表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
愛があれば大丈夫  作者: Miho
19/21

19

 ウィリアムズ家の家族は誘拐された時の為にGPS機能の付いた時計やアクセサリーを常に身に着けている。万理の場合はピアスだ。そのお陰ですぐに万理の居場所を特定できた事にアンソニーは胸をなで下ろした。しかし、今万理の姿を見て完全に頭に血が上っていた。


 アンソニーとアーロンは小さい頃から自分の身を守る手段として、戦闘格闘技を習っていた。その為石本聡子の共犯者の男2人は一瞬で床に倒され落ちた。アンソニーが動かなくなった男に更に攻撃しようとした所をアーロンが手で制す。このままだと犯人を殺しかねないと判断したからだ。

その光景を目の当たりにして、石本聡子は顔面蒼白で立ち尽くしている。


「どういうつもりでこんな事をしたか知らないが、万理の顔の傷が1つでも残るような事があれば、ウィリアムズ家の家族はあんたを同じ目に合わせると覚悟しておけ」


 アーロンの言葉に石本聡子は最早立っている事も出来ずにヘナヘナとその場に座り込んだ。


 病院で治療を終えた後も万里は目覚めない。肋骨と壁にぶつけた左足の甲を骨折しているのと、蹴られたことによる打撲で、その顔は腫れ上がっている。

 東野要は万理のベッドの横に座り、万理の手を握りしめ、片時も離れようとしない。その姿にナンシーが

『要の万里への愛は本物ね。泣きながら手を握って離さない。あの涙は純粋な物だわ。アンソニー、認めてあげるしかないみたいね』

『万理が目覚めて気持ちを聞くまでは何とも言えないよ』

アンソニーは憮然としながら言うとそっぽを向く。その姿にナンシーもアーロンも困った顔で溜息をつく。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ