表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

中年ニートの物語

作者: Zaki

なんていう、ハッキリとした原因というのはなかったのかもしれない。

ただ、現状から逃げ出したくなったのだ。

タダシは10年弱務めていた会社を辞め、家に引きこもるようになった。

別に今すぐ次の仕事をしなくても貯金はあるので、しばらくは食う分には困らないだろう。

ただ、起きてはPCに向かってはダラダラと動画などを見、そして食事も自炊することもなく、インスタントやレンチンで作ったもので簡単に済ませたら、またPCかスマホに向かう。眠くなったら眠るだけ。

そう、ただの引きこもりの、無気力野郎だった。

だが急に色んな人間関係をリセットできることもなく、友人からの連絡が来れば「仕事探ししてるよー」などと返信したり、まだ健在の親にも生きていることを時々アピールしなければならなかった。

本当は、自分をリセットして、また一から始めたらなんとかなるかな、と思っていたのに、それもなかなかままならない。

鬱蒼とした気分にさせらてては、また無気力に何もしない怠惰な生活に戻るという悪いループにはまっていた・・・。


「いい加減、起きたら?」

聞きなれない声がする。

昨晩見てたアニメが流れっぱなしなのだろうか。

そうでなければ、なぜ若い女性の声が聞こえるのか?


「ちょっと、聞いてるの?」

また、同じ声だ。

瞼を開け、かったるい体を起こすと、そこには信じられない光景が広がっていた。。。


まだ20代前半か、と思われる女性、しかも非常に可愛い、そんな子がエプロン姿で何やら朝食のようなものを作っている。

俺は硬直してしまった。自分と、自分の大事な部分と両方ともだ。


「やっと起きてくれたね。もうすぐ出来るから、早く着替えて。」

まだ頭が働かない。

何なんだ、これは。

俺は頭がおかしくなってしまったのか?

目が覚めたら異世界転移してしまったのか?


俺は思いっきり頬をつねった。


それが後に、一生後悔することになるとは知らずに・・・。


ぐにゃん、と音が出そうなぐらいに視界が歪んだかと思うと、俺は、普段通り、布団の中で目が覚めた。


「なんてこった。覚めなければ良かったのに。」


最後までお読みいただきましてありがとうございました。

つまらなかったところは、どこがどうつまらないか、教えて頂けると助かります。

別の作品もどうぞよろしくお願いいたします。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言]  読ませていただきました。 むむっ。 ほっぺたをつねらなければ・・・。 恋愛モノや異世界転生モノの導入部としたら、なかなか素敵なことがはじまりそうな予感・・・。 ほっぺたつねっちゃった…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ