というのは、
僕、金木 光、部活は特に入っていない。
次に高木 佳奈さん、ポニーテールが可愛い運動系女子だ。女子バスケ部に入っている。
菖蒲 亜貴さん、もの静かな女性だ。高木さんと同じく女子バスケ部所属。高木さんとは仲がいい。
そして、田中 積也君、卓球部に所属している。
最後に鎌田 健君、水泳部に所属。
ここにいる六人は互いにまぁ仲がいい六人だ。
「おい佐藤、何故俺らが部活を作ったってことになってんだ⁉」
「そうだよ、いつ私が署名したんだよ!」
次々と飛んで来る質問に対して は、
「何を言ってるんだ、署名なら、ほら」
そう言って部活申請の紙を皆に見せた。そこには、ちゃんと六人の名前があった。
「な!いつの間に!」
「あれ?これって…」
部活申請の紙に書かれた自分達の名前を見て、菖蒲さんが何かに気付いた。
「ねえ、この字って球技大会の申請の紙に書いた字と一致しない?」
そう言って球技大会の申請の紙を皆に見せた。
確かに、というより確実に一致している。全く重なる程に…
「はっはっはーよく気付いたな」
「「「だましやがったな!」」」
というか、部活申請の紙と署名欄の位置が全く一致する申請書を作るこの学校の生徒会って一体…
「すまない、部活を設立するにはどうしても六人必要だったんだ」
「でもよ、恋愛相談部?それって何をするんだ?俺は卓球部にも入ってるからあまり来れないぞ」
「私もバスケ部に入ってるし」
「それなら大丈夫、皆はこの恋愛相談部に所属しているというだけでいい、活動等は全て俺がやる」
佐藤君は高々とそう宣言した。
「しかし、何故恋愛相談部なんだ?」
「そんなこと決まっている、それは女同士の恋愛をたくさん成就させるためだ!」
「「はぁ⁉」」
あっ、そういえばこいつ百合が好きな百合男子だったな。
「お前、そんなことあると思うか?」
「そうだそうだ現実を見て私と付き合え〜」
何か高木さんが地味に告白しているのだが。
「そういや高木さんは佐藤君と幼馴染なんだね」
「いや、私よりも菖蒲の方が佐藤との付き合いが長いぞ」
「まぁ菖蒲とは幼稚園からの中だからな、高木とは小学校で出会った」
「そうそう、そして中学の時に私は思い切ってこいつに告白したわけよ、そしたらよ、こいつ何て断ったと思う?」
「何々?」
「俺は百合男子だ、決して女の子達の世界には関わらないって言われた」
「死ね佐藤」
「何で⁈」
「お前、こんな可愛い幼馴染からの告白を断るなんてコモド島に行って食べられてこい」
「何故コモド島?」
「待て!俺の言ったことは正しい、高木は菖蒲と付き合うべきだ、そこに男である俺が入ってはいけない!」
「何で私が菖蒲と付き合うのよー!」
「そのために菖蒲もこの部に勧誘したのだ」
少し横暴な佐藤君に今まで静かだった菖蒲さんも口を開いた。
「あのね亮君、あなた達付き合ってないって言っているけれど、放課後二人でどこかに食べに行ったりしていたよね」
「まぁ確かに高木とは食事とかも行ったことはあるが」
「それ、普通に付き合っているように見えてたわよ」
「な、何‼」
「もう付き合っちゃえよお前ら」
「そうだそうだ私と付き合えー」
皆に押され気味の佐藤君だったが、
「いや!俺は百合男子だ!絶対にかなあきを邪魔してはいけない!」
「「だから何で私達が付き合っているってことになるのよー!」」
次回から暴走します。してやります。
てか暴走させます。