続続なろう酒場ふたたび(200文字)
みなさん。なろう酒場の金欠詩人は、めったにさえずらないラブソングをうたいます。聞いてください。
陽子
すまない
職場ではつれなく当っている
いつもマスクをほどこして素顔を隠している君
けれど私は君の陶芸作家としての顔を知る
夜しがないバイトに身をやつし
寝ないで窯を焚く陽子
すまない
しがないなんて言ってしまって
君にとっては本気なんだね
生計を立てる口過ぎ以上の大切な仕事
君をひそかに崇める私の気持ちは
セックスをしたいという下心
お互いにもう中年の身空
けれど心の中の窯の火は
けっして埋み火なんかではない
愛してる
陽子
おしまい