実技テスト
「ちょ、ちょっと待ってください!実力を知りたいからと言って何故ここで争わなきゃいけないのです!」
「二時試験に貴様は参加せず合格にしてしまったからな。ここで実技試験だ」
・・・・なるほど、つまり成績優秀者に
俺がどれだけ対応出来るか見ようということか
たとえ成績優秀者でも所詮は女子
力負けするわけが無い
ただあまり傷をつけるわけにもいかない
隙を狙って地面に抑えつけて降参させよう
そこまで考えてると学園長は聞こえにくい声でぼそっと呟いた
「ちなみに試験とはいえ開始の合図はないのであしからず」
「へ?それってまさか・・・「背中がガラ空きですわ!」
俺が言い終わる前に俺の目の前に拳が映る
俺は反射的に避けると今度は回し蹴りで俺に足払いをする
見事にコケてしまった俺の隙をついて縄で縛り上げる莇さん
「ふふふ♪チェックメイトですわ♪」
くそ!油断した!たしかに戦争は開始の合図などないが
流石にこっちとしては不利すぎる!
幸い、体だけで足は縛られてない
俺はゆっくりと近づいてくる莇さんの顔にギリギリ届かないぐらいでバク宙する
着地した瞬間に思いっきり地面を蹴り莇さんの頭に頭突きをする
「いっ・・・・・たぁーーい。よくもやりましたわね!」
「私は縛られた程度で封じられない!」
「なるほど。一筋縄ではいかないと・・・・素晴らしい・・・・そうでないと面白くないでしょう♪」
俺は回し蹴りを試みるがその足を掴まれる
もう片方の足でどうにか掴んだ腕を蹴ろうとするが
その片方の足も掴まれ三回転しながらその勢いで
思いっきり俺を壁に投げつける
くっ・・・・!流石に両腕ないとキツイか・・・・
何か方法は・・・・いや、そんな時間はない
なるべく足だけで勝てる方法を考えないと・・・・
「あまり騒がしくするなよ莇」
「そんなことわかっていますわ。ですが抑えられませんの!久々に楽しめそうですわ!」
莇さんはそう言いながら息を荒げて迫ってくる
俺は会話の間にようやく立つことに成功する
結構やばい奴が成績優秀者の様だな・・・・
だが、この人の弱点はもう見切った!これなら!
俺は迫ってくる莇さんに思いっきり飛び膝蹴りをするがそれも掴まれてしまう
俺はそのまま空中で一回転してかかとで莇さんの背中を押すように蹴る
莇さんがよろけてる間に足払いをすると簡単に倒れてしまう
俺はその間に思いっきりジャンプして抑えつけようとする
しかし、それも止められてしまい俺はよろけて莇さんの胸に俺の顔がダイブしてしまう
「あら♪私の胸が気になっていらっしゃったの?しょうがないですわね〜ハグして差し上げますわ♪」
「ぶっ!や、やめて莇さん!それはマジでやめて!」
「・・・・そこまでだ莇。六道。」
今までワイン飲みながら観戦していた学園長がようやく立ち出した
莇さんは頬を膨らませて離してくれる
「貴様の落選理由が分かった。教えて欲しいか?」
「え?なんかイラついたとか書いてましたけど違うんですか!?」
「お前の落選理由はその『甘さ』だ」