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転生したらやることなくなってたので自由気ままにチートライフ  作者: 朱染 雷音
〜序章〜 転生とチート
7/13

7. 魔王

「討伐されてないって、どういうことですか?」


「どうも何もそのままの意味じゃよ?」


「魔王はまだ生きていると?」


「その通りじゃ」


何ということでしょう。


「・・・魔王は両親が・・・


 ・・・両親が助けた?」


「その通りじゃ

 そしてその子もここに住んでおるよ」


「は?まじで?」


「マジじゃ。

 ようやっと言葉遣いが砕けたの?

 そっちで話してもらってよいぞ?」


「あー、っと、んじゃぁ、お言葉に甘えて」


「魔王と呼ばれた子じゃがの、

 お主の両親が見つけてな。

 見つけたときは一人だったのじゃよ。

 世間を騒がしておる魔王軍と呼ばれる組織を設立したにも関わらず、本人は一人。

 そして周囲には魔物の気配もなかった。

 疑問を抱いたあ奴らは魔王と話してみようと思ったようじゃ。

 そして話しかけるも逃げられ・・・

 を1年ほど続けたそうじゃ」


「1年!?」


「みたいじゃぞ?お互いにそう言っておったしなぁ」


「どんだけだよ・・・お互い・・・」


「まぁ、あ奴らは襲って来ずに逃げたということもあって、

 余計に気になったそうじゃよ。

 で、逃げられてる間に色々と調べてもおったらしくての。

 わかったことが魔王と魔王軍は全く関係ないことが分かったそうじゃ。

 それで、次にその子に会ったときに、

 "俺達は君を魔王だとは思っていない!"といったところ、

 ついに立ち止まって話を始めたそうじゃ。

 "なんでよりにもよって貴方達なの・・・?"というのが第一声だったらしく、

 よく印象に残っておると言っておった」


「よりにもよって・・・?」


「どんな意味を持った言葉だったのかは両親達もわからんかったらしいの

 当の本人はそのことについては決して口を開かんし。

 謎じゃ」


「謎か・・・」


「謎じゃ」

ドヤ顔でそう言った。


え、ドヤ顔する所!?


「そろそろ戻ってくるとは思うんじゃがの?」


「マジかっ!」


「んー、結界に何かあったらわかるからのぉ。

 反応無いからまだじゃの」


「どっちやねん」


「いや、恐らくそろそろ反応あるんじゃなかろーかと・・・」

おい、そっぽ向くなこの御師様め!


ジトー・・・・


「そんなに見つめるでないわい。

 照れるじゃろーが」


とかいって全然照れたように見えん。

つか思いっきり笑ってやがる・・・

うーん、


「とっても綺麗っすわ」


「お主、恥かしげもなくよく言いよるのぅ」


「ん、あれ?声でてた?」

うそん


「無自覚とな・・・」


「あー、いや、なんというか。

 すいませんです、はい」

やばいやばい、声に出てるとか。

恥かしすぎるわ!


「これで一目惚れしましたとか聞かれた日には自殺もんジャン」


「・・・」


「・・・」


『・・・主様、漏れてます・・・・』



・・・・・・・・・・・イヤン



「・・・先に言っておこうかの。

 ワシは自分より強い相手としか添い遂げようと思わんし、

 ワシより強くてもそ奴を気に入るかどうかもまた別じゃ」


「なるほど強くなれと。

 ・・・フリですか?」

フリでしょ?フリだよね?


「?フリとはなんじゃ?」


「あ、いえ、何でもないでーす」


「なんなのじゃお主は。

 あの魔王っ子といい、不思議な言葉ばかり使いよるわ」


「・・・なんだって?」


「じゃから、お主もあの魔王っ子も

 時々訳の分からん言葉を使いよるといったんじゃ

 転生者というのはど奴もそんな感じなのかのぅ? 」


「・・・転生者!?」


「言っとらんかったな。

 魔王はお主と同じ転生者じゃよ」


「マジっすか・・・」

転生者、御師様じゃなくて魔王の方なのかよ。

つーか、こうも早く別の転生者に会うとは・・・

どんな確率だよ・・・

ってことは、


「あの呪文もあの鳥居も魔王が御師様に教えた・・・

 とか?」


「ほっほ、そのとおりじゃな。

 ということは、お主達は一緒のところから来た様だの?」


「みたいですね・・・」


「ふむ・・・少々・・・いや、かなりやばいかもしれんのぅ」


「??やばい?」


「うーむ・・・少しばかりデリケートな話じゃが、

 話しておいたほうがよいかもしれんの。

 魔王、いやヨミと言うんじゃがな。

 その子がなぜ魔王と呼ばれるようになったか・・・

 という話にも繋がるのじゃ」

と、御師様は渋い顔をして言う。


「なるほど・・・聞いても、

 本人には知らないふりをしていたほうがよさそうですかね」


「そうじゃな、それで頼む。

 それで、ヨミの話なのじゃがの、

 ヨミは12歳で冒険者を始めたらしい。

 で、やはり一人では冒険者はやり辛いでな。

 ギルドでパーティを組んだそうじゃ。

 女は自分ともう一人、そして男が三人のパーティだったそうじゃ」


『「え、魔王って女性だったの!?」』


「おや?言ってなかった・・・かの?」


『「全く!」』


「お主ら仲好いのぅ。

 で、そのもう一人の女も、

 ヨミと一緒にそのパーティに入ったそうじゃ」


「あー、なんかイヤーな予感しかしないんですが・・・」


「恐らく想像の通りじゃ。

 その男共に、食事に睡眠薬を盛られ、

 襲われそうになった、そうじゃ」


「襲われた・・・ではなく?」


「正直な所本当かどうかはわからんよ・・・」


「・・・そうですよね・・・・」


「まぁ、ヨミは元々従魔術師じゃったからの、

 襲われそうになった所を、従魔の不意打ちで回避したそうじゃ。

 しかし、襲われたのはヨミのほうが後だったらしくての・・・」


「それは・・・っ」

 

「まぁ、そのようなことがあり、パーティは壊滅じゃ。

 そして、また一人に戻った。

 その後、2年近くは必至に努力して、一人で冒険者をしていたそうじゃ」


「・・・まだ続きがありそうですね」


「・・・その後、無名ながらもソロ冒険者として生活が安定してきた頃、

 一人の転生者の男と出会ったらしい」


・・・良い出来事に聞こえないのは・・・

気のせい・・・じゃ、ないよねぇやっぱり


「同郷だったらしく、話も弾んで、

 仲良くはなった頃、同じパーティに誘われたので、

 何度か断ったそうじゃ。

 それでもとりあえず一度だけ組んで見ないかと言われ、

 パーティ内に女性もおったらしくての、

 じゃあ、一度だけならと受けたそうじゃ

 ちなみに、女2人と、男3人というメンバーじゃったらしい。」


「なんで受けちゃうかなー・・・」


「同感じゃ。

 ワシなら絶対に受けんわ。

 下心見え見えじゃしの」


「ですよねぇ~・・・」


「って、本人に言ったら逆切れされてしもうたから

 言わんほうがいいぞい」


「ん、了解っす!」

何となく魔王様の性格がわかってきた気がするぞ。

からかっちゃダメなやつだ多分。


「でじゃ、パーティの了承をして、そ奴が持ってきたクエストが、

 片道5日の商人護衛依頼と来たもんじゃ」


「・・・なんというか。

 言葉が出てこない」


「さすがにヨミも警戒はしておったらしい。

 が、クエストを放り出す訳にもいかんしの。

 警戒は最大にして護衛をしておったそうじゃ。

 事件が起こったのは町と町のちょうど真ん中、

 3日目の夜だったらしい。

 

 護衛をしておった商人はな、表は普通の商人だったのじゃが、

 裏では、違法奴隷商だったらしく、

 その転生者パーティの男共はそ奴とグルになって、

 女を食い物にしておったらしい。

 パーティの女たちはそ奴等の奴隷だったそうじゃ」


やばい、なんて言っていいかわかんない。


「で、流石に商人まで警戒していなかったヨミは、

 護衛のお礼にと出された飲み物を飲んでしまったと。

 幸か不幸か、盛られたのは麻痺毒じゃった。

 

 で、男共に襲われそうになった時に

 必至に抵抗しようとしたそうじゃ。

 怒りにまかせて、誰でもいいから助けてと、

 思い続けていたら、たくさんの魔物がいきなり現れたらしい。

 商人と転生者、転生者パーティの2人は魔物に殺され、

 その他の者は馬車に乗って逃げたそうじゃ。

 その時魔物はヨミを襲わずに守るようにして

 戦っていたそうでな。

 生き残った者たちが、それを見て魔王だと騒ぎ出したらしいのじゃ」


「そっから、十字教が出てくるんだな・・・

 どんな人生だよ・・・最悪じゃないか」


「半分は自業自得でもあるかもしれんがの、

 ただ、パーティの受諾をせんでも襲われとったじゃろうな・・・」


「ですね・・・」


「まぁ、そんなこともあってな。

 男はしねと、言っておった」


「・・・俺、ココに居て良いんすかね?」


「だからヤバいかもって言ったじゃろー?

 来るのは赤ん坊。

 って話じゃったからのぅ!

 はっはっは!どうしたもんかの?」


だからドヤ顔で言うなし!


「俺、実家に帰らせて頂きます!」


「実家、今ないじゃろ」


ですね!


「・・・詰んだ!!」


「あ」


「え、なんかあったんです?」


「結界が反応したのじゃ」


「って、ことは・・・?」


「ヨミが帰って来たんじゃないかの?」


「デスヨネッ!!」


   あ な た

もう、死亡フラグしか見えない。


「ま、とりあえず逢ってみるしかないの?」


「くっ・・・


 とりあえず、セブンはネックレスに戻ってて欲しいんだがいいか?

 突っ込まれそうなものは極力減らしたい」


『了解しました。主様』

セブンが光って、ネックレスに戻った。


「・・・ネックレス・・・じゃと・・・?」


「え?なんか、まずかったですか・・・?」


「ユニーク装備でインテリジェンスウェポンで、

 変身可能で、その正体がネックレスじゃと?

 ネックレスの装備補正も馬鹿げておる。

 その性能でLv1などと。

 ・・・神話級装備でもない限りありえんぞ」


「神話級装備?」


「装備品や道具には階級があってな下から、

 5等級~1等級が一般的な階級がある。

 さらにその上に、

 伝説級、その上に幻想級、神話級が存在する。

 と、されている」


「されている・・・とは?」


「そこからはまた今度にしようかの」


「・・・あーやばい、心の準備が」


「手遅れじゃ~」


と、満面の笑みの御師様がつぶやくとともに、

鳥居の所に魔方陣が浮き出し、輝いた。

この御師様、楽しんでやがるっ!


「御師様~、ただ今戻りました~」

・・・と声を聞いた時、何かを感じた。

・・・なんだ???


「うむ、よう帰って来たの。

 お疲れ様じゃったな」


「はい。

 ・・・で、コレは?」


初対面でコレ扱いか。

うん。泣きそう。


「コレ扱いとは・・・

 さすがに失礼じゃろうが

 ちゃんと挨拶せんか」


「・・・ヨミ」


「これ!・・・全く。

 すまんのぅ」


「いえいえ、謝って頂くほどではありませんよ。

 えーと、ヨミさん、私、クロス・クルクス・スタヴロスと言います。

 今日から御師様の元で修業をさせて頂きます。

 よろしくお願いしますね」


・・・何この子・・・やばい。

何がやばいって頭に生えてる猫耳ですよ!!

しかも、黒猫の獣人族なのかな?

髪が黒くて、目が、金色!?かっこいい!!

って、あれ?尻尾が・・・6本!?

しかも、2本は猫で、4本はなんてゆーか、狐っぽい?

しかも毛の色は黒なんだよね。

何この子かっこかわいい!!

しぶ○んっぽい!!

って、あれ、どっかで見たような気が・・・?


「はぁ!?

 あんたがあの二人の子供!?

 赤ん坊って話じゃなかった!?

 おかしいじゃ、ない・・・って・・・え?」


「あー、すいません。私もあなたと同じ転生者でして・・・

 女神様からもらったスキルでここまで急激に成長してしまいました。

 私、生まれてからまだ三日です」


「てっ、転生者ですって!?

 その顔で!?」


「か、顔!?」

ぶ、ブサイクですみません!?


「あ、いやっ何でもないわっ!

 そんな筈ないものっ!

 あんたがクロちゃんなわけがっ」


「クロちゃん???」

えー!?それって・・・!?


「煩いわね! 何でもないわよ!!!」

そっぽを向いた拍子に惜しげもなく主張する

2つの膨らみが揺れるっ!


ってそーじゃなくて!

バレたらヤられる!

つか、クロちゃんって言った!?

この子クロちゃんって!?


「え、いやいや、まさかまさか、そんなわけ、

 そんな風に呼んでくれたのってユエちゃんしか居ないはずで」


「今なんてったの!?」


「え、いや・・・え?

 ・・・ユエちゃん・・・なの?」


「え?・・・クロちゃん・・・なの?」


「「えーーーーーー!!!!!!?????」」




_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/



・・・おーっとどうした事だっ!


って感じで今回も謎が・・・






こういう引っ張り方、嫌いな人、居たりします?


 



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