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美天使女学院 on パラダイス



Once upon a time


ある処に氷苺あずきちゃんという可愛い可愛い女子高生が住んでいました。

あずきちゃんは美天使女学院付属高等学校に通っている美しい天使でもありました。

成績優秀で責任感の強いあずきちゃんは、生徒会長も務める模範的な可愛い女の子だったのです。

あずきちゃんは学院生のために放課後も毎日学校へ残り、生徒会の運営に骨身を惜しみませんでした。

そして今日もあずきちゃんは、放課後の教室で懸命に生徒会運営の作業を続けていました。



「帰りたい〜でも帰れない〜ですぅ。早く帰ってウチの坊やの唯我ちゃんに会いたいのですぅ〜。

坊やはきっとおやつだけじゃ足りなくて、お腹を空かせて待っている筈だと思いますですぅ。

可愛い坊やが栄養失調で入院でもしたらウチは生徒会長失格だと思いますですぅ。

だから坊や、お姉ちゃんのお料理をたくちゃん食べて精力つけるんでちゅよ。

坊や、ウッフ〜〜ン、今夜のオカズは天使の女体盛りでちゅぅよ。天国のマナーはお箸を使っちゃダメダメでちゅからね。

お姉ちゃんの大きなお椀の上にマグロちゃんをのせて、さあ召し上がれ、ウフ〜〜、くすぐったいでちゅ〜。

はい坊や、お姉ちゃんの小さなお椀の上にのってるイクラちゃんを食べまちょうね。

チュルチュルチュル〜、おいちかったでちゅか〜。はい、猫ちゃんみたいにお椀をキレイキレイちまちょうね〜、チュルチュルチュル〜〜アア〜〜〜ン、アンアンアン。

坊や〜、お姉ちゃんのお皿の上にのってるワカメイカちゃん食べまちょうね、アアアア〜〜〜ン。

猫ちゃんはお皿をペロペロキレキレちゅるんでちゅよ〜。アッアッアッアッ、坊や、そこはお皿じゃないのよ、アッアッアッ、アアアアア〜〜〜ン、アンアンアン。

アッアッ、谷中生姜ちゃんがお姉ちゃんのお口の中に入っちゃって・・・・もう駄目なの、いっちゃうの、もういっちゃいそうなの・・・アンアンアンアン、アッアッアッアッアッ、アアアアアアア〜〜〜〜〜ン・・・・・・・・」


「こらっ、お主はいやしくも天使の身分じゃろが。女子高生らしくシャキッとせんかいシャキッと。」


「女の魅力は実地試験で磨き上げないとダメダメですのよ、お嬢ちゃん、ホホホホホ。」


「あらま、あのオバサン達だ・・・・・どこから入って来たんですぅ。天国警察に通報しますですよぅ。」


「あのな、図書室に行こうと思って学校の階段昇ってたらよ、偶然この教室に着いたんだわ。」


「わたくしたちは特命全権大使として招かれたので無礼は許しませんわよ、ホホホホ。」


「ウチは今ね、学校の要請でダジャレ作ってるから邪魔しないで欲しいですぅ。」


「おいおい、愚妹もも子よ、やっぱ地上に帰ろうぜ。」


「わたくしたちは捜索願いの出てる子供を捜しに来ただけなんですのよ。お姐さまは元警察官だったので、ホホ・・・・・・」


「うんうんうん、だからな作業を中断してワシらに協力してくんねえかなあ。」


「子供って誰の事ですぅ。ウチは知らないですぅ。」


「お主なあ、嘘こくと因業寺が舌抜きに来るから覚悟しとけよ。」


「それって脅迫ですかぁ。さてと、いいダジャレが浮かんだから早速・・・・・・・」


「チョッチョッチョッ、ちょっと待てや。実はな、それは表向きの話でだな、あのクソボンズはどうでもいい奴なんじゃ。

ワシらに託された本来の任務はだな、誘拐された娘の捜索と身の安全を確保することだったんじゃよ。」


「へ〜〜、それだったら神様の二号さんになっちゃったから手遅れだと思いますですぅ。」


「ゲゲゲゲゲゲゲゲッッッ、二号さんて・・・・・神も仏もありゃしねえじゃねえかよ。」


「どうりで地上が風紀紊乱とモラルハザードで壊滅的打撃を受ける訳ですわね、オホホホホホホ。」

 

「披露宴で神様に会った時にね、これでライバルのゼウスを出し抜いてやったぜ、とか言って威張ってましたですぅ。」


「そもそもよう、神様にはヘラー女神みたいな正妻がおったのかよ。」


「聞いたこと御座いませんわね、ホホホホホホ。」


「オバサンたち、用が済んだら早く帰って欲しいですぅ。」


「お嬢ちゃんがネタをふる前に退散しましょうか、お姐さま。ホホホホ。」


「それからね、帰る時は正門前で必ず一礼をするのが本校の規則なんですぅ。」


「あ〜ん、正門に何があんだよ。」


「本女学院の創立者で初代学長のアアクマ像ですぅ。ウチが尊敬してるとても立派な方なんですぅ。」


「知らねえなあ。そいつも神様の妾だったのかよ。」


「あのね、地上ではルシファーさんと呼ばれている素敵な方なんですぅ。」


「シェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェ〜〜〜〜〜」



天敵のあずきちゃんには手も足も出ない性格の悪い姉妹は、仕方なしに地上へ戻ることにしました。

姉妹が天国の階段を降りる途中、姉の邪教院たか子さんはずっと妹の蛇蝎院もも子さんの顔を見ながらニヤニヤしていました。

また何か悪だくみでも思い付いたのでしょうか。



「愚妹もも子よ、ちっくらオリュンポスに行ってな、ゼウスに娘の情報を流して来いや。」


「ププププププププププププププププププププププププ・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



性格の悪い姉妹は天国の階段を降りる間中、プププププププと嗤っていました。

娘の噂を聞いたゼウス様が二人の前に現れたのは、その日の夜の事でした。

そして姉妹は、最高級のフレンチ・和食・中華盛り合わせと、最高級のワイン・ブランデー・スコッチのチャンポンでゼウス様をおもてなししたのです。



「あんにゃ、小生は美少女がいっぱいいるって聞いたからさ、こんな僻地の村にわざわざ来てやったんでやんす。

美少女はどこにいるでありんすか。小生に隠し立てすると為にならないでやんすよ。」


「お主は歳喰ってんだからよう、栄養付けなきゃあ腰が動かねえだろが。」


「娘は天国に居りますので、心配なさらなくても宜しゅう御座いますわよ、ゼウス様。ホホホホ。」


「何ですと〜、天国とな。では早速行って参りますでやんす。シュシュッとな。」


「よっしゃ、魚は喰い付いたぞ愚妹もも子。じゃあ、カミさんのヘラーにチクって来いでやんす。」


「ププププププププププププププププププププププププププププププププププププププッッッ」



欲望の趣くままに天国へと向かったゼウス様は、娘の取り合いで神様に決闘を挑みました。

そして、将棋・囲碁・チェスの三本勝負で連敗を喫した神様は、止む無く娘の引き渡しに同意させられたのです。

しかし、意気揚々と娘を神殿に連れ帰ったゼウス様の目の前には、恐ろしい妻のヘラー様が鬼のような形相で立ちはだかっていました。


ところが、ゼウス様とヘラー様が凄まじい夫婦喧嘩をしている隙に、娘は何処かへ逃げて行ってしまったのです。

その事実を知らされた性格の悪い姉妹は愕然とし、食事も喉を通らないほどの放心状態に陥っていました。

姉妹は娘を抜け目なく掠め取るつもりだったのに、逃げ出されては元も子も無くなってしまうからです。

しかし、土地鑑も先立つ物も何もない娘が、一体何処へ行ったというのでしょう。



「ワシはなあ、やっぱ因業寺が臭いと思うんじゃがなあ。」


「独尊寺の小僧が黒幕かも知れませんわよ、お姐さま。オホホホホホ。」


「ルシファーの野郎も野放しになってるから怪しいぜ。」


「戒名院の城をもう一度絨毯爆撃してみるのも面白いですわね、ホホホホ。」


「ワッワッワッ、わしが・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


「うるせえっちゅうんじゃ、因業寺。さっさと用件を言わんかい。」


「あのね、村長んとこの土蔵から出てきた古文書を解読してたんだけどさ、暗号化されてて分かんないわけよ。

そんでね、B96W58H93て書いてあるんだけど、チミたち何か知ってんでしょ。」


「あぬなあ、お主は天国のお花畑で一生暮らした方が仕合せなんじゃねえのかよ。」


「オロオロ、もう一巻の終わりですわ、シクシクシクシクシクシクシクシクシク・・・・・・・」


「ちょっと待ってね、焼き鳥の焦げてる匂いがするから。ではまたいずれ。」


「まるで焼き鳥のようだぜ。」


「わたくしには関係ありませんわ、ホホホホ。」




もしかして・・・・・・・・・・・・・秋田・・・・・・・のでしょうか・・・・・








to be continued.









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