第1話:異世界へGO!
やあ、俺の名前は八重山蟹海だ。
現在暗闇の中を落下中だ。
え?何でかって?そんなのこっちが聞きたいわ!
事の始まりは1分前――
学校の帰り道で、俺の親友といえる人物――柏木頼貴――と帰路を共にしていたんだが、そのときにいきなり地面に黒い穴が開いたってわけ。
それで、三十秒近く落ち続けているわけなんだよ。
「誰に説明してるの?」
「頼貴!お前も落ちてんのか」
「さっきからいたのに気づかなかったの?」
「ちょっと動転していただけだ」
これはもしかして異世界へワープとかじゃないだろうか。そうとしか考えられない。
どっちにしろ、頼貴がいるのはありがたい。
親友と呼べるだけさまざまなときを共にしてきた。
だからこれだけは言える。こいつがいれば何とかなる。
「ってぎゃああああああ!」
暗闇の中を落ち続けていると思ったらいきなり明るくなった。
地面に足をついた感触がする。光に目がなれ、俺が見たのは森?
「ここはどこだ?」
「さあ?どこなんだろうね」
周りを見渡すと、すぐ近くに知らない女性が立っていた。
「い、いきなり現れるなんてどうしたんですか!」
「すみません。ここどこですか?」
とりあえず聞いてみる。
「ここはラッカスの森ですけど……」
OKまったく聞いたことがないぜ。
「蟹海、これってやっぱり」
「ああ、信じたくないがそのとおりのようだ」
本当に異世界にきてしまったようだ。
「あの、魔法学校に入学しませんか?」
「「はい?」」
「私魔法学校の教師なんですよ。それで入学者を募集しているのです」
今の状況からしてこれに乗っておいたほうが無難だな。
それ以外に俺たちのできることなんてないし。
「わかりました。その前にまずは説明を聞いてからで言いですか?」
「はい。入学してくれるなら!」
魔法か……面白そうだな。
次回は、魔法学校や国の説明になりそうです。