4. 最強の赤ちゃん
2016/12/20
成長促進のスキル効果を修正しました。
あと、スキルのレベル表記間違えてたので修正しました。
気がつくと、目の前に両親の顔があった。
俺を覗き込むようにして見ている。
とても違和感を感じた。
そう、両親の顔、なのだが・・・
髪が黒じゃないし、頭になんかいろいろついてる?
それに俺は転生したはずだよなぁ・・・なんで元の世界の両親の顔が・・・
「おぉっ!生まれたか!女神様の言ってた通り男の子だなぁ!
かわいいなぁ!」
「そうですね。
女神様曰く普通の子ではないという事でしたが・・・
やはり私と貴方の子ですね。
羽とか、角とか、顔や目も、どの部位も私か貴女に似ている気がします。
かわいいです。
それにこの子、生まれたばかりだというのにもう目が見えているようですよ。
私たちのことをじっと見ています」
「いやー、女神様から神託があった時は驚いたが、
こうして見るとやはり普通の子にしか見えんな」
え、女神様?神託?羽?角?
どーゆーことなの・・・
それよりもものすごくお腹がすいてて今にも気絶しそう。
父さん?母さん?お腹すきました!
って言おうとしたら
「おぎゃー!おぎゃー!」
まぁ、どう考えても赤ちゃんだからな。言葉はしゃべれないか。
「あらあら、お腹がすいたのかしら。
ご飯上げなきゃね」
と母さん?が言いつつ、服を胸元までたくし上げ、
俺を抱きかかえて胸元に引き寄せる。
あー、やっぱりそうだよねー。
赤ちゃんのご飯って言ったら母乳な訳で・・・
これ、覚悟はしてたけど、まじでやばいな。
いかんせん精神年齢は22歳な訳で、元母親と瓜二つの現母親に
母乳飲まされるって・・・
まぁしかし、避ける事もできず・・・
「あらあら、この子ったら。
よほどお腹がすいてたのね。
って、あら?
なんかこの子光って・・・?」
「お、おい、こいつ、少しずつ大きくなってってないか・・・?」
「ほんとね・・・
女神様が言ってた普通じゃないってこれの事なのかしら?」
うおー、なんか、飲んだ先から消化されてんのか、
なんつーか、飲みすぎで二日酔いで喉カラカラになってるときに水飲んだ時のような。
そんな感覚。
いや、それ以上に飲み込んだ瞬間から体に染み渡って言ってる気がする・・・
え? 酒飲んだことない? 二日酔いになったことない?
あれだ、なんつーか、砂漠に少しずつ水をたらしてるような。
入れても入れても空気が抜けていくパンクしたタイヤみたいな。
そんな感じ。
って、おっと、なんかいきなり普通に飲んでる感覚になったぞ。
って、あれ?飲んだら眠くなってきた・・・
「あらあら、この子寝ちゃったわ」
「ふむ、この子が普通じゃないのは確かみたいだなぁ」
「そうですね、授乳の前と後で、こうも成長しちゃうなんて・・・
不思議な事もあるものね?」
「そうだな。まぁ、悪い方じゃなさそうだし、いいんじゃないか?」
「うふふ。そうね。
それにしても驚いたわよね。
あの日夢の中で
『俺は祝福の女神だ。お前が今日妊娠した子供に祝福を与えた』
って言うんですもの。
しかもどんな成長をするのか女神様でもわからないっていってたわ。
とてもすごい事よね」
「ああ、あの時は俺も夢に呼ばれたが、
こうしてこの子が生まれるまでは半信半疑だったぞ」
「それは私もよ。
それがこうして生まれてきてくれたんですもの。
感謝しかないわ。
って、あら?」
「ん?どうした?」
「ええ、この子、また更に大きくなっていないかしら?」
「なに?うおっ、ほんとだな。
この子はいったいどんな速さで成長しているんだ。
なんだか楽しくなってきたぞ!
この子、ちょっと鑑定して見ないか?」
「あら、そういえば私もまだ鑑定してなかったわね
貴方も私も鑑定のレベルは3よね?」
「そうだったはずだ。
表示内容に違いは無いはずだな。
よし、見てみよう」
「そうね」
「「鑑定」」
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名前 【十字に愛されし者】
クロス・クルクス・スタヴロス
種族
四人族
職業
Lv.1
HP 166/166 [+135]
MP 103/469 [+435]
力 166 [+135]
防 179 [+165]
魔 449 [+435]
抵 449 [+435]
器 153 [+135]
敏 150 [+135]
知 453 [+435]
魅 175 [+165]
運 175 [+165]
スキル
鑑定 [1] R2
成長促進 [2] R3
感覚強化 [1] R3
空間感知 [1] R3
アビリティ
称号
十字に愛されし者
十字に関するものの恩恵を受ける
・クロスワールドの加護
全ステータス +10
特殊効果
一度足をつけた場所に転移できる。1kmで1MPを消費
・スタヴロス家紋章
全ステータス +5
・クルクス家紋章
全ステータス +5
・祝福のネックレス
全ステータス +10
加護
祝福の女神アテナの加護
祝福の女神から祝福された証
全ステータス +15
装備
祝福のネックレス
装備条件
クロスのみ装備可能
効果
MP +100
防 +10
魔 +100
抵 +100
知 +100
魅 +10
運 +10
装備スキル
魔力回復速度10倍
特殊
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「「えっ!?」」
「・・・えっと、色々と言いたい事があるのだけど・・・」
「ああ、俺もだ。これ、どこから突っ込んだらいいんだ?」
「そうね・・・上から行きましょうか。
まずは種族かしら?
四人族って・・・確か伝説の種族じゃなかったかしら?」
「あぁ、確か今の4種族の元となったといわれている種族じゃなかったか?」
「四人族、始人族とも言われてて4種族すべての能力を兼ね備えていると言われてたかしら。
これって、私たちの種族が関係してるのかしら?」
「うーん、関係ない。
とは言えないな。
お前が"翼人族"と"耳長人族"のハーフで、
俺が獣人族と小人族のハーフだからな。
俺とお前の血で古の血が目覚めた可能性はある」
「でも、これまでにも4種族の血が混じった人は何人もいるはずよね?」
「そのはずだけどな・・・
女神様のお力か?」
「考えられる話ね。
普通の子じゃないって言ってたし。
・・・ここまで普通じゃないとは思っていなかったけれど」
「そうだな。
職業欄があるのに何も書かれていないってことは、
俺たちじゃ鑑定のレベルが足りないくらい珍しい職業ってことだろ?」
「そうね。少なくともレア度4以上はある事になるわね。
アビリティも空欄だし・・・
この子、どんな強力なアビリティを持ってるっていうのかしら?」
「ここまで異常だと予想もつかん」
「同感よ。
次は・・・スキル欄にある成長促進って、
これってあれよね? 植物や木の育成に使う魔道具の効果よね?」
「それしか・・・考えられんが。
いや、しかし、人が持っているなんて聞いた事もないぞ
しかもスキルで、レベル表記までついてる。
更にはレベルが2になってるじゃないか」
「さっきこの子が急成長したのって、このスキルのせいってことよね」
「あぁ、そうとしか考えられん。
どんな効果になってるんだ?
えーと」
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成長促進[2] R3
成長を促進する SLv=促進値
6007/27000
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「・・・よくわからん。
が、こいつのせいではあるだろ。
成長促進ってあるしな。
生まれたばかりでいささか溜まってる経験値が多い気がするが」
「恐らくまだ見えてないスキルがあるのでしょうね。
だって、この称号だって初めて見るし、
この装備品もよくわからないくらいおかしいけれど、
それよりも何よりもステータスがもの凄くおかしいもの」
「称号と装備品に書いてあるステータスを全部足しても
このステータス上昇値に圧倒的に足りてないからな」
「そうね。全部足した数の・・・
うん、丁度3倍ね。
これらのステータス上昇値を3倍にする何かがあるのだと思うわ」
「それでこのステータスか・・・Lv1で・・・」
「そうね・・・。
正直レベルが上がったらどうなるのか・・・想像もつかないわ。
これで冒険者なんかになった日にはあっという間に私たちより有名になりそうよ。
SSランク冒険者にもすぐになってしまいそうね」
「実際ステータスだけで言ったら俺たちの5分の1、
Aランク下位並みでしかも装備品はネックレスだけだしな!
最強のLv1だぞこいつは!
こいつに剣術教えたらどうなるんだ?
やべぇな、なんか物凄く楽しくなってきたぞ!
こいつ徹底的に鍛えてやりてぇ!
くそぉ、できねぇのが辛いぜ・・・」
「ごめんなさい、貴方。
でも」
「いや、いいんだ。
3人で話し合って決めたことだ。
こいつは師匠に預ける。
そう決めたしな。
それに俺たちと一緒にいると、いくらステータスが高いと言っても
まだ何もできないこいつには危険すぎる」
「そうね。
良くも悪くも私たちは有名になりすぎてしまったわ・・・
この子が狙われてもおかしくないくらいに・・・」
「まぁその点、師匠に預けられさえすれば、
この子は絶対に安全だろう」
「ええ、そうね。
この子も無事に生まれたし、
そろそろここも離れなきゃ危険ね」
「あぁ、よく持ってくれたものだ。
いつばれてしまってもおかしくはなかった」
『あなた方は、この子の前から姿を消してしまうのですか?』
「「え?」」
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しゅ、しゅじんこうつよすぎてやばい。
最後の声の主とはいったい・・・
必要経験値は下記で設定しています。
必要経験値 スキルレア度 →
スキルランク R1 R2 R3 R4 R5
↓ 1 100 400 900 1600 2500
2 1000 8000 27000 64000 125000
3 10000 160000 810000 2560000 6250000
4 100000 3200000 24300000 102400000 312500000
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