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血蠱蝸☆血蠱蝸(副題、それは。チャラにする明日)  作者: 犬冠 雲映子
潮風を求めて

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バリケード修復

「あれは逆さま水族館では誰も勝てないと言われた穢鬼なの。それをあんなめちゃくちゃな方法で」


 スマートフォンをいじくり回していたシハは顔を上げた。

「必死だったから。火事場の馬鹿力かな、まぐれまぐれ!」


「それでも……あのさ、手伝ってくれない? 地図を作るのと外に出る方法を」

 月は申し訳なさそうに言う。

「いいよ。私も日本に帰りたいし」




 あれから木造校舎の住人たちから反感をくらい、バリケードを作り直す羽目になった。

 どこから湧いてきたのか。彼らは過剰なほど隠れて暮らしている。

 皆でバリケードを作り直しながら、補強し、少し打ち解けたのは案外悪くない。学園祭みたいだと、的外れな感想を抱きながらも休憩していたのだ。


 スマートフォンはバッテリー切れ。どこかに充電器がある? 電気はあるのだから、充電器とケーブルさえあればいいだろう。


「それ、あの穢鬼の?」

「うん。多分、あの人、私みたいに人間で日本から来たんじゃないかな……。化け物になる条件は分からないけど……」

 口にして、背筋が凍る。


「私もいつか化け物になっちゃうかも、ね」


(さあな)


「……じゃあ、あの人(・・・)も化け物になっちゃったのかな。もう私を覚えてないか」

 少女がポツリと呟いた。あの人。彼女の言動に見え隠れする人物である。


「あ、あのさ、化け物になったとしても本質は変わらないと思う! 警備員さんは化け物になっても警備員やってたし」

「けいびいん?」

 どうやらしらないようだ。シハは冷や汗をかきながらも、自分自身へ言い聞かせた。


「私は化け物になっても皆、覚えていたいな」

「悲しいね。それって」

「そ、そうかな」

 微妙な間があいて気まずくなるが、住人たちか学校のチャイムがなり慌てて部屋に帰っていった。


「何?」


「夜になったの。危ないから隠れて生活しなきゃいけないんだ。私たちはね」

「そ、そうなんだ」

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