一週間の猶予
今回と次回までは北雪高校の話になります
北雪高校での視点は基本的に坂本百合だと思ってください
目を覚ますと、保健室というのがすぐ分かった
私・・・・生きてる?体半分に違和感を感じ目線だけ動かすと
私の失ったはずの左腕がくっついていることに気づく
かなり違和感があり動かすたびにギギッと機械音がする
きっと私が気絶してる間に左腕をメカにしたのだろうか
正直助かった、片腕なしなんて怖いから
「お、起きたか嬢ちゃん」
「あなたは・・・・えっと」
「おいおい忘れないでくれよ。合同テストで戦った黒江だよ」
黒江さんはそう言って土産の品を机に置いてくれる
「ここは?」
「北雪高校だぜ、海堂の方は大変だったらしいな〜」
「学園長は?皆無事なの?」
「死人は結構いるが、お前含む四女帝と清水ちゃんと学園長は生きてるぜ。起きたのはお前が最後だ」
どうやら私はあの戦争から三日は寝ていたらしい
私が生存者の中では一番被害が大きいらしく
皆心配してくれていたらしい
とりあえず私はまず状況確認することにした
黒江さん曰く、夢幻牢獄は蓮秀英がいて皆無事に帰還したみたい
つば・・・・六道さんも新しくゾーンを解放したらしいのだが
その力は禍々しく、宝玉の方についたらしいのだ
六道さんがそんなことするわけがない
何か理由があるはずだが、いないのは事実
今度会うときは敵だなんて・・・・
「とりあえず皆に会いに行こうぜ、今頃作戦会議中だろ」
慣れない腕のせいでバランスが取りにくい私の手を取って誘導してくれる
この人なんで私に優しくしてくれるんだ?
そのまま誘導され作戦会議室に来ると
確か灰塵さん・・・・だったっけ、その人が入り口で待ってくれていた
「坂本百合だな。まずは無事だったことに安心しておこう。さあ入りたまえ」
私は会議室に入った途端目の前が真っ暗になる
凄く柔らかい弾力を感じたので恐らく莇さんだ
・・・・当たった
「百合さん!良かったですわ〜!」
「莇さん・・・・苦しい・・・・・」
「百合ちゃん目を覚ましたんだね、良かった」
「皀さんも皆さんも、ご迷惑をおかけしました」
私は皆にお礼とお詫びをあげてから
一つだけ空いてる席へと移動する
隣の今福先輩が私がいない間の二日の資料を渡してくれる
「全員揃ったわね。今日から一週間はグループで鍛えてもらうわ。特訓が終わり次第私達から戦争を叩き込む」
生徒会長が発した言葉に少し衝撃を受ける
今の今まで戦争が起きればそれを保護するといった形だったのに
本格的に潰しに行くってことか・・・・果たして一週間でいけるのか?
この資料では私は今福先輩が相手してくれるらしい
紋章のパートナーのようなものだし今福先輩なら安心だ
そういえば学園長は大丈夫なのかなぁ・・・・
「ふっふふーん♪カンナとペアだなんて生徒会長は分かっていますわ♪そういえば左腕が最近かゆいんですよね〜なんででしょう?」
莇はスキップしながら作戦会議室を出ると
異様に痒い腕を鏡を使って見る
忠実の魔法をガードしたせいか、左腕は火傷した跡がある
その火傷跡に、☆のマークがあった
この話を見ると、最初は全く馴れ合いしなかった百合が菫と普通に会話してる所を見ると凄く和みます
そして莇の左腕に現れた謎のマーク?果たしてその正体は?一体誰がこのマークを?次回もお楽しみに!




