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呪いの支配者  作者: 春香秋灯
妖精の目を持つ男
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魔法使いとの裏取引

 俺はそこから、侯爵男爵とは別行動である。有無も許さず、騎士団副団長メッサに連行された。手枷なしで、お手てつないで、であるが。

 前後には、きちんと騎士がついているよ。本来なら、俺は騎士二人がかりで両側がっちり拘束されて連行なんだ。それをしないのは、呼んだ相手が化け物だから、必要ないのだ。

 俺を呼び出したのは、筆頭魔法使いハガルだ。帝国最強の妖精憑きであり、帝国で二番目の権力者である。権力者というだけでも、手に負えないというのに、化け物じみた妖精憑きの力を生まれ持っているため、扱いを間違えると、大変なこととなる。

 王都中、筆頭魔法使いハガルの目が届かない場所はないだろう。何せ、帝国中にハガルは生まれ持つ妖精を顕現させ、覆いつくしたのだ。奇跡で誤魔化しているが、ちょっと頭のいい奴は、いかにハガルが化け物がわかる。王都中、ハガルの持つ妖精の監視がついていると言っていい。

 城門で、騎士団副団長メッサに俺が見つかったのは、決して、偶然ではない。筆頭魔法使いハガルの妖精が導いたのだ。

 俺のことを知る騎士は少ない。俺を見かけたら、即、筆頭魔法使いハガルの元に連行、と命じられているのだろう。それには、昼も夜も関係ないのだ。

 連行されたのは、城の内部にある筆頭魔法使いの屋敷である。屋敷に入るのは、俺と騎士団副団長メッサの二人だ。騎士たちはそのまま持ち場に戻っていく。

 通路を二人っきりで歩いていると、メッサは表情を情けなくする。

「お前なー、ハガル様が探してたぞ」

「すんません」

「王都中、探していたけど、いないから、心配してたぞ」

「すんません」

「どこに行ってたんだ?」

「王都を出て、帝国中、ぶらぶらと」

「王都にいろ、と言われてただろう!!」

「ちょっと兄弟喧嘩で兄貴殺しかけたから、追い出されちゃって」

「ちょっとじゃないよ!? もっと穏便な兄弟喧嘩してぇ!!」

「えー、貧民の兄弟喧嘩なんて、殺し合いなんて普通だよー」

「貧乏平民だけど、兄弟喧嘩なんてちょっと殴りあうくらいだよ!!」

「えへへへへ」

 笑うしかない。文化違いに、メッサ、ものすごく驚いていた。

 俺は、ちょっとした事情から、本当は、王都から離れちゃいけない立場である。

 俺は穏便に貧民しているが、実際は罪人である。王都の貧民街の支配者が皇帝襲撃を失敗したのだが、その実行犯に俺も加わっていた。俺は帝国に捕縛され、一年間、罪人として拘留されていたのだが、筆頭魔法使いハガルの気まぐれやら、帝国の企みで、外に出されたのだ。

 筆頭魔法使いハガル曰く「罪人を牢で生かしておくのは、お金がかかりますからね」である。だったら処刑すればいいのに、と言われたのだが、ハガルは何か企んでいるようで、結局、捕縛された貧民はほとんど、放逐されたのだ。

 だけど、俺はちょっと特別な存在なのだ。定期的に、筆頭魔法使いハガルの元に行かないといけないのだ。

 それなのに、俺は長兄に追い出されたのをいいことに、王都を離れた。長兄は、俺の事情を知らないから、追い出しちゃったんだよな。きっと、長兄、今は俺の秘密、ハガルに教えられちゃってるかもしれないな。貧民街には近づかないようにしよう。叱られちゃうから。

 メッサがぶつくさと文句をつぶやいて、俺は笑って適当な返事をする。そうして、使用人が立っているドアの前に俺を立たせる。使用人はノックをして、ドアを開くと、中から、派手な恰好をした男が飛び出してきた。

 俺に抱きつく男は、とんでもない美貌の持ち主である。間違っても直視しちゃいけない美貌の上、抱きついてきた体の感触が、とても柔らかいときている。体躯には男だとわかるものがあるが、華奢で、その容貌は男とも女ともいえる美貌である。

「心配しましたよ、ロイド!!」

「あー、すみません」

「聞きましたよ、ちょっと派手な兄弟喧嘩をして、追い出されたと。行く所がないのなら、私の所に来てくれて良かったのに。いつだって、大歓迎ですよ」

 誰もが見惚れ、魅了する笑顔を向けてくれる男を俺はどうにか押し離した。ちょっと離れて見ていたメッサでさえ、その男の美貌に飲まれて、硬直している。使用人だって、顔を真っ赤にしている。

 が、俺は身内にこういうのがいるから、免疫が出来ている。ちょっと心が揺れるが、色々と念じて、男と距離をとった。

「お久しぶりです、ハガル様」

 嬉しそうに笑うこの男こそ、筆頭魔法使いハガルである。

 筆頭魔法使いハガルは、表向き、地味で目立たない男、と言われるが、それは偽装した姿だ。こんな姿を人前に晒したら大変なこととなるので、ハガルは普段から偽装しているのだ。

 城や筆頭魔法使いの屋敷には、強力な妖精封じが施されていることもあって、いくら化け物じみた力のハガルも、ちょっと感情が昂ると、こんなふうに偽装を剥がしてしまうのだ。

「相変わらず、この姿でも誘惑されてくれませんね」

 わざとだ!! 悪戯っ子みたいに笑うハガル。油断すると、大変なことになるよ。

 すぐに、ハガルは素顔を偽装する。平凡となると、メッサも、使用人も余韻が残るも、どうにか正気に戻る。

「もう、持ち場に戻っていいですよ。ロイドのことは、私がやりますから。ご苦労様でした」

 使用人は軽く頭を下げて去っていき、メッサはぎこちない動作で俺に背を向けて去っていく。

 見送りもそこそこに、俺はハガルに部屋に引っ張り入れられた。

 立派な調度品の応接室である。居心地悪いけど、俺はハガルに引っ張られるままにソファに座った。ハガルは流れる動作で給仕する。

「見た感じ、無事ですね」

 じっと俺の顔を見ていうハガル。何もかも見通すような何かを感じる。

「親父に似て、頑丈で」

「だからといって、あなたは好き勝手にしていい立場ではありませんよ。あなたは、実験体なんですから」

「えへへへへ」

 笑って誤魔化した。どうにかハガルに叱られないように、と色々と考えた。だけど、笑って誤魔化すしかないのだ。

 ハガルは笑って大人しくしている俺の後ろに立つなり、傷一つない手で俺の顔やら頭やらを撫でる。

「あなたは父親に似た素養が強かったので、実験体にしました。その条件で、貧民たちを解放したのを忘れましたか?」

「覚えてます!!」

 表向きでは、ハガルの気まぐれだが、実際はそうではない。

 親父は特殊な存在だったという。そんな親父の体質を受け継いだのが俺だ。その実験体となることで、皇帝襲撃の実行犯となった貧民たちを解放してもらったのだ。

「一か月に一回は、私の身体検査を受けるという話でしたね」

「俺、やらかしちゃって、王都、追い出されちゃったから」

「聞きましたよ。解放して一年もしない内に、兄弟喧嘩で殺し合いだなんて。血のつながりのある兄弟なんですから、仲良く出来ないのですか?」

「そういう兄弟も帝国中にはいっぱいいるよ」

「まあ、いいでしょう。罰として、痛い検査をしてあげます」

「………」

 全身から冷や汗が流れる。

 普段、受ける検査は、気持ち悪いのだ。痛みはない。だけど、物凄く気持ち悪い検査をハガルの手によってされるのだ。

 そこに痛みが伴うのか。

「さて、地下に行きましょう。暴れると危ないので、まずは、拘束ですね」

「ご、ごめんなさい」

「検査はロイドのためにも必要なことなんです。反省しなさい」

 容赦ないハガル。華奢で力のない男だが、持っている妖精憑きとしての力は化け物である。俺はハガルの妖精に操られ、地下に足を運んだ。






 昔、俺のお袋は皇帝ラインハルトの秘密のハーレムに入れられた。噂では、親父が金目当てでお袋をハーレムに送ったという。ところが、ハーレムはお袋が入ってほんの二、三年で解体とかった。ハーレムに入れられた女たちは戻ってこなかったという。全て、皇帝ラインハルトが処刑したのだ。

 それなりの地位のある貴族の間では、皇帝ラインハルトが手をつけた女全てを最後は殺すことは、有名な話であった。しかし、貧民であった親父は知らなかった。無事、戻ってくるものと思って送り出したのだ。

 結果、親父は怒り狂い、親父に話を持ちかけた貴族どもを殺し、皇帝ラインハルトに復讐することを誓った。しかし、皇帝はなかなか表には出ない。城の侵入も容易ではない。

 親父は執念深く、十年以上、復讐心を燃やし続け、皇帝ラインハルトが城の外に出るのを待ったのだ。

 そして、俺が成人してしばらくして、とうとう、皇帝ラインハルトは、誕生祭という目出度い催しで、民衆の前に出た。この好機を親父が逃すはずがない。親父は手勢を連れて、催しの一部に忍び込み、皇帝ラインハルトを襲撃した。

 結局、筆頭魔法使いハガルによって、襲撃は失敗に終わった。襲撃を逆手にとった筆頭魔法使いハガルは、自らの力を帝国中に示し、皇帝ラインハルトの偉大さを喧伝することとなった。

 皇帝襲撃を失敗したのだ。その場の実行犯だけでなく、それに関わった貴族、ついでに帝国に仇名す貴族まで捕縛された。

 俺は、処刑されるのを待っていた。命乞いはしない。いや、兄だけでも、と命乞いはした。俺にとっては、親兄弟姉妹なんかどうだっていい。ただ一人、全てを犠牲にして俺を育ててくれた次兄だけが大事だった。

 ただ、次兄が助かることだけを祈って待っていると、俺は筆頭魔法使いハガルによって、牢から出された。

 処刑されるものと大人しく従っていると、城の中にある豪勢な屋敷にいれらた。そこが、筆頭魔法使いの屋敷であることを知ったのは、随分と後のことだ。

 人並のような扱いを筆頭魔法使いハガルにされた。暖かい茶と、美味しい菓子をハガル自らが給仕した。俺はただ、勧められるままに、豪勢なソファに座っていた。

「ここに招きましたのは、取引をするためです」

「兄貴を助けてくれるのか?」

 俺は次兄しか目に入っていなかった。それを聞いたハガルは苦笑する。

「他はどうだっていいのですか?」

「貧民なんだ、仕方がない。欲張ったって、叶うはずがないんだ」

 俺はただ、ただ一つだけを願った。それが、普通なんだ。貧民の価値なんて、底辺だ。取引するにしても、差し出せるのは情報と自らの命だ。それでも、きっと、貧民一人分の命には足りない。

 だから、俺は地べたで土下座する。額を柔らかい敷物に押し付ける。

「どうか、兄貴だけは」

「まずは、私から出されたもの全てを飲み込むことが礼儀です。それが、信頼を交わすということです」

「ご褒美だろう」

 少し口にしてわかる。これは、貧民であれば、生涯、口に出来るものではない。それほど高級なものを全て平らげるなんて、簡単なことだ。

「あなたは甘いですね。何か薬が盛られているかもしれませんよ」

「わざわざ、貧民相手に、薬なんか盛る奴はいない。貧民の命は、金貨よりも軽い」

 命の危険を考えるのなんて、バカバカしい。まず、貧民は、食べるのだって大変なんだ。それが毒だろうと、気にしない。貧民にとって、死は解放だ。

 ハガルは少し驚いた。そんな反応を返されるとは思ってもいなかったのだろう。平民が育てたといえども、帝国が教育した男だ。育ちも、思考も、上に立つ者である。貧民の考え方を知らないし、知る必要がない為政者だ。

 俺は言われるままに、ハガルから出されたもの全てを飲み込んだ。ご褒美だな、本当に。

「作法がしっかり出来ていますね」

「そういうのは、口うるさいヤツがいるんだ」

「見ていて、不快になりません。教育、必要なさそうですね」

 嬉しそうに笑うハガル。この男の頭の中はわからない。一体、何を考えて、俺なんかと取引をしようというのだ?

 まず、取引する相手を間違えている。俺は、親父の子だが、それだけだ。下っ端といえば下っ端なんだ。むしろ、俺の長兄こそ、取引相手である。長兄は、親父の跡継ぎとして、仲間たちから一目置かれていた。

「おかわりは?」

「飲み物が欲しい。この菓子は、喉が乾くな」

「本当に全て食べてしまいましたね」

「食べろと言ったじゃないか」

「半分、食べればいいのですよ。薬を盛るといっても、これ全て食べないと効かないような薬を盛ったりしませんから」

「最後のメシとしては、最高だから、つい」

 死ぬ気でいるので、全て食べたのだ。この後、処刑なんだろう。そう思っていた。

 ハガルは、空いた食器を片づけ、次に出したのは、小さな箱だ。それを俺とハガルの間に置いた。

「反逆者の代表者の処刑は終わりました。本人が望みましたから、苦しい処刑を行いました。ただ、随分と苦痛に対する訓練を受けていたようで、これっぽっちも苦しみませんでしたよ」

「そうなんだ」

 親父が処刑されたと聞いても、俺は何も感じない。やっと終わったな、と思ったくらいだ。

「次は、真の反逆者の処刑ですね」

「っ!?」

 恐る恐ると俺はハガルを見る。ハガル、これまでは穏やかに笑っているばかりだったというのに、表情の全てがすとんと消えてしまっている。

 恐怖に震えるのをどうにかおさえた。悟られてはならない。

「あれか、貴族を処刑するのか。実行犯の中には、貴族もいたよな」

「あなたの次兄ですよ」

「俺が代わりに死ぬから、どうか!!」

 俺は再び、土下座した。

 表向きは、親父が主導となっていた。しかし、実際は次兄だ。

 復讐心は、そんなに長続きしない。誰もが、お袋の復讐を諦めていた。だが、次兄だけは諦めていなかった。

 いや、次兄は、お袋を表向きの理由にして、俺たち家族に復讐を企てただけである。

 親父はお袋が亡くなって数年で、どうにか立ち直ったのだ。そこに、姉が何を思ったのか、親父に薬を盛った。その薬に狂った親父は、お袋に一番よく似た次兄に手をつけたのだ。それから、次兄はお袋の身代わりを親父に強要された。

 次兄は、その不幸を許せなかった。お袋の復讐なんて、誰も望んでいないというのに、次兄はそれを無理矢理、親父にさせたのだ。次兄に狂っていた親父は、次兄の言いなりだった。

 こうして、王都の貧民街を巻き込む復讐劇を次兄は行ったのだ。次兄のせいで、家族だけでなく、王都の貧民街も滅茶苦茶になった。

 誰かが、次兄のことを言ったのだ。

 だが、俺は次兄のために、土下座して、命を差し出すしかない。俺がここまでデカく、それなりに立派になったのは、全て、次兄のお陰だ。昼間の次兄は、良い兄であった。

「あなたの次兄は、全ての処刑を望んでいます」

「っ!?」

 喉が詰まる。泣きたくなってきた。俺も、憎まれてるんだ。仕方がない。俺は次兄を助けることが出来なかった。

「おかしい話です。皆、命を差し出してまでも、あなたの次兄を救おうとしています。なのに、あなたの次兄は、全て処刑しろ、と言います。別に、あなたの次兄は間違ったことを言っていません。本来、そうするべきなのです。復讐心抜きで、そう言っていました」

「じゃあ、兄貴だけは」

「あなたの次兄は命乞い、しませんでしたよ。自分を含めて処刑しろ、と言いました」

「そんなっ」

 次兄は最後、死を望んでいる。そう聞こえる。そこまで、世の中全てに絶望していたのか。

「ですが、処刑するには惜しい者もいます。あなたです」

「お、俺?」

 つい、顔をあげてしまう。ハガルは、また、あの穏やかな笑顔を浮かべている。それを見ると、不思議と、安心してしまう。

 ハガルはわざわざ動いて、俺をソファに座らせる。

 そして、机に置いた箱の蓋をあけた。中には、丸い何かが入っていた。

「こちらは、妖精の目という魔道具です。あなたの父親が装着していたものです」

「親父、こんなのつけてたのかよ!?」

 知らない話だ。

 よくよく考えたら、親父のこと、何も知らない。お袋のことだって、元貴族令嬢、というだけで、何も知らない。深く知ろうとは思わなかった。

 見せられた魔道具は、何かすごいものがあるとは思えない。ただの石っころ、と言われれば、そう信じてしまう代物だ。

「あなたの父親は、元は敵国の捕虜でした。本来であれば、敵国に返還するか、処刑でした。帝国では捕虜は全て、無条件で返還することとなっています。ところが、敵国が返還を拒否したのです。仕方なく、帝国で身柄を保護することとなりました」

「処刑じゃ」

「処刑する話もありましたが、ある将軍が褒賞の代わりに、とあなたの父親の命乞いをしました。当時の皇帝ラインハルト様は、将軍から命を助けられたこともあり、その命乞いを受け入れました。ですが、あなたの父親は、一人の不幸な貴族令嬢のために、与えられた輝かしい身分を捨てて、出奔してしまったのです。まさか、皇帝襲撃未遂で捕縛することとなるとは、誰も思わなかったでしょうね」

 確かに。きっと、今頃、処刑しておけばよかった、なんて言われていそうだ。

「まあ、私がその場にいたら、処刑はしませんし、何より、自由にはさせませんでしたね。とても貴重な実験体ですから」

「………」

 どうしよう、ハガルは、親父のこと、人とすら見ていないよ。

 つまり、俺も人と見ていないんだろうな。親父の子だから、何か役に立つかな、なんて考えてるんだろうな。

 実際、そうだった。

「あなたの父親は、話で聞く限り、特殊な体質です。能力も高く、何より、妖精の目を制御出来る体質だということが、今回、わかりました」

 処刑した後、色々と調べたんだな。こわっ!!

 大昔、人体を解明するために、死体を解剖することがあったという。死んだら解剖、を帝国は強要したのだ。行き過ぎた行為は、貧民を生きたまま解剖する、なんてこともしたという。

 いやいや、ハガル、親父には苦しい処刑をした、と言った。つまり、生きたまま、親父に色々としたんだよ!!

「えっと、処刑は、苦しくないので」

 選んでられる立場ではないと思うが、俺は今、言っておく。命は惜しくないが、死に方は楽でいたい!!

「もう、話はまだ終わっていませんよ。本題はこれからですから」

「処刑は楽にしてください!!」

「まずは、あなた自身の価値を理解してください。あなたは、帝国中でただ一人、妖精の目の制御が出来る体質の持ち主です」

 そこから、俺とハガルの取引が始まった。

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