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あの女子校には男の娘がいる  作者: あんこ
第二章〜皆男の娘に恋をする?〜
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恐怖をぶち壊せ

昨日、あのまましばらく帰してもらえず

結局杏さんと葵さんは好きだということには変わりないけど

諦めるという選択をしてくれた

こればっかりはしょうがない、俺は今日

皀さんに指定された場所まで来た

お金持ちの家というわけでもないが、結構大きい家だ

ここに皀さんが?


「よく来てくれましたわね!待っていましたわ!」


「あれ?莇さん?なんでここに?」


「何故も何もここは私の家ですわ。カンナは一人だと心細いということで急遽ここになったのですわ。寮生活して久しぶりだったのでお父様達も喜んでいます」


お父様達も喜んでいる、という言葉に少し引っかかったが

俺は莇さんに誘導され莇さんの部屋に来た

和室になっており、必要最低限のものしか置いておらず

果たして十分な生活が出来ているのか心配になる程だった


「何もない所ですがゆっくりしていってください。カンナもそろそろ来るはずですわ」


莇さんはそう言ってどこかへ行ってしまう

その入れ替わりで皀さんが顔を出す

二人の私服は初めて見るが普通に可愛い


「お、おはようございましゅ・・・・噛んじゃった」


「おはよう皀さん。そんなとこ立ってないでここ座りなよ」


「う、うん。そうする」


皀さんはおどおどしながら俺の隣にちょこんと座る

相変わらず動作が可愛くてこっちが調子狂う

ていうかおどおどしてるのにほぼ体が密着している

意外と大胆なとこあるんだなと思いながらも目線を逸らす


「本当は私のお家でするつもりだったけど、菫ちゃんが気を利かせてここになったんだ。辛いはずなのに」


「確か親の育てが厳しくて恐怖症になったんだよね。大丈夫なのかな?」


そんな会話しているとようやく莇さんが帰ってきた

少し顔色が優れないようにも見えるが

やっぱりここじゃダメだったんじゃないか?


「・・・・待って菫ちゃん。その頰どうしたの?赤くなってる」


「へ?なんでもありませんわ。そんなことより今日はお茶会ですわ!」


皀さんの言葉を無視して様々なお菓子を出してくれる莇さん

俺はしょうがなくお菓子を受け取り

女子トークをしばらく咲かせていた

話は皀さんの二重人格の話になっていった


「私ね、裏さんとどうにか話出来ないか考えてるの」


裏さん、というのは包丁を持った時のみ出てくる血が好きな人のことだ


「どうして?」


「裏さんとの人格の入れ替えとか一緒に戦い方を共有出来ないかとか色々あると思うの」


「なるほど、たしかにそれが出来たら強くなれるかもしれないね」


「そういえばカンナは物心つく頃からその人格があったんですのよね?」


「うん。お母さんが料理を教えてあげようと包丁を持たせた時にそうなったんだ。裏さんはそのまま両親共々殺しちゃったんだよね」


裏人格が両親を殺すなんて・・・・

しかも子供の頃だから相当トラウマになったんじゃないだろうか


「親を殺したのは今でも恨みたいけど、最近は制御も効いて殺す事はしてくれないようになったし、どうにかなると思う」


「流石ですわ〜カンナ!それでこそ私の親友!」


「みゅう〜苦しいよ〜菫ちゃん」


その後、しばらくお茶会を楽しみ

莇さんがお皿を片付けてに行って数分した時だった

どこからかなにかを叩いた音が聞こえ

その後に誰かの怒鳴り声が聞こえた

俺たちは慌てて莇さんがいるであろうキッチンに向かった

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