プロローグ1
俺の名前は柿里登今年で十五歳になる学校に通っていないいわゆる不良という奴だ
不良と言っても不登校なだけで誰かをいじめるなどそういったことはしていない
じゃあなぜ学校に通っていないのか
親父が死んだからだ
母は俺が生まれてすぐに亡くなり親父も一年前に死んだ
親父が死んでからというもの何もかもがどうでもよくなった
結果学校に通わなくなった
じゃあ現在俺は学校も行かずに何をしているのか
廃墟にいる
そう、廃墟だ
現在の俺は街のどこかに行くわけでもなく廃墟にいる
それはなぜか
お金がないのもあるがもう一つ理由がある
なぜか分からないが俺は狙われているからだ
分からないと言ってもなんとなくは分かっている
たぶん奴らの狙いはこれだ
このリングだ
どうしてかは分からないが奴らはこのリングを狙っている
約一年間だが俺は変な奴らに追っかけられている
いい加減疲れた
だが何も抵抗しないままは性にあわねぇ
今日も逃げきってやる
数分後
おかしいな
普段なら俺の居場所が分かるや否やすぐさま攻めてくるのに対して今日は静かだ
いや、一つだけ足音がする
一つ、また一つと階段を上がる音が聞こえる
一人で行動してるってことは一人でも強い奴の可能性が高い
さてどっちに逃げる方がいいか
一人で階段を上がってくる奴はたぶんだが相当やばい奴だ
じゃあ窓から飛び降りて雑魚共を突っ切るか
どっちも面倒そうだがやばい奴に当たるよりはましか
こうして俺は窓から逃げてその場をおさらばする予定だったのだが駄目だった
窓から出ようとし窓を開けたがその先は赤い光のようなもので外に出られなかった
最初赤い光は見えていたが行けるだろうと思って飛び出そうとしたが無理だった
赤い光が壁のようになっていた
少しずつ足音が近づいてくる
逃げようとしても逃げ道はどこにもない
俺はため息をついて相手を待つことにした
数秒後足音は止んだ
足音の正体が俺の目の前にいるからだ
胡散臭い関西弁で糸目のメガネの男が喋り出す
「あれ~僕のこと待ってくれてたん?律儀やな~」
「律儀も何も逃げ道がふさがってんだよ。ならもう待つしかねぇだろ」
「確かに」
「で、それで。なぜあんたらは約一年の間俺のことを追っかけていたんだ?」
「なんで追っかけてたかって?それは君のリングについて色々あるからやな」
ほらな、予想通りだろ
「やはりあんたらが狙っていたのはこのリングか」
「うんうん、そうそう」
「俺にはこのリングの価値が分からねぇんだがこれはいちよう親父の形見だ。そうやすやすとあんたらに譲るわけにもいかねぇな」
「まあ普通に考えたらそれが当り前よな」
「けどさあ、君そのリング渡さんかったら殺す、って言ったらどうするん」
「それでもだ。これは親父の形見さっきも言ったが渡せねぇ」
「そうかそうか、なら殺そか。・・・・・・・・って言うと思った?」
「・・・・・はあ⁈」
「ふ、あははははは!!!ごめんごめん、嘘嘘。君のリングを狙ってるのは嘘やねん」
「?」
「先に伝えとくけど君のことは殺さんから安心しとき」
俺は殺されないのか?いや、そんな言葉を信用するな。嘘に決まっている
「信用できないな」
「まあ普通そうよな、僕もそう思う。けどそれでもいい。ただ少し話を聞いてほしいんや」
「話?」
「うん。信用とか信頼とかは別にいいとしても話だけでも聞いてほしいんよ」
どこまでも胡散臭い男だが話くらいなら
「わ、分かった。話だけなら」
「お、まじか!ありがとう。じゃあ近くのカフェ行こや、てか行こ!こんな殺風景なところで話すのなんかいややし」
「あ、ああ」
こうして俺たちは廃墟を出て近くのカフェに向かった
廃墟を出るとそこら中に俺をいつも追いかけていた連中がわんさかいた
こいつら全員が俺のことを狙っていたと考えると少し怖くなった
カフェに着くまでの道中男がいろいろ聞いてきた
好きな食べ物とか、趣味とか聞かれた
カフェに着くと個室に案内された
「君何飲む?」
「じゃあカフェオレ」
「大人っぽいな。僕はコーヒー牛乳で」
「かしこまりました少々お待ちください」
お互いの飲むものが届くと本題に入った
「じゃあ今から色々話させてもらうわ。まずは一つ約一年もの間ずっと追いかけててごめんな」
「なっ!」
俺は驚いた
謝られたことにじゃない。リーダーか、ボスかは分からないがくらいの高そうな奴から頭を下げられたのだ
「いくら話聞いてほしかったとしてもやりすぎたわ。まあ僕がこいつらを指揮しはじめたの今日なんやけど」
「あ、ああ」
「ほんまにごめんな。じゃあ謝ったことやし本題にいこか、君のリングについて。まずは君はそのリングについてなんか知ってる?」
「知らないな」
「分かった。じゃあまずはこのリングについてやな。この指輪はな僕らが生まれるずっと前からある凄いリングなんやって」
「そうなのか」
確かにリングを見てみると少し古そうな見た目をしているな
「じゃあそのリングはいつできたか。それをたどるにはもう一つたどらなあかん。”始まりの魔女達”についてや」
始まりの魔女達・・・・・いや、聞いたことがないな
「君は始まりの魔女達については聞いたことある?」
「ないな」
「分かった。じゃあ始まりの魔女達から話そか」
「ああ、頼む」
「始まりの魔女達、それは今やこの世界の大多数が使ってる異能力、略して異能を作った人達や」
驚きの事実が判明した
「そ、そうなのか」
異能とは、俺は使えてはいないがこいつも言った通りこの世界の大多数が使える特殊能力のようなものだ
こいつがさっき使った赤い光も異能だ
異能はみんなに宿っているらしいのだが俺にどんな異能が宿っているかは分からない
「じゃあその始まりの魔女達と異能がどう関係しているか話すな」
「ああ」
「始まりの魔女達が異能を作ったことは言ったやろ」
「ああ」
「なんで彼女達は異能を作ったのか、それはみんなに頼まれたからや」
「頼まれた?」
「そうなんよ。僕らには魔法を上手く扱えません。だから魔法とは別の新しい僕らが使えそうな特集能力的な能力を編み出してくれませんか?ってそう言ったらしい。結果異能が作られたんよ」
「ああ」
「次にそのリングについて触れていこか。リングは昔からあった物って教えたやろ」
「ああ」
「なんと千年以上も前からあったらしいで」
「じゃあこのリングは千年前の貴重な代物ってことか」
「そうそう。やけどそれだけじゃないねん」
「それだけじゃない?」
「そのリングな始まりの魔女達の一人が封印されてるねん」
「・・・・・・はあ⁉」
「そうよな、普通に考えたら意味わからんよな。けどほんまのことやねん」
「・・・あ、ああ」
「じゃあなんで始まりの魔女達は封印されならあかんかったのか。それは異能が作られた約数年後のことやったらしい。異能を扱え始めた連中があることを考えたんよ」
「あること?」
「そう、あること。悪だくみや。しかもこすいことにその悪だくみが自分達が上に立ちたいために考えたことらしい。まあ結果色々あって始まりの魔女達は罠に嵌められてリングに封印されたらしい。ちなみに君のリングの中に眠ってるのは闇の魔女らしいで」
異能に歴史ありだな
・・・じゃなくてこの指輪にもそんな過去があるんだな
しかしこの話を聞いてほしいがためにこいつらは俺を一年間追って来たのか?
いいやさすがにそのためだけに一年間追っかけることじゃないだろ
てことはまだ続きがあるのか
「長いと思うけどもうすぐ終わるから我慢して聞いててな」
「ああ」
「話聞いてほしかった理由は、そのリングを誰にもとられてほしくないからやねん。君からしたら僕らも狙ってように見えるかもせんけど、僕らは君のリングを狙えへん。これは断言するは」
「分かった、信用する。とはいかねぇな。それと少し聞きたいことがある」
「ええよ」
「なんとなく話を聞いてる感じ、このリングを狙ってる奴らはこのリングの中に封印されている魔女を呼び起こすためってことか?」
「そうやな」
「あんたらのことはおいといて。俺はほかにもあんたらのような奴らに狙われるってことか?」
「うんうん、そうそう」
「はあ、面倒くせぇな」
「僕らが君を狙わへんかってもほかにもめっちゃ君のリングを狙う奴は多いで。ただそれを少し緩和できる方法があるとしたらどうする?」
「どうせあんたらに協力しろとかだろ」
「正解~けど君の自由も保証するし、リングもとらへんよ。どう良いくない?」
「協力する内容を聞いてからでもいいか?」
「ええよ。協力内容、それは日本最大の異能学園都市に潜入してもらうことや」
「無理だろ!」
日本最大の異能学園都市
またの名は帝国異能技術学園都市
この学園都市は日本が国立として東京にの中央に建てた学園都市
建てたと言っても学園都市自体は宙に浮いており空に浮かんでいる
天空の城のような都市が東京のど真ん中にあるのだ
日中でも学園都市の下は影がでているとか
問題はそこじゃねぇ、帝国異能技術学園だ
この学園は通う者皆エリートと呼ばれ他県からも優れた人物しか入学できない学園だ
そんな学園に俺が潜入だって!俺は異能も発動していない凡人の凡人だぞ
「まあまあ、僕のコネで入れるから安心しとき。まあいじめられるかもしれんけど」
「・・・・・・・よくねぇよ!」
「けど君が入学できる手段それしかないやん」
「な、俺が異能を使えないこと知ってんのか!」
「知ってるよ。君のことは大体知ってる。ターゲットのことを知らんと追いかけるなんて馬鹿やろ」
「た、確かに」
「で、どうする?早く決めてもらわなあかんねん」
「なぜだ?」
「君が学校に行ってへんやろ。その分のべ勉強とかしないけへんし」
「ぐっ!確かに。分かった、今日一日考えさせてくれ」
「はいよ~これ僕の電話番号決まったら公衆電話でかけてな~君携帯持ってないやろ」
「そこまで調べる必要あるのか?」
「分からん」
なんだよそれ、と思ったがそれは口にしない
俺は電話番号と共に少しのお金をもらって今日一日くらいホテルで休みと言われた




