放っておけるわけねぇだろ
キリのいいところがなくて今回は長めでお送りします
秀英は泣いていた逢を拾うと
全速力で戦場を駆け抜ける
その道中、御厨の死体を見つけ
周りを確認してから御厨も抱える
御厨には娘がいたはずだが再会もせずにやられてしまったようだった
「ちくしょう・・・・お前の命は無駄にはしねぇからな!」
子供達は出来る限り秀英の後を付いてきたが
体力が切れ休憩してる間は瓦礫などを退け
まだ生きている人達をさらに抱える
「お、お父様!そんなに人を持ったら持ちませんよ!」
「放っておけるわけねぇだろ!お前も手伝え!」
秀英に対する世間の目は決して良くはない
しかしそれでも人助けをするのは
やはり流石だなと椿は感じていた
道中兵士達は襲ってくるものの足だけで蹴り飛ばす
「退け!てめぇらに付き合ってる暇はねぇんだよ!」
兵士達をなぎ倒した瞬間、上からの瓦礫を避けることが出来ず
椿達をかばい瓦礫が秀英の背中に直撃する
「お父様!!!ご無事ですか!今助けます!」
「おじさん死なないで!」
二人の子供に瓦礫をどかしてもらい
痛みは感じるものの立ち上がることはできた
このままだとまずい・・・・
すると空中から喑の声がきこえた
「ご主人様!ご無事ですか!?」
「喑・・・・お前、腕が」
「パパ!なんでそんなにボロボロなの!?」
「大丈夫ですよ逢もご主人様、大したことないです」
喑の体は男達にやられたのか
ボロボロで片腕が捥がれていた
人間であるなら既に死んでいるだろう
しかし彼も痛みはあるはずなのに・・・・
すると炎の渦の中一人の女性がゆっくりと近づいてくる
救護かとも思ったが、その姿を見て舌打ちをする秀英
「やっぱりお前もいたんだな・・・・宝玉!」
「久しぶりね秀英さん、ご機嫌麗しゅう」
「てめぇ・・・・いくら知識が欲しいからってこんなことする必要はねぇだろ!」
「あらそうかしら?全てを手に入れるためにはこうするしかないもの、潔く椿も貴方もくれるならやめてあげてもいいけど?」
「誰がやるかよ!」
秀英は怒りに我を忘れ
宝玉に突進していくが宝玉は不敵の笑みは消えない
宝玉に辿り着くまでの間には兵士達が大量にいる
秀英はそれを気にせず全員なぎ倒していく
喑も行こうとするが行った後で椿達を狙われたらひとたまりもないと思い、喑は動けずにいた
「宝玉ーーーー!!!!!」
「諦めの悪い人ね・・・・・貴方の死は確定なのよ」
ようやく辿り着くかと思いきや
間に割って入ってきた爆弾の爆発に
耐えることが出来ず秀英は吹き飛ばされてしまう
「お父様?お父様ーーー!!」
「たわいもない・・・・貴方達は私に触れることすら出来ないのだから」
「くっ、ここは逃げましょうご主人様!今は安全第一です!」
「くそっ・・・・わかった」
秀英はなんとか立ち上がりここから逃げ出そうとしたが
空中から大量にミサイルが降ってくるのが見える
あの量はもはや宝玉も危ない
宮沢達はなすすべもなくミサイルの爆発に巻き込まれる
「あっははははは!これよ!これがいいの!」
爆発が収まり宝玉付近以外は爆発の跡が残る
秀英達の場所は念入りにしたが
逢と喑は倒れていたが秀英と椿はどこを見てもいなかった
「やれやれ、あの状況で逃げられるとは・・・・」
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「お父様!しっかりしてください!お父様!」
「がっ、ゲホッゲホッ・・・・椿大丈夫か・・・・」
燃え盛る火の渦の中椿は秀英を抱えていた
すでに体は銃で穴だらけになり血だらけの秀英は
椿を見て無理に微笑みかける
「椿・・・・戦え・・・・自分の身を守るために・・・・」
「私には無理です!お父様がいなくては私一人に!」
「大丈夫だ・・・・もう椿一人でも生きていける・・・・」
「お父様?お父様ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
椿は秀英が息絶えたのを確認するが動けずにいる
しかし爆撃音で我に帰り
なんとか逃げようとフラフラしながらも走り出す
しばらく走り続けるも爆発に巻き込まれ
背中に火傷を負い、倒れてしまう
「助けてよ・・・・だれか・・・・」
椿は意識を失い瓦礫が頭上から落ちてくる
すると素早い何かが通り過ぎ椿は間一髪で助かる
「・・・・ひっどいなぁここは」
椿を助けた謎の人物はそれだけ呟くと
近くに置いてあったバイクで逃げる
その後隣町で百合が保護され
病院で二人とも緊急治療が行われた・・・・・
秀英はもし自分と椿だけの命を優先したら手遅れにはならなかったかもしれません、ですが自分よりも大人数の命を優先するところは男としてかっこいいと思います
次回から椿達の話に戻ります




