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愛があれば大丈夫  作者: Miho
8/21

 大学を卒業した万理は義父となったアダムに誘われて、A&Wカンパニーに就職し、アダムの甥のアーロンの秘書になった。アダムとナンシーの長男アンソニーは副社長をしていて自分の秘書にと望んだが、それはアダムが許さなかった。アンソニーは万理が養女になってから、万理をとても可愛がっている。アンソニーの秘書になったら、さらに万理の下に下働きの人間を雇う事になるだろう。

 万理が秘書を務めるアーロンは、ウィリアムズ家の他の男子と同じく190㎝近い身長に金髪碧眼の甘いマスクで、仕事は出来るのだが少々女癖が悪く、女性関係のトラブルで度々万理の手を煩わせた。

 1度万理を恋人と思い込んだ、アーロンに想いを寄せる女性に、公衆の面前でひっぱたかれた事がある。その時アーロンは社長のアダムにこっぴどく絞られて、今度こんな事態になったら中東に飛ばすと宣言された。従兄弟のアンソニーからは1発殴られて、ひどく顔を腫らして仕事をする羽目になった。そして被害者の万理は自分では絶対買わない高価なアクセサリーを要求した。それ以来アーロンは少し大人しくしている。


 そんなアーロンが日本に赴任したのは、ある企業との業務提携の為だった。それが東野不動産だ。副社長のアンソニーは当初東野不動産との提携に難色を示した。企業としての評価よりも、万理に対しての仕打ちを考え、東野家の面々の人間性を疑っていたからだ。

 それを説得したのは社長のアダムだ。ビジネスに私情を挟む事を諫め、憎いなら上位に立て。とにかく提携相手としては、調査チームの報告では最適な会社なのは間違いないと。


 それを知らなかった万理は激怒した。


『アーロン、業務提携の相手が東野不動産なら私日本に来なかったわ!何故言ってくれなかったの?こんなの酷いわ。』

『ごめん万理。でも考えてみて。君以外にこの仕事に適した秘書がいると思う?日本に詳しくて、東野不動産の内情を知っている。僕はこの業務提携を成功させたい。その為には君の助けが必要なんだ。』

 

 日本に着いてから何度もこんなやり取りを繰り返し、最終的に万理が折れた。


『3ヶ月以内に契約をまとめて!それ以上は我慢しない。1人でもアメリカに帰る。』そう宣言した。

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