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愛があれば大丈夫  作者: Miho
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 翌日アーロンは石川に電話で、万理が思いの外酒に酔ってあんな行動をとってしまったと詫びた。苦しい言い訳だったが、石川はまた改めて飲みに行きましょうと大人な対応をした。


『お願い!LAに帰らせて。もう日本にはいられない』と泣きながら訴える万理にアーロンは

『来週アンソニー達が来日して帰国する時に一緒に帰るのでは駄目か?今君に抜けられるのは正直困る』

こんなに泣きながらLAに帰りたがる万理を引き留めるのは心苦しいが、アーロンもこの業務提携を成功させたい。どうにかあと少し万理の力を借りたかった。


 3年ぶりに再会して動揺しているのは万理だけでは無かった。要もまた眠れない日々を過ごしていた。3年前両親が車の事故で亡くなった時、要もその車に同乗していたのだ。

 父の運転で義母の緑は助手席に、要は後部座席に座っていた。奇跡的に助かった要だったが、頭部を強打して事故の後、1ヶ月意識が戻らなかった。意識が戻った後も記憶障害を起こして、意識が朦朧もしていた。6ヶ月後にやっと記憶は元に戻ったものの、完全に復帰できたのは事故から1年後の事だった。

 会社は従兄弟の忠が社長代理をしてくれたし、両親の葬儀も仕切ってくれた。動けない自分の代わりに何もかも忠がやってくれたのだ。

 最初忠に対して感謝の気持ちしか無かった。だが退院して自宅に戻って、忠が万理を追い出した事を聞いて要は激怒した。そして忠を東野不動産から追放した。どうしても許せなかったのだ。


 その後万理を探したが、留学先の大学は既に卒業していて、万理の消息は全く掴めなかった。

 何のことは無い万理はウィリアムズ家に守られて、全ての万理に関する情報をクローズされていたのだ。

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